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「ヨコイチ×横浜中華街プロジェクト」2022年度最終報告会

2023.03.24
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ゼミの特徴を活かして、それぞれの方向から横浜中華街の発展を考える

横浜市立大学の4つのゼミ(国際教養学部の有馬貴之ゼミ、陳礼美ゼミ、国際商学部の黒木淳ゼミ、柴田典子ゼミ)は、横浜中華街発展会協同組合(以下、中華街発展会)と連携した「ヨコイチ×横浜中華街プロジェクト」を2021年度より実施しています。
本プロジェクトは、横浜中華街の「未来につながるファンづくり」を目指して各ゼミに所属している学生が、それぞれの研究分野から、アイデアを提案するという産学連携プロジェクトとなります。
2022年度最終報告会は、2023年2月24日(金)に本学のみなとみらいサテライトキャンパスで実施され、4ゼミの学生23名と担当教員の他、横浜中華街発展会協同組合の高橋伸昌理事長、石河陽一郎副理事長および組合員の方々、横浜市立大学理事長の小山内いづ美も参加しました。

2022年度最終報告会の様子をご紹介します。

 <各ゼミの発表内容>
国際教養学部 有馬貴之ゼミ
研究テーマ:観光マネジメント・観光政策

概要:横浜や中華街の観光データについてX-Locations(クロスロケーションズ)という位置情報ビッグデータをAIで解析して人流データを集計し、効果検証を実施。データから仮説を導き出して横浜中華街内の空間利⽤について提案する。
<春節祭時の「飯ガチャ」>
人流データを解析することで「裏通りにも⼈々を誘導するために、広域イベントを活⽤する」という仮説を立て、それを検証するために、春節飯ガチャというイベントを実施しました。お客さんにアンケートを呼びかけ、アンケート回答者にガチャガチャを回せるコインを配布し、そのコインでガチャガチャを回すことができます。商品は、店舗に提供してもらったドリンクチケットや割引券となっており、裏通りなどあまり人が多く集まらない箇所にお客さんを誘導するという仕組みです。
国際教養学部 陳礼美ゼミ
研究テーマ:社会福祉

概要:毎週行われる太極拳の集いや町内会で開催されているふれあいサロンへの定期的な参加など横浜中華街を生活の拠点にされている高齢者の皆さんと交流、ライフヒストリー調査(自分の経験・人生などについて口頭で語るストーリー)を通じて中華街アイデンティティーを持つ関係人口の醸成を目的として活動。中華街アイデンティティーを持つ人を大切にして育み、それを波及する提案を実施。
また、ゼミでは、ユーラシア文化館、エイベックス株式会社、横浜中華街発展会協同組合との共同プロジェクトに参加し、横浜市デジタルアーカイブプロジェクトづくりに参画。高齢者のライフヒストリーから得たデータが、生活者の視点から捉えた中華街の文化と歴史として活用され中華街の新たな魅力を伝える鍵となる。
国際商学部 黒木淳ゼミ
研究テーマ:公会計

概要:中華街発展会協同組合の活動に対する満足度とそれに影響を及ぼす要因の相関をアンケートを通して明らかにする。対象者は組合員で、WEB・紙面のアンケートを配布し、回答結果を分析し、今後の事業計画に繋がる内容を提言する。
国際商学部 柴田典子ゼミ
研究テーマ:マーケティング

概要:横浜中華街らしさを活かした持続可能で未来につながるファンづくりをテーマに、来街者の傾向やリアルニーズをアンケート、街頭インタビューによって調査・分析。マーケティング戦略のフローをいちから策定し、具体的な施策を提案、実践した。
<おすすめタグサーチ>
ターゲットに有益な情報を提供するためにデジタルマップの作成を提案。現状のマップは、細かすぎて分からず、行き先が決まっていないと使えないという問題があり、お店の方々と共に、お店のキーワード検索のための「タグ」を考案して、中華街発展会に提案して採用してもらいました。
現在の公式サイト内ショップサーチは、お店やイベント情報がリアルタイムに更新できるだけではなく、自分の位置を見ながら移動ができるので、キーワード(タグ)検索しながら散策ができるところがポイントです。
他の施策「打包文化の普及・推進」(食べ残し持ち帰り)については以下の記事でも少し触れています。
https://www.yokohama-cu.ac.jp/news/2022/20221024yokohama-chinatown.html 
学生たちの発表を聞いた中華街発展会の皆さんからは、「何となくそうだと想定していたものがデータや図になることで、違った角度の気づきや解決策が出てくるところが面白い」という意見をいただきました。また、「昔の中華街を思い出した!」、「横浜中華街の良い所、直していかなくてはいけないところなど改めて考える良い機会となった」というご意見もありました。
それぞれの研究分野を活かした視点から、横浜の観光地としても有名な横浜中華街のさらなる発展のための企画・提案を行う事で、学生たちの学びも一層深まっていきます。
本取り組みは、来年度も継続的に実施していきますので、今後の展開が楽しみです。

本プロジェクトは、横浜市立大学2022年度地域実践研究に「未来につなぐ持続可能な街を目指した『ファンづくり』」(研究代表者:柴田典子)として採択されています。

問い合わせ先

横浜市立大学 広報課
E-mail:koho@yokohama-cu.ac.jp


 

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