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消化器病センター

上部消化管グループ(外科)

上部消化管グループのご紹介

胃・食道・十二指腸(一部)の悪性・良性疾患に対する手術治療と、胃癌・食道癌に対する化学療法・放射線療法を多く行なっています

患者さんへ

当診療科は、患者さんご自身で初診ご予約いただけます

消化器病センター外科上部消化管グループは主に胃と食道の病気を扱うグループです。
胃癌、食道癌に関する専門領域の知識と技術を基に、安全に根治性と低侵襲性に加えて術後の生活の質(QOL: Quality of life)を考慮し、可能な限り個々の患者さんのご希望に応えることを目標にしています。
我々、横浜市立大学附属市民総合医療センター病院消化器病センターへは、ご高齢、糖尿病、脂質代謝異常や心臓、肺、肝臓、腎臓や脳などに併存疾患をお持ちの患者さんも多くご紹介いただいております。
コメディカルやそれぞれの専門科チームとのスムーズな連携のもとに、治療を進めています
  • 胃・食道・十二指腸(一部)の悪性・良性疾患に対する手術治療と、胃癌・食道癌に対する化学療法・放射線療法を多く行なっています。
  • 当院の特徴として消化器内科との連携が円滑であり、ボーダーレスに治療方針についても日々相談しながら行なっています。
  • 消化器外科学会専門医8名(指導医4名)、日本食道学会外科専門医2名、日本内視鏡外科学会技術認定医6名、日本内視鏡外科学会を有する専門性の高いグループです。

主な対応疾患と診療内容

年間100~120件の胃癌切除を行なっており、胃癌に対しては傷の小さな低侵襲手術(腹腔鏡・ロボット支援下手術)を積極的に行なっております。切除不能と言われるステージ4の患者さんに対して化学療法(抗がん剤治療)を行い、よく効いた場合に根治的な切除をするコンバージョン手術も積極的に行なっております。化学療法も力を入れており、がんゲノム診療科と協力したがんゲノム医療や国内外の治験も複数行なっています。

胃・十二指腸の悪性疾患の一つであるGIST(消化管間質性腫瘍)に対しては胃・十二指腸の切除する範囲を最小にするために消化器内科による内視鏡・腹腔鏡合同手術(LECS)も多数おこなっています。腫瘍が大きい場合は術前化学療法を行なったのちに切除する場合もあります。

胸部食道癌に対してはここ数年95%以上に胸腔鏡手術を行なっており、気管・大動脈など重要な臓器に対して腫瘍が浸潤している切除不能局所進行食道癌(ステージ4a)であっても根治的放射線化学療法を行い、残った腫瘍を切除するサルベージ手術も行なっています。肝臓、肺といった遠隔臓器に転移がある場合も免疫チェックポイント阻害薬を用いた薬物療法を積極的に行なっております。

良性疾患である食道裂孔ヘルニアに対しても腹腔鏡下食道裂孔ヘルニア根治術も積極的におこなっています。難治性の逆流・嘔吐などの症状が続く方はぜひご相談ください。

肥満手術としての腹腔鏡下スリーブ胃切除術も開始しました。内科的治療で改善しない場合はぜひご相談ください。

主な検査・設備機器

X線を用いた検査で腫瘍の深さ、大きさ、リンパ節や他の臓器を含めた転移の有無を診断します。

カメラで食道・胃・十二指腸を観察し、腫瘍の場所、深さや大きさを診断し、組織生検を行うことにより治療方針の決定の参考にします。

バリウムを口から飲んでいただき、腫瘍の場所、大きさを診断し手術の術式決定の参考にします。内視鏡やCTで場所が明らかな場合は省略することもあります。

施設認定

  • 日本胃癌学会施設認定制度認定施設(A)
  • 日本食道学会食道学会外科専門医認定施設

診療実績

胃癌の手術件数

食道癌の手術件数

疾患・治療実績

胃癌

術識別手術件数(2022年)

幽門速胃切除 開腹 10
腹腔鏡 29
ロボット 16
胃全摘術 開腹 13
腹腔鏡 2
ロボット 8
噴門側胃切除術 開腹 3
腹腔鏡 8
ロボット 14
残胃全摘 腹腔鏡 2
合計   106

低侵襲性手術(腹腔鏡・ロボット支援下手術)の割合の推移

治療成績

関連リンク