整形外科
診療科部長/主任教授
稲葉 裕
診療案内
・変形性股関節症、大腿骨頭壊死症、寛骨臼形成不全症、関節唇損傷、大腿骨寛骨臼インピンジメントなどの診断および人工股関節全置換術、人工股関節再置換術、大腿骨頭回転骨切り術、寛骨臼回転骨切り術等の手術治療
・変形性膝関節症、膝骨壊死症などの診断および高位脛骨骨切り術、人工膝関節全置換術、人工膝関節片側置換術等の手術治療
・頚椎症、後縦靭帯骨化症、首下がり症などの頚椎疾患、成人脊柱変形や脊髄腫瘍、関節リウマチ、カリエスを含めた感染等の難治性脊椎疾患の診断・手術治療
・良性および悪性骨・軟部腫瘍の診断と腫瘍用人工関節手術、悪性腫瘍広範切除後の機能再建、骨の良性嚢胞性病変に対する低侵襲手術
・スポーツ外傷・障害に対する関節鏡視下手術治療および腱板損傷や肩関節拘縮などの上肢疾患に対する診断と手術治療
・関節リウマチに対する薬物治療および手関節形成術、滑膜切除術、肘、膝、股関節の人工関節置換術、前足部関節形成術等の手術療法
・先天性股関節脱臼、寛骨臼形成不全症、先天性内反足、O脚、X脚、ペルテス病、大腿骨頭すべり症などの小児整形外科疾患に対する診断と手術治療
・変形性足関節症、足関節靱帯損傷、扁平足、外反母趾、離断性骨軟骨炎に対する運動・装具療法
特殊検査・処置・入院・手術のご案内
術式名称:人工股関節全置換術
手術時間:1時間半から2時間程度
入院期間:7~10日間
説 明:股関節疾患に対して、痛みや機能障害を改善するために行う人工関節手術です。コンピューターやロボット支援技術を用いて高い精度で安全に行っています。
術式名称:股関節骨切り術
手術時間:2時間程度
入院期間:4週間程度
説 明:股関節の疾患に対して、関節を温存して痛みや機能の改善を行う手術です。コンピューター支援技術を用いて安全に正確に行っています。
術式名称:高位脛骨骨切り術
手術時間:1~2時間
入院期間:12~14日間
説 明:下肢のアライメントを矯正(O脚をX脚に)する変形性膝関節症に対する関節温存手術です。
術式名称:人工膝関節全置換術
手術時間:1~2時間
入院期間:12~14日間
説 明:変形性膝関節症や関節リウマチによって破壊された膝関節を人工関節に置き換える手術です。近年ロボット支援下に正確な骨切除が可能となりました。
術式名称:鏡視下半月板縫合術
手術時間:1時間半から2時間程度
入院期間:7日間
説 明:従来半月板損傷では切除術が多く行われていました。半月板切除は将来的に変形性関節症などの原因となる可能性があり、低侵襲な関節鏡で半月板を縫合、修復術を行っております。
術式名称:脊柱変形矯正手術
手術時間:5~6時間
入院期間:21日間
説 明:腰痛や神経症状を改善するために、脊柱変形を矯正する手術を行っております。
術式名称:悪性腫瘍広範切除術
手術時間:2~5時間
入院期間:10~20日程度
説 明:悪性骨軟部腫瘍に対する治癒的切除で、切除部位に応じた再建(腫瘍用人工関節など)を施行します。
術式名称:凍結肩に対する非観血的授動術
所要時間:外来(30~60分)
説 明:凍結肩による肩の痛み、可動域制限に対し、外来でのエコーを用いた神経ブロックを併用した非観血的授動術を施行しています。これにより肩関節痛、夜間痛、可動域制限を早期に改善できる可能性があります。
筋電図、神経伝導速度検査
所要時間:外来(30~60分)
説 明:神経障害の原因を調べるために、神経に電気を流して伝導速度を計測したり、筋肉に針を刺入して電気波形を評価する検査です。
当科の特徴
整形外科では骨、関節、筋肉、腱等の運動器や脊髄、末梢神経等の神経系統の外傷や障害、慢性疾患等を対象としています。外来は脊椎(頚椎、腰椎、側弯)、腫瘍、股関節、膝、足、スポーツ、上肢、小児、筋電図、リウマチの各専門外来に分かれ、それぞれ経験豊かな学会の認定専門医が診療にあたっています。
紹介していただく時の留意事項
・新患の受入れは、月曜日から金曜日の毎日で、原則として紹介状が必要です。再来は原則として予約制となります。
・腫瘍病変は部位によらず腫瘍外来(木曜日)へご紹介ください(診断未確定で構いません)。
・思春期側弯症については脳卒中・神経脊椎センターへ集約をしておりますのでそちらへご紹介ください。
・以前の治療や画像について問い合わせをすることがありますので、その際にはご協力をお願いいたします。
専門外来・セカンドオピニオン
2020年からPRP(Platelet Rich Plasma;多血小板血漿)療法を自由診療で開始しました。血液を遠心分離し、血小板を豊富に含む血漿を投与することで、抗炎症、組織修復の効果があり、変形性膝・股関節症から難治性の腱炎まで幅広い疾患の治療を行なっております。