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がんゲノム診断科とは

がんという疾患に対して、これまで多くの薬剤が開発されてきました。
これらの薬剤が使用されるまでには、その安全性と効果を確認するため、実際の患者さんに試験的に投与する臨床試験が行われます。
これまで、この方法で多くの薬剤が臨床使用可能となってきました。
一方で、大規模臨床試験による薬剤の開発の限界も明らかとなってきました。
例えば、そもそも大規模臨床試験を行うだけの患者さんを集めることの出来ない希少ながんでは、同じ方法で薬剤の開発ができません。
また、ある臓器のがんで開発された薬剤を、他の臓器のがんでも効果があるか試す場合、その臓器のがんで新たに臨床試験を組まねばなりません。
臨床試験の結果が出るには数年かかるので、これでは新しい薬剤を次々に開発することができません。

このような状況から、大規模臨床試験とは違う方法で、がんの薬物治療法の開発が考えられるようになりました。
その方法が、がんゲノム検査です。
がんゲノム検査とは、がん細胞に起きている遺伝子の異常を検出することです。
がんという病気は、遺伝子の異常で起こることがわかっていますが、どの遺伝子に、どのように異常が起きているのかは詳しく調べます。
そして、似た遺伝子異常の起きているがんの薬剤が使えないか、ということを考えます。
もちろん、この方法にも限界はあります。
大規模臨床試験のように、実際に患者さんに投与して効果や安全性を調べるわけではなく、あくまでデータで関連性を調べているだけですので、実際にその薬剤を投与するには慎重な判断が必要です。
また、将来的には個々のがんに合った薬剤を『調合する』あるいは『創り出す』ことを目指していますが、現時点では既存の薬剤から検索することしか出来ません。
これらの限界・制約はありますが、一方でがん薬物治療に新しい道を切り開く検査として、期待されます。

がんゲノム検査は、米国では2014年辺りから一部の保険会社では承認され始めています(米国は日本と違い国民皆保険ではないのでこのような言い方になります)。
この時点では日本では保険適応ではなかったため、横浜市立大学附属病院では、2016年11月に自費検査として、がんゲノム検査を導入しました。
その後、日本でも2019年6月に保険適応となり、2020年2月より、当院でも保険検査が使用可能になりました。

がんゲノム診断科では、専門的な知識と豊富な経験を持つ専門医が検査を担当します。
また、大学病院として新しい診断法・薬剤感受性評価方法の開発を行っています。

がんゲノム医療連携病院について

当院は、平成30年4月1日から「がんゲノム医療連携病院」となりました。がんゲノム医療中核拠点病院である東京大学医学部附属病院とグループを組み、がんゲノム医療を推進します。

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