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消化器外科

診療内容・特色・主な対象疾患

当科の専門分野は食道、胃、肝臓、胆道、膵臓、大腸などの全ての消化器疾患の外科的治療です。消化器外科指導医7名、専門医12名、肝胆膵高度技能指導医・専門医5名、内視鏡技術認定医6名のスペシャリストを擁しています。
消化器外科のいずれの分野でも日本でトップクラスの治療成績を目指しており、特に悪性疾患については拡大郭清から機能温存、そしてロボット手術などの低侵襲手術まで高度な手術を安全に行い、患者さんの病気の状態や希望に応じたいわゆるテーラーメード医療を提供しています。切除を迷うような進行癌であっても手術前に化学療法や放射線療法を併用して腫瘍を縮小させたのちに切除する方法で切除できるようになりつつあります。しかし、疾患やその進行度によっては外科的治療だけでは治癒出来ない疾患も多くあります。そのため最近進歩の著しい分子生物学的検索により、がんや種々の病態の発生機序を解明し、より効果的で効率的、そして画期的な医療を開発しようと日々研究に取り組んでおります。がんゲノム診断科と協力し、切除検体を用いた遺伝子解析を行い、治療法など可能性を追求しています。
また生体肝移植は、1997年に開始し、2020年3月までに66名の患者さんに実施しております。

主な治療実績・専門外来・検査等

上部消化管領域(食道・胃グループ):

対象疾患は胃・食道疾患で主に胃がんと食道がんです。胃がんおよび食道がんでは早期がんの治癒率は非常に高いものになり、治療の焦点は“治す”ことから、 “いかにして治療後の生活を快適にするか”ということに移りつつあります。私たちは、進行度に応じて胃カメラによる切除、腹腔鏡による切除など侵襲の少ない治療も行っています。またなるべく胃を残すことができる術式(噴門側胃切除、幽門輪温存胃切除)も研究し、実際の診療で好成績を得ております。他の施設では治療困難な進行がんの患者さんや心疾患、腎疾患を有する患者さんに対しても、治癒・延命の可能性があれば、抗がん剤や放射線治療を併用した集学的治療を積極的に行い良好な成績を得ています。

下部消化管領域(大腸グループ):

対象疾患は主に大腸がんと炎症性腸疾患です。当科における大腸がんの治療成績は全国統計を上回る非常に良好な成績となっています。この理由としてまず手術手技の改良により直腸がんの局所再発が減ったことがあげられます。さらに直腸がんにおいてはロボット手術や手術前治療(抗がん剤治療、放射線治療)などによって肛門温存率が向上しています。また肝転移は大腸がんにもっともよくみられる再発形式ですが、肝臓グループとの連携でさまざまな方法を駆使して転移の切除に努めた結果、切除率と術後生存率が大幅に向上しました。さらに術後5年間は定期的、綿密な再発チェックを行っており、再発の早期発見も治療成績に貢献していると考えています。また日本内視鏡外科学会技術認定医のもとで積極的に腹腔鏡下手術を施行し、進行がんに対しても根治性の確保と同時に患者さんへの侵襲の軽減・入院の短期化を図っています。ダヴィンチを用いたロボット支援手術は2018年から保険適応となりました。直腸がんロボット支援手術プロクター(指導医)も常勤しており、県下で最も多い症例数となっています。

肝胆膵領域(肝胆膵グループ):

対象疾患は良性胆道疾患(胆石症、膵・胆管合流異常症など)および悪性腫瘍(原発性肝がん、転移性肝がん、膵がん、神経内分泌腫瘍、胆道がんなど)です。全国的にこの領域の手術は危険性が高いことが知られていますが、当科では年間100件を超える肝胆膵外科領域の高難度手術を施行しております。合併症に関しては全国と比較して約3分の1の手術死亡率となっています。
肝臓領域では、肝臓に原発したがん、あるいは他の臓器から肝臓に転移したがんなどを対象として、手術、抗がん剤などによる治療を積極的に行っています。原発性肝がんと大腸がん肝転移の治療成績は日本でもトップレベルと自負しています。高度に進行したがんに対しては、手術前あるいは手術後に抗がん剤を組み合わせて、手術も肝臓内の主要な血管を合併切除・再建するなどの工夫をして、切除率を改善するよう取り組んでいます。また全国でも数少ない肝臓領域の内視鏡外科技術認定医が常勤し、腹腔鏡手術を応用することで、侵襲が少なく、かつ安全な腹腔鏡手術をおこなっております。
胆道領域では最先端の3D画像を用いて、安全性と根治性のバランスを考慮し患者さんに適した治療法を選択しています。たとえば、肝臓の予備力の低下している方には大きな肝切除は避けて縮小した手術を選択することも可能になってきました。肝門部(一番肝臓に近いところ)にできたがんに対しては主に肝切除術を行っています。周囲の血管に浸潤するほど進行して他院では切除不能といわれた患者さんでも、血管合併切除を行うことで良好な成績をあげています。高度に進行した患者さんに対しては抗がん剤の補助が不可欠であると考え、外来で実践しております。
膵臓領域では膵がん、神経内分泌腫瘍、慢性膵炎などを対象に診療を行っています。膵がんは一般的に治癒困難な疾患であると考えられています。しかし、当科では進行膵がんに対して積極的に取り組んでおり、手術だけでなく抗がん剤治療、放射線療法、免疫療法などと組み合わせた集学的治療を行っています。いかにして患者さんの生存期間を伸ばすか、のみならず生活の質(QOL)を維持できるかを常に考えて治療法を模索しています。神経内分泌腫瘍は本邦で施行できない治療法もあり、臨床腫瘍科と協力して最先端の集学的治療を実施しています。
また内視鏡外科技術認定医による腹腔鏡手術も膵癌をはじめ様々な膵疾患を対象に行っており、年間症例数は県下トップクラスとなっています。ご質問など担当医にご相談ください。

肝移植:

生体肝移植の適応となる患者さんが対象となります。当科では1997年に第1例目を行い、2020年3月までに66名の患者さんに肝移植を行いました。当科の特徴はABO血液型不適合肝移植症例も行っていることです。また、新たな取り組みとして、周術期リハビリテーション、シンバイオティクス療法を取り入れ、術後の死因の多くを占める敗血症が減少しました。肝移植患者さんでは長期フォローアップが重要であり、消化器内科と連携し原疾患の再発をチェックしています。肝移植の適応についても気軽に御相談ください。

紹介していただく時の留意事項

初診は紹介状が必要です。

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