循環器内科
診療科部長/主任教授
日比 潔
診療案内
・虚血性心疾患に対するカテーテルによる冠動脈インターベンション
・心房細動に対するカテーテルによる高周波心筋焼灼術(アブレーション)および冷凍凝固心筋焼灼術(クライオアブレーション)
・徐脈性・頻脈性不整脈および慢性心不全に対するペースメーカー植込み術、植込み式除細動器植込み術(ICD)、皮下植え込み式徐細動機植込み術(S-ICD)、心室再同期療法(CRT-D、CRT-P)、リードレスペースメーカー
・エキシマーレーザーを使用した心臓植込み装置(デバイス)のリード抜去術
・末梢動脈疾患(PAD)、腎動脈狭窄症に対する血管内治療(EVT)
・慢性血栓塞栓性肺高血圧症(CTEPH)に対するバルーン肺動脈形成術(BPA)
・肺動脈性肺高血圧症に対する肺血管拡張薬持続静注療法を含んだ精査・加療
・バージャー病、閉塞性動脈硬化症に対する、先進医療Bとしての骨髄幹細胞移植術による血管再生療法
・心原性ショック、急性左心不全症例に対する、補助循環用ポンプカテーテル(インペラ)
・野生型トランスサイレチン心アミロイドーシスをはじめとした心筋症の診断(心筋生検など)と治療(トランスサイレチン安定化薬など)
主な特殊検査・処置・入院・手術のご案内
術式名称:冠動脈インターベンション
入院期間:3泊4日
説 明:直径2mm程度のカテーテルを使用し、バルーンカテーテル、ステント、高速回転式アテレクトミー等の治療機器を駆使し、冠動脈疾患の治療を行います。
術式名称:カテーテルアブレーション
入院期間:3泊4日
説 明:発作性上室頻拍・心房細動・心室頻拍などの頻脈性不整脈の根治療法です。不整脈の原因となる部分を高周波カテーテルまたは冷凍凝固バルーンを用いて焼灼します。手術は局所麻酔または静脈麻酔で行われます。
術式名称:ペースメーカー、植え込み型除細動器、心臓再同期療法
入院期間:3泊4日~9泊10日
説 明:経静脈的に電極リードを右房、右室、左室(冠静脈)などに留置し、ペースメーカー出力器を上胸壁皮下に植え込む手術です。局所麻酔または静脈麻酔で行われます。
術式名称:バルーン肺動脈形成術
入院期間:3泊4日
説 明:慢性血栓塞栓性肺高血圧症に対し、バルーンカテーテルにより肺動脈を拡張します。肺高血圧を改善させ、心臓への負荷を減らす効果があります。
当科の特徴
下肢末梢動脈疾患・四肢の難治性潰瘍を伴うバージャー病の症例に対しては、骨髄あるいは末梢血幹細胞(血管内皮前駆細胞)移植術を施行し良好な結果を得ています。(2018年5月、厚生労働省先進医療Bに認められました。)不整脈患者に対する頻脈性不整脈(心房細動、心室頻拍、発作性上室性頻拍など)に対するカテーテル・アブレーション、徐脈性不整脈に対する永久ペースメーカー植込み術、最近利用可能になったリードレスペースメーカーは多くの症例の治療にあたっています。心室性不整脈に対する植込み型除細動器(ICD)、完全皮下植込み型ICD(S-ICD)の移植は関連施設からの依頼も多く、心不全に対する治療である両心室ペースメーカー(CRT)の植え込みは本邦で最も早く開始しています。大動脈バルーンパンピング(IABP)や経皮的補助心肺補助装置(PCPS/ECMO)、補助循環用ポンプカテーテル(インペラ)を有しており、心原性ショックや致死性不整脈を伴う重症症例への救命処置が可能です。また高速回転式アテレクトミーの認定施設であり、糖尿病、維持透析の狭心症症例に多く見られる高度石灰化を伴う冠動脈病変に対するカテーテル治療・ステント留置術にも積極的に取り組んでいます。当院は日本循環器学会のバルーン肺動脈形成術指導施設に認定されており、慢性血栓塞栓性肺高血圧症(CTEPH)に対する同治療を積極的に行っています。
紹介していただく時の留意事項
重症大動脈弁狭窄症に対する径カテーテル的大動脈弁置換術(TAVI)、重症僧帽弁閉鎖不全症に対する径カテーテル的僧帽弁接合不全修復術(Mitra Clip)については横浜市立大学附属市民総合医療センター心臓血管センターで診療を行っています。
専門外来・セカンドオピニオン
・肺高血圧症外来:
・高齢者弁膜症外来:横浜市立大学附属市民総合医療センターと連携した診療を行っています。
・心不全外来:主に野生型トランスサイレチン心アミロイドーシスに対しトランスサイレチン安定化薬による治療を行っています。