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第8回教育研究審議会

第8回教育研究審議会

議事録

日時:令和4年12月6日(火)16:10~17:35
開催形式:Zoom開催
中継拠点:金沢八景キャンパス 第一会議室
委員:相原学長、中條副学長、遠藤副学長(議長)、寺内医学群長 兼 医学部長、大澤国際商学部長、横山理学部長、山崎データサイエンス学部長、叶谷医学部看護学科長、齊藤都市社会文化研究科長、白石国際マネジメント研究科長、佐藤生命ナノシステム科学研究科長、土屋データサイエンス研究科長田村医学研究科長、本多共通教養長、榊原附属市民総合医療センター病院長、木下木原生物学研究所長、中島先端医科学研究センター長、石川学術情報センター長 兼 学長補佐(研究・産学連携推進担当)、小林学務・教務部長、渡邉研究推進部長、梶原東京工業大学生命理工学院長・教授、清水山梨大学理事・副学長
欠席:橘国際総合科学群長、鈴木国際教養学部長、朴生命医科学研究科長、後藤附属病院長、吉泉事務局長

1前回議事録について
令和4年度第7回教育研究審議会の議事録について確認し、了承された。

2審議事項
(1)学生の懲戒処分について
学生担当係長より、国際教養学部3年次生の学生の懲戒処分案について説明があり、審議の結果、原案のとおり承認された。教務上の措置「当該学期に履修した科目のうち全ての期末教場試験科目を零点とする」について、措置により不可となった科目の単位が必要な場合、再履修が必要であることが確認された。

(2)第4期中期計画の策定について
企画財務担当係長より、第4期中期計画(案)の説明および横浜市の中期目標の回答について報告があり、審議の結果、現時点案として承認された。横浜市への認可申請日の関係で、本審議会に諮るのが今回で最後となることが説明された。計画番号【1】「教育の質保証」の「数理・データサイエンス・AI教育プログラムの履修率(全学部対象)」について、リテラシーレベルの数値であることを確認した。併せて、本学の数値目標を文部科学省の掲げる目標値の100%を目指してはどうかとの意見があり、本学に適した数値を再検討する旨、回答があった。また、今後、応用基礎レベルの申請も検討するとよいとの意見があった。併せて、計画番号【9】「優秀な人材の獲得」の項目について、優秀な学生獲得には定員の3倍の志願者数が必要であり、今後教学IRを進めていくため、志願者数を指標に盛り込むことを検討してはどうかとの提案があった。「共創の場形成支援プログラム」本格採択後の中期計画(案)への数値反映について、総合的に各指標に反映した旨、補足説明があった。

(3)医学群令和5年度の授業実施方針について
学務・教務担当係長より、医学群 令和5年度 授業実施方針について、医学部医学科・看護学科においては原則対面授業、医学研究科医科学専攻・看護学専攻においては、科目の性質に応じ授業方針を決定する旨、説明があり、審議の結果、承認された。遠隔授業を希望する場合、医学教育推進課へ相談いただくよう依頼があった。対面授業が困難な学生については、学生本位の教育を提供するため個別に検討する旨、補足された。
 
(4)FD・SDおよび教学IRに関する基本方針(案)について
学長室担当係長より、令和4年度第1回教育研究審議会での委員の意見を踏まえ、FD・SDおよび教学IRに関する基本方針を定めることについて説明があり、審議の結果、承認された。FD・SDに関する基本方針(案)について、文章後段のみに対象者に指導補助者との記載があるため、「教職員」の文言を「教職員及び指導補助者(以下、教職員等)」に修正し、整合性をとるとよいとの意見があった。

3報告事項
(1)令和3年度「全国学生調査(第2回試行実施)」の結果について
学術企画担当係長より、令和3年度「全国学生調査(第2回試行実施)」の本学の回答状況および特徴的な結果が出た項目の考察結果について報告された。今後は、高等教育推進センターの教学IR部門にて学部別の集計・分析を基にアンケート結果の考察を深めていく予定であること、令和4年度「全国学生調査(第3試行実施)」が開始されたため、対象学年の学生に対し回答依頼を行うことについて補足説明があった。学生に結果をフィードバックすることでアンケートの回答率が上がる可能性があるとの意見があり、今後、学内専用のYCU-Board等で考察結果の学生開示も検討するとの説明があった。データの信頼性を高めるため、令和4年度「全国学生調査(第3試行実施)」では、多くの学生が回答するよう各学部長の皆様に協力いただきたい旨、依頼があった。各学部長より、回答結果について気づいた点および回答率を上げる案についてコメントがあった。
【国際教養学部】(補足:当日国際教養学部長ご欠席のため、後日コメント収集)
<気づいた点>
項目4「授業内容の意義や必要性を十分に説明してくれた 」、項目7「予習復習などの自主学習について授業やシラバス で指示があったか」、項目10「課題等の提出物に適切なコメントが付されて返却されたか」、項目11「グループワークやディスカッションの機会があったか」の分野別平均を下回ったことについて、内容を精査し、シラバスの記入方法の改善や講義運営について、学部内でしっかり議論し改善していきたい。「教育の質保証」に関連するFDを今年度の7月に実施した。
<回答率を上げる案について>
今年度より本格運用を始めたTeamsによる学年ごとの周知およびゼミ単位での周知を徹底したいと考えている。また、4年次生について、卒業論文関連の行事と連携して周知する。
【国際商学部】
<気づいた点>
全国平均より下回った「教員からの指導がなかった」等の項目について、指導が行き届いていないとは考えていない。教授会を通じて意識的に学生にフィードバックする体制を教員と共有していきたい。
<回答率を上げる案について>
回答率が低下した原因は、学内アンケートと異なり未回答の学生の抽出ができないため、担任教員が未回答の学生に回答を促すことができなかったことであると考える。未回答の学生に回答を促す工夫を今後検討したい。
【理学部】
<気づいた点>
 国際教養学部・国際商学部・理学部の結果は、4年生の回答が含まれていないため、項目27「専門分野に関する知識・理解」をはじめ、いくつかの項目での平均値が全国と比べて低い傾向にある。対象者が一部となっている項目は、データの取扱いに注意すべきである。
<回答率を上げる案について>
カリキュラム評価アンケートや授業評価アンケート等を含めるとアンケート回答依頼が多く、学生が混乱する。一つの資料で複数のアンケート回答依頼の確認ができる方法を検討するとよい。
【データサイエンス学部】
<気づいた点>
項目41「授業評価アンケート等の回答を通じで大学教育が良くなっている」の数値が低かったことから、学生にとってアンケートに回答するインセンティブがないと解釈する。また、アルバイトをしている学生が全国より多く、生活のためか娯楽資金確保のためかを見極めることが難しく、指導がしづらい。学生に確認したところ、学業より生活を重視しているように見受けられる。
<回答率を上げる案について>
 アンケート回答で履修登録を可能とする等の強制的に回答させる体制を構築する、また、必修科目の講義内で回答時間を設定する方法で、回答率を上げることができる。未回答の学生情報があると、教員も該当学生に回答を促すことが可能となる。
【医学部医学科】
<気づいた点>
項目51「部活動・サークル活動」について、同じ領域や他学部と比して平均値が高かったことは、コロナ禍でも比較的早期から活動したにも関わらず、ルールを順守したことが反映された。一方で、平均値が低い項目20「5日以上のインターンシップ」について、今後カリキュラムにも反映させていきたい。
<回答率を上げる案について>
医学部医学科は回答率が高かった。
【医学部看護学科】
<気づいた点>
項目15「大学での学習の方法を学ぶ科目」、項目18「授業時間以外で、他の学生と一緒に学習する機会」、項目19「キャリアに関する科目、キャリアカウンセリング」、項目26「図書館やアクティブラーニングスペースなど大学施設を活用した学習」の平均値が低いことについて、新型コロナウイルス感染症の厳密な感染対策を行った結果、大学に来る機会が少なかったと解釈した。令和5年度より原則対面授業となるため、数値は改善されると考える。項目20「5日以上のインターンシップ」、項目21「3か月以上の海外留学・研修」の平均値が低いことについて、授業の過密が原因である。今年度の1年次生より、比較的自由に時間割が組める新カリキュラムが適用されているため、今後は今より長期の研修等に参加可能となる。
<回答率を上げる案について>
メール配信、授業連絡用のTeamsの活用、担当教員からの周知で、回答率が上がると考え、詳細は事務方と打合せをしている。

4その他
◆外部委員より以下のコメントがあった。
・「全国学生調査」について、全国の大学の回答率が軒並み低いため、全体の意見であるかの疑問符が付く。今回のデータの扱いを、各大学は熟考する必要がある。学内の教学IR等の独自のデータ解析の方が、改善により繋げられるのではないか。
・学生意見を反映するために、学生FD委員会を全学組織の中で設けている大学もある。学生の声を吸収するため、学内組織の仕組みを再考するとよい。
・山梨大学では、研究力向上のための工夫として、教員・大学院生・学部生を含めた女性研究者の表彰等の6種類の優秀教員の報奨制度がある。また、インパクトファクターが10以上の論文1件につき報奨金20万円を給与に加算している。
・電気代の高騰対策は各大学の喫緊の課題であり、対応として一斉休業日を設ける大学もある。今後は学年暦も工夫する余地があるのではないかと考える。

◆学長より以下のコメントがあった。
今年最後の教育研究審議会となり、本年もご審議に感謝申し上げる。電気代については、本学も非常に苦労しており、大学改革によって資金を生み出す必要がある。秋から順次実施されている推薦入試も、例年以上の応募者があるとのことで、しっかり合格者を確保することに繋がり、教職員の皆様のご協力に感謝申し上げる。我が国の研究力について、政府は強い危機感を持っており、それを回復するために文部科学省や経済産業省等から、大学への様々な支援が発表されている。本学も「地域中核・特色ある研究大学の振興」のための大型研究費の獲得を目指して準備を進めている。教育については、文部科学省の事業として2014年度に始まったスーパーグローバル大学は来年度10年目になり、後継事業の募集が始まる。今後情報を得ながら、本学でも対策を立てていきたい。来年も是非ご協力をお願いしたい。

以上

次回開催予定:令和5年2月7日(火)16:10  Zoom開催(中継拠点:金沢八景キャンパス 第一会議室)

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