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第4回教育研究審議会

第4回教育研究審議会

議事録

日時:令和4年8月2日(火)16:10~17:25  
開催形式:Zoom開催
中継拠点:金沢八景キャンパス 第一会議室
委員:相原学長、中條副学長、遠藤副学長(議長)、橘国際総合科学群長、寺内医学群長 兼 医学部長、鈴木国際教養学部長、大澤国際商学部長、横山理学部長、山崎データサイエンス学部長、叶谷医学部看護学科長、本多共通教養長、齊藤都市社会文化研究科長、白石国際マネジメント研究科長、佐藤生命ナノシステム科学研究科長、朴生命医科学研究科長、土屋データサイエンス研究科長、田村医学研究科長、後藤附属病院長、榊原附属市民総合医療センター病院長、木下木原生物学研究所長、石川学術情報センター長 兼 学長補佐(研究・産学連携推進担当)、吉泉事務局長、小林学務・教務部長、渡邉研究推進部長、梶原東京工業大学生命理工学院長・教授、清水山梨大学理事・副学長
欠席:中島先端医科学研究センター長

1前回議事録について
令和4年度第3回教育研究審議会(7/5)の議事録について確認し、了承された。

2審議事項
(1)国際総合科学群 令和5年度 授業実施方針について
教務担当係長より、国際総合科学群 令和5年度 授業実施方針について、学部・大学院ともに原則対面授業とする旨、説明があり、審議の結果、承認された。国際商学部の専門科目を「原則、全科目対面授業」としたことについて、委員より対面授業の効果の質問がされたところ、オンライン授業を全く実施しないのではなく、1科目15回中半分までオンラインでも実施可能とする旨、教授会で決定したとの補足説明があった。また、オンライン授業で修得できる単位数は、60単位以下と上限が定められていることも考慮したことが共有された。対面授業の効果について、データに基づいた検証はしていない旨、補足された。
オンライン授業のメリットについて、オンデマンド型の講義は繰り返し視聴できるため理解不足を補填できること、また、画面共有の資料が見やすいこと等が学生の意見であると共有された。主に知識を教授する授業は録画等を活用し、生み出された教員の時間をリカレント教育等の新たな事業に再配分することも可能との見解が示された。
【会議終了後補足】
国際総合科学群においては、原則対面の趣旨を踏まえ、生で学生と対話することにより、学生の理解を深め、単位の質を確保することを大前提とするべきである。なお、ビデオ教材の活用などDXは常に意識し、そこで生み出された時間をリカレント教育等の新たな事業に再配分するという意識は重要である。

学部生は、未成年者も含むことから原則、対面授業とするとよいが、大学院生は、精神的にも成熟しているため、積極的なオンライン授業の実施を検討してもよいとの意見があった。学部生用および保護者用通知文に、令和5年度の1年生対象科目(新カリキュラム)も記載されていることから、2年生以上に資料を配布する場合は、留意してほしいとの要望があった。教員用通知文の、「対面授業を希望しない学生への配慮について」の説明文「下記配慮」が指す表記について明確でないため、「令和4年度に行った下記配慮」とするとよいとの意見があり、修正することとした。

(2)令和4年度 学生生活アンケートの実施について
学生支援課長より、3年に一度実施する学生生活アンケートについて、令和4年度も実施する旨、説明があり、審議の結果、実施については承認された。設問一覧については委員の意見を伺いたいため、意見等がある場合、設問一覧のエクセルシートに意見を記載し、8月10日までに学生担当に返送することが依頼された。また、今後の意見等に基づいて、設問一覧を修正し、次月の本審議会に諮ることについても補足説明があった。学修に関する学生の意見聴取について、文部科学省が現在試行実施している「全国学生調査」を今後は本格的に活用するとよいとの見解が示された。東京工業大学では、2005年より、2年に1回学生が主体となって「学勢調査」というアンケートを実施し、アンケート結果に基づいた学生の要望を学長に提言しているとの情報提供があった。提言内容を基に実現した項目として、クラス間の成績格差の是正要望には授業評価アンケートの公開説明、オンライン授業における登録聴講制度の導入希望には聴講可能な制度構築、喫煙所の環境整備の改善要望やキャンパス内の禁煙の推進の実現、東京工業大学の公式アプリ開発の提言には時間割および講義情報等にアクセス可能なアプリ開発を行った旨、補足説明があった。「学勢調査」の詳細について、東京工業大学のホームページに過去の実施結果が公開されている。また、2020年度のアンケート回答率は30%であった旨、共有された。山梨大学では、教育改善プロジェクトに参加する学生を募り、学識経験者、高校・産業界・自治体関係者、後援会が、年に1度集まり在校生を交えたステークホルダーミーティングを開催して、学修環境を中心に様々な意見を交換し、大学環境を改善しているとの説明があった。本学でも、様々な団体から意見を聴取する取組の提案が示された。本学では、FDの実施時に学生が参加しているが、学生が自主的にアンケートを実施する取組はしておらず、今後検討したいとの見解があった。

(3)国際農業開発基金(IFAD)とのインターンシップに係る協定締結について
キャリア支援担当係長より、令和3年11月に横浜市に日本連絡事務所が開所した国際農業開発基金(IFAD)とのインターンシップに係る協定締結について、学生を1名長期派遣することができる旨、説明があり、審議の結果、承認された。グローバル人材育成に寄与し、就職競争率の高い国連機関とのパイプを作る上でも重要な協定締結であるとの補足説明があった。学生への財政支援について、IFAD側と調整中のため、協定の内容に修正が発生する可能性があり、軽微な修正事項が発生した場合の判断は学長に一任させていただきたいとの説明があった。学生の選考方法について、現在検討中であるが、キャリア支援センター長、キャリア形成支援委員および国際機構に関わりのある教員含めて4名の選考委員を任命し、成績、英語力、志望理由、意欲等を鑑みて優秀な学生を選考するとの予定である。
    
(4)株式会社DeNAとの産学連携基本協定について
知財・契約担当係長より、株式会社DeNAとの産学連携基本協定について説明があり、審議の結果、承認された。本年後期より、ヘルスデータサイエンス専攻にて、医療データを用いた分析教育(PBL)が行われ、将来的に研究に発展させたい旨、補足された。

3報告事項
(1)令和5(2023)年度JICA研修員受入プログラムについて
国際交流担当係長より、令和4年度の受入予定の決定、および令和5年度JICA研修員受入意向調査の結果について報告された。現在のJICA研修員の受入状況について、令和2年度よりエジプトから学生を1名受け入れ継続していること、令和3年度は新型コロナウイルス感染症蔓延のため入学辞退されたことについて説明があった。

(2)令和3年度 外部研究費受入実績について
研究費管理担当係長より、令和3年度 外部研究費受入実績について、件数は増加したが、令和2年度の新型コロナウイルス感染症関連課題の受入れが多かったことにより、全体の受入額は減少したことが報告された。外部研究費の学部別受入状況のみならず、教員別受入状況のデータを整理したこと、また、科研費の取得率および保有率を整理したため、今後本審議会で報告することが説明された。大型研究費を取得している上位1%の教員で外部研究費の約半分を占めており、今後大型研究費を取得できる教員の増加が必要であるとの見解が示された。今後の研究IR分析について、URAの公募を含めIRを専門とする人材を募集しており、IR分析に対応していくとの説明があった。奨学寄附金を給付する製薬企業の減少について、科研費やその他の研究費で補填しているのが医学部の現状であるとの見解が示された。看護学専攻の厚労科研費が加味されていないため、確認してほしいとの要望があった。山梨大学では、研究IRの専門家(URA)が分析し、論文数やサイテーションインデックスの教員ランキングを教育研究評議会で公表しているとの説明があった。今年度より、研究IR、教学IR、EMIR(エンロールメント マネジメントIR)を合わせてIR室を改組し、研究および教育の両面からデータを見える化している。本学でも、同様の取組を推進するとよいとの見解が示された。東京工業大学では、本学と同様に、一部の少数の研究者が外部資金の大部分を獲得していること、また、数年前より奨学寄附金が1/4に減少していることから、共同研究費を増やす取組をしており、企業と大学で包括的な共同研究を推進するためのオープンイノベーション機構を創設している旨、説明があった。併せて、文系と理系を超えた「総合知」が重要であり、本学でも、組織的な連携による外部資金を獲得するとよいとの見解が示された。

4その他
◆学長より以下のコメントがあった。
本学の教育と研究のレベルアップのための審議に感謝申し上げる。研究費に関して、本学の今後の発展のために、優秀な若手研究者を育成する必要がある。都市特性ランキングで、横浜市が全国4位で、首都圏の一都三県では1位の評価であった。その理由の一つとして、「研究力が高い大学の数や論文投稿件数などの指標で上位にあり、研究開発のスコアが高かった」とあり、本学が大いに貢献したと考える。今後も社会から高い評価を得られるよう、人材育成と研究力の向上に注力したい。

以上  次回開催予定:令和4年9月6日(火)16:10 Zoom開催(中継拠点:金沢八景キャンパス 第一会議室)

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