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第10回教育研究審議会

第10回教育研究審議会

議事録

日時:令和4年3月1日(火)16:50~18:45
開催形式:Zoom開催
中継拠点:金沢八景キャンパス 大会議室
委員:相原学長、中條副学長、遠藤副学長(座長)、橘国際総合科学群長、寺内医学群長 兼 医学部長、鈴木国際教養学部長、大澤国際商学部長、横山理学部長、汪データサイエンス学部長、叶谷医学部看護学科長、本多共通教養長、齊藤都市社会文化研究科長、白石国際マネジメント研究科長、佐藤生命ナノシステム科学研究科長、朴生命医科学研究科長、立川データサイエンス研究科長、田村医学研究科長、後藤附属病院長、榊原附属市民総合医療センター病院長、木下木原生物学研究所長、石川学術情報センター長 兼 学長補佐(研究・産学連携推進担当)、折舘先端医科学研究センター長、小林学務・教務部長 兼 学長室長、渡邉研究推進部長、篠﨑国立研究開発法人理化学研究所環境資源科学研究センター特別顧問、西村慶應義塾大学名誉教授、井村学長補佐(国際化推進担当)
欠席:相原事務局長

1前回議事録について
令和3年度第9回教育研究審議会(2/1)の議事録について確認し、了承された。

2審議事項
(1)学生の懲戒処分について
学生支援課長より、国際商学部の学生2名の懲戒処分案について説明があり、審議の結果、処分案は原案のとおり承認された。教務担当係長より、オンライン試験の不正は過去に事例がなく、オンライン試験及び資料の持ち込みが可能であったことを鑑みて、カンニングによる不正処分案より軽い、レポートを除く全ての期末教場試験科目を零点とする旨、補足説明があった。国際商学部長より、今後の不正行為再発防止策について学部関係教員と議論している旨、コメントがあった。併せて、今回の事例について、学生には口頭周知だけでなく、個人情報に配慮しつつ学内の掲示板での周知、試験時間・実施方法の検討、不正防止についてのビデオを作成する等、不正防止に努めていく旨、説明があった。当該学生2名は進級可能であるが、必修科目の単位を取得できなかった学生は再履修する必要がある旨、コメントがあった。委員より、オンライン試験の不正行為が不可能な仕組み作りのための情報収集が必要との見解が示された。他の大学の状況について、現在調査中との回答があった。

(2)高等教育推進センターの規程制定について
学術企画担当係長より、高等教育推進センター設置に伴う、「公立大学法人横浜市立大学高等教育推進センター規程」の制定について説明があり、審議の結果、承認された。規定案に修正が発生した場合の変更は、学長一任とするとし、併せて、「体制図・会議」の部門名の順序及び部門名の変更等について補足説明があった。高等教育推進センターと学長との位置関係について、学長の諮問を受けて検討する事項もあれば、各部門から高等教育推進センターに挙げて諮る事項もあると考えている旨、回答があった。併せて、規程に関係性が分かるように明記すべきとの見解が示された。具体的な連携について、現状、各部門、各会議体で実施しているが、現状の体制図は分かりづらいため、さらに発展させたものを作成する旨、回答があった。

(3)データサイエンス研究科ヘルスデータサイエンス専攻博士後期課程の設置届出と大学院学則の改正について
学術企画担当係長より、データサイエンス研究科ヘルスデータサイエンス専攻博士後期課程の設置届出を令和4年4月文部科学省に提出すること、令和5年4月1日施行の大学院学則を改正することについての説明があり、審議の結果、承認された。併せて「学生確保の見通し」および「修了学生の採用意向の見通し」のアンケート結果概要についての集計結果の部分報告があった。アンケート結果の進学見込みがある回答者の属性について、ヘルスデータサイエンス専攻博士前期課程の学生が大方を占めている旨、回答があった。
【会議後追記1】資料の新旧比較対照表の大学院学則別表の単位数に誤記があった。別添資料の大学院学則改正(案)の単位数が正しいものとなる。
【会議後追記2】第16条第2項に記載する学位に、「博士(ヘルスデータサイエンス)」を追加する。
【会議後追記3】学則別表に記載する科目名「データサイエンス特別講究A」「データサイエンス特別講究B」を「ヘルスデータサイエンス特別講究A」「ヘルスデータサイエンス特別講究B」に変更する。

(4)データサイエンス学部 教育職員免許状資格課程[数学]の廃止について
教務担当係長より、データサイエンス学部 教育職員免許状資格課程[数学]の廃止について、教員免許の希望者が極端に少ないこと等の理由の説明があり、審議の結果、令和5年度より廃止することが、承認された。大学内での審議過程について、国際総合科学群の学部長会議で各学部の対応について意見交換等を行い、結論を出したとの補足説明があった。令和4年度入学の学生までは、数学の教職課程取得可能な前提での入学の為、取得希望者には大学がフォローしていく旨、回答があった。「情報」の教職課程の設置について、現在教職を取得するための必修科目に対応できる講義が存在せず、検討中であるが早急な対応は困難である旨、コメントがあった。

(5)「公立大学法人横浜市立大学教育研究自己点検評価委員会規程」の改正について
学術企画担当係長より、「公立大学法人横浜市立大学教育研究自己点検評価委員会規程」の改正について、学長を委員長とする教育研究自己点検評価委員会において、内部質保証に関する事項を審議することを明確にし、併せて、委員を新たに追加する旨、説明があり、審議の結果、承認された。第6条の文末の文言を、外部から見ても分かりやすい文言に変更する旨、補足説明があった。

(6)令和4年度 年度計画(案)について
企画財務担当係長より令和4年度年度計画(案)の教育研究関連計画について説明があり、審議の結果、承認された。

(7)YCU Student Awardの受賞候補について
学生支援課長より、YCU Student Awardの受賞候補者案について説明があり、審議の結果、全て承認された。委員より、今年度より学術研究分野と課外活動・社会活動分野に分けて選考を実施し、併せて、一般学生によるオンライン投票も実施した旨、補足説明があった。文系、理系、医系とバランスよく受賞候補者が決定した。選考方法について、学術研究分野では、投稿誌のインパクトファクターのみを判断材料とせず、課外活動・社会活動分野では、本学の特長を前面に出した受賞候補者の選出希望が学生から出た旨、コメントがあった。コロナ禍により、課外活動・社会活動分野からの応募件数が少なかったため、ゼミ・研究室・部活動における賞の評価に値する取組の推薦を教員が積極的に行ってほしいとの要望があった。

(8)外部機関との包括的な基本協定について
知財・契約担当係長より、外部機関との包括的な基本協定について、継続の必要性について定期的に確認するとともに、必要に応じて終了の手続きを行う旨説明があり、審議の結果、承認された。併せて、協定一覧表について、現時点で不明と記されている窓口教員や窓口担当役職を決定し、協定相手方が自治体の場合について、局名や課名まで詳細に記載し複数の欄を設置すべきとの要望があり、今後連絡先の体制を整えていく旨、回答があった。

(9)東京応化工業株式会社との共同研究室設置期間の延長について
知財・契約担当係長より、東京応化工業株式会社との共同研究室設置期間の一年間延長について説明があり、審議の結果、承認された。

(10)人事委員会委員の選出について
人事担当係長より、人事委員会委員の選出について教育研究審議会より2名選出する旨、説明があった。学長より、中條副学長、遠藤副学長の2名(国際総合科学群・医学群)が人事委員会委員として推薦され、審議の結果、承認された。

3報告事項
(1)令和3年度国際総合科学群学部長賞及び共通教養長賞について
教務担当係長より、令和3年度国際総合科学群学部長賞及び共通教養長賞について、受賞者の報告があった。委員より、今年度より共通教養で一生懸命取組んでいる教員が表彰されるよう共通教養長賞を設置した旨、補足説明があった。

4意見交換
(1)研究室運営のあり方について
国際総合科学群長より、「セミナーの実施時間」、「風通しの良い研究室運営」、「課題を抱えた学生に関する情報共有体制と合理的な配慮について」の3点についてハラスメント防止委員会で取り上げられ、大学として改善を求められるとの指摘があったことについて報告があった。国際総合科学群運営会議(2/28)で出た意見の共有があり、教員管理職への学生の情報共有について、今後も継続して教育研究審議会で議論すべきとの見解が示された。

【セミナーの実施期間について】
通常は時間内で実施しているが、学生から実験後にセミナーを実施したいとの要望によって時間外に行う場合もある。併せて、大学院生には社会人が多く、学部生が一緒に参加する場合は、18時以降の参加となる。今後は、授業時間内に実施するよう、各教員に徹底的に周知していく。国際総合科学群の教員の中には、医学群では終了時間が遅いことは当然と誤った認識をしている者もいるため、社会通念に沿った運営実施の実現のため、両学群での情報共有を積極的に行いたい。大学院生は、社会人学生が多く研究を伴うことが前提で、終了時間は各研究科の判断でもよいが、学部生は希望が無ければ、授業時間内に終了するようにしてほしい。

【風通しの良い研究室運営について】
他の研究室と交流を推奨していない教員も一部いるが、非常に稀である。コロナ禍で、中間発表や卒業発表会等の交流等を実施できていない。副指導教員制度を活用し、研究室同士の積極的な交流を推奨していく。

【課題を抱えた学生に関する情報共有体制と合理的な配慮について】
課題等の情報共有を希望しない学生の場合、保健管理センターからの教員への情報共有が不可となり、教員に情報が届かないという、組織的な問題を抱えている。併せて、教員が保健管理センターへの相談を推奨しても、学生自身が拒否する場合もある。今後の組織的な対応方法が課題である。医学部では、週1回のミーティングで、全学年の学生が抱える課題や課題の解決方法等を事務方、医学部長、副医学部長、教育担当の教授で議論しているため、学生からは手厚いと好評である。特色のある大学を作り上げることが重要だと考える。国際総合科学群の学生数は非常に多く、医学群と同様の取組をすることは困難である。保健管理センターの情報を学部長や研究科長へ共有することを希望する。事務方の定期的な会議に、教員管理職も入る等、調整していきたい。従来から、保健管理センターの守秘義務と教員間の情報共有の問題は存在し、「情報の外部漏洩」という学生の信頼を失う問題を孕んでいる。教員からの意見は、保健管理センターに伝達しており、毎月の定例会議で、課題を抱えた学生の把握等は所管課で行っている。教員管理職が加わることについて、今後も議論が必要である。 

5その他
(1)学内教員の委員任期について
学長補佐(国際化推進担当)の委員任期満了となり、挨拶があった。

(2)令和4年度 教育研究審議会 外部有識者委員について
外部有識者委員2名の交代について報告があった。併せて、現在の委員に対して、理事長・学長表彰の表彰が実施され、両委員より挨拶があった。

・長い間、教育研究審議会外部委員に就任した。外部委員の仕事は、内部の教職員が認識していないことを指摘することだと考え、多くの質問をするなど取り組んできた。様々なことを勉強させてもらい、感謝申し上げる。
・約10年の外部委員就任の間、横浜市立大学が発展していく様を見ることができ、嬉しく思っている。理化学研究所と鶴見の連携大学院を立ち上げたり、植物科学研究センター長に着任した頃から、鶴見キャンパスや舞岡キャンパスと連携し、若手の育成に携わったりすることができた。横浜市立大学は、データサイエンス分野の学部・研究科設置等、時代に即した活動を積極的に行っており、今後の発展も願っている。

以上
次回開催予定:令和4年5月10日(火)16:30 Zoom開催(中継拠点:金沢八景キャンパス大会議室)

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