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第5回教育研究審議会

第5回教育研究審議会

議事録

日時:令和2年9月1日(火)16:30~18:10
開催形式:zoom開催 
中継拠点:金沢八景キャンパス 大会議室
委員:相原学長、中條副学長、遠藤副学長(座長)、石川副学長(研究担当)兼 学術情報センター長、
高山国際総合科学群長、寺内医学群長、佐藤国際教養学部長、大澤国際商学部長、篠﨑理学部長、汪データサイエンス学部長、益田医学部長、叶谷医学部看護学科長、小野寺共通教養長、齊藤都市社会文化研究科長、白石国際マネジメント研究科長、橘生命ナノシステム科学研究科長、田村医学研究科長、榊原附属市民総合医療センター病院長、木下木原生物学研究所長、下澤事務局長、小林学務・教務部長 兼 学長室長、渡邉研究推進部長、篠崎国立研究開発法人理化学研究所環境資源科学研究センター特別顧問、西村慶應義塾大学名誉教授、井村学長補佐(国際化推進担当)
欠 席:朴生命医科学研究科長、山中データサイエンス研究科長 兼 学長補佐(特命研究担当)、後藤附属病院長、折舘先端医科学研究センター長

1前回議事録について
令和2年度第4回教育研究審議会(8/4)議事録について確認した。

2報告事項
(1) 2021(令和3)年度入学者選抜について
アドミッション課長より、新型コロナウィルス感染症対策に伴う文部科学省の配慮要請に対し、来年度の入学者選抜における本学の対応状況について報告があった。今年度の現役受験生と浪人生では学力に差があると考えられるが、配慮を行うか確認があった。高等学校関係者等への聞き取りでは学業の遅れが出ないよう対応していること、また、受験生は自主的に各自で受験対策をとっているので、影響は少ないと見込まれるとの回答があった。現役生と浪人生において、入試結果に顕著な差が生じていないかは、分析すべきとの意見があった。英語4技能の外部検定試験の導入状況について質問があり、大学入学共通テストにおける英語4技能検定や記述式解答の導入は現在の中学2年生が受験を迎える年度まで先送りとなっているとの回答があった。ただし、本学では英語の外部検定試験の活用は既に行っており、外部検定試験が4技能に対応することで、結果的には対応することになるとの補足がなされた。医学部医学科では2段階選抜を実施しているが、特例追試験を受けた場合に、2段階選抜の判定に間に合うのかとの質問があった。日程上2段階選抜の判定には間に合わないが、例年の追試験対象者数が少数であり影響は少ないことから、個別の対応について検討中であるとの回答があった。医学部医学科の本試験の追試験では個別の学力検査について質問があり、個別学力検査は実施しないが、本試験の追試験については受験生の都合では選択できないため、影響は少ないとの回答があった。個別学力検査については小論文等を課すことを検討すべきと意見があり、小論文や口述試験を課すなどの対応は、今後の検討により決定するとの回答があった。コロナウィルス感染者だけでなく濃厚接触者によって追試験者数の増加が想定されることについて質問があり、今後文部科学省や大学入試センターからの情報により対応を決定するとの回答があった。入学者選抜にかかる検討事項については、今後、入試検討委員会や入試運営部会で案を作成し、各学部の教授会で審議し決定することが確認された。

(2) レポート等の不正行為に係る学生生活アンケートの結果について
学生担当係長より、昨年度実施の学生生活アンケートの研究レポート等の不正行為に係る項目の集計結果について、報告があった。アンケートの回答数を増やす必要があること、また、不正行為を認識していながら、時間がないなどやむを得ず不正行為を行うというケースへの対策やアンケート項目の追加を検討すべきとの意見があった。同じ不正行為でも、学部のレポートで行うのと、大学院の学位論文で行うのでは問題のレベルが大きく異なり、前者であれば更生指導が可能だが、後者では研究者としてのキャリアにも影響があるため、大学院レベルでは未然に防ぐための指導が必要であるとの意見があった。論文やレポートを作成する際に、既出の論文等を参考にして作成することも想定されるが、不正行為に該当しないケースと不正行為に該当するケースの違いは認識されているかとの質問があり、学部レベルであれば、教養ゼミにおいて引用に関する指導を行っているとの回答があった。今回の集計結果では、指導があったとしても、不正行為を認識していない学生もいることから、教養ゼミだけでなく各学部の専門教育においても、指導の改善を検討すべきとの意見があった。高等学校でもレポート等を作成する機会が増えているが、高等学校での不正行為に対する指導が不足し、誤認識をしている学生もいるため、大学入学後の指導は強化する必要があるとの意見があった。医学研究科ではeラーニングを必須化しているが、アンケート結果では理解していない学生がいるため、eラーニングに加えて講義化を検討すること、また医学部では講義中の指導だけなく、eラーニングを学生に毎年度受講させるなどの指導強化を検討したいとの意見があった。アンケートの回答率が低いため、アンケートを行うツールの見直し、各部局の指導教員による指示の徹底、途中経過報告による督促の依頼、さらにアンケートの回答を授業の出席として扱う等の改善策を行うべきとの意見があった。不正行為の指導改善に向けて、各部局の教授会等で検討し、次月の教育研究審議会において各部局長より報告するよう、座長より依頼がなされた。

(3) 令和元年度 外部研究費の受入実績について
研究費管理担当係長より、令和元年度の外部研究費の受入実績について報告があった。研究担当副学長より、研究費の間接経費が大学の重要な収入であるため、大型研究費獲得や採択率の上昇、若手教員による研究費獲得の支援、学術情報センターの機能改善等の取組について補足がなされた。人文社会科学系の研究の評価方法については、医学系等と金額ベースで比較されても特徴を見出しにくいので、他大学の文科系の外部資金獲得状況との比較などをした方が課題を見つけられるのではないか。また、文科系といっても分野によって特性があり、学術論文以外の商業誌や書籍なども評価対象とすることなど、他大学の情報収集を行い、現在の評価軸以外による多面的な評価を検討すべきとの意見があった。論文では引用度、研究費では金額といった、分野ごとであってもその分野における影響度の定量的な評価が必要との意見があった。研究費の獲得額が減少傾向にあり、対策について確認があり、現在獲得している研究課題の継続課題となる研究費獲得に向けた調整を行っていることや、URAや学術情報センターによる支援活動等の学内の研究支援に係るリソースの活用に向け、基本構想を策定中であるとの説明があった。研究費獲得のためには、共用機器への投資が重要であり、選択と集中を行うべきとの意見があった。共用機器は基盤的な研究のためにも計画的な整備を行うこと、さらにキャンパスや分野を横断した機器の共有化を図るための検討体制が今後は必要であるとの意見があり、医理連携協議会の活用が提案された。

3その他
・学長からの以下のメッセージがあった。
6月中旬より実験・実習の授業や、学生のサークル活動等を学内で実施しているが、教員の丁寧な指導によりクラスターを作ることなく、無事に8月を終えることができた。これは、教員と職員の努力によるものであり、謝意を申し上げる。ただ、後期開始後も、学生達は様々なルールに縛られることが続くため、苦痛もあると思われる。そのため、教員及び職員の共通認識として持って欲しいことは、「大学は学生を愛して、育てて、そして守るところである」という教育の在り方を念頭において、学生に対応することである。学生にとっては、それが頑張るエネルギーになると思うので、是非お願いしたい。これからも今までにないことが長く続くと思われるが、学生と教職員が力を合わせて乗り切るため、よろしくお願いしたい。

以上 次回開催予定:令和2年10月6日(火)16:30~ 金沢八景キャンパス大会議室(予定)  

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