診療科・部門案内

消化器病センター

下部消化管グループ(外科)

患者さんへ

  • 年間500件の手術(大腸がんの原発切除は300件)を行っています。
  • 5名の内視鏡外科学会技術認定医のもと、大腸がん手術の約99%に腹腔鏡手術、ロボット支援下手術を積極的に取り入れ、体に優しい手術を行っています。
  • 大腸がん治療総数では全国ランキング7位*、神奈川県においては1位*であり、多くの患者さんの治療にあたっています。*医療新聞社「名医のいる病院2022年版」内視鏡治療も含む。

主な対応疾患と診療内容

手術だけでなく化学療法や状況に応じては放射線治療も考慮に入れながら治療にあたっていきます。化学療法は基本的には大腸癌治療ガイドラインに沿った治療が基本となりますが、現在ではゲノム検査等も積極的に取り入れ、その結果も考慮に入れながら、患者さんにとって最もメリットがある治療プランを患者さんと相談しながら検討していきます。またその間の患者さんのQOLを保てるように副作用対策にも重点を置き、医師に加え薬剤師や看護師も治療に携わり、生活の質を保ちながら最大限の治療効果を引き出すことを目指しています。当科では外科医が化学療法を行うことで、化学療法中に手術が検討できる症例では積極的に手術を行うことで根治を目指すなど、様々な選択肢をもって総合的な治療を行っていきます。

主な検査・設備機器

腹腔鏡という直径約1cmの細長いカメラをお腹の中(腹腔)に入れ、そのカメラからの映像をモニターに映して、そのモニターを見ながら行う手術のことです。利点として、(1)おなかの傷が小さいこと、(2)手術後の痛みが少ないこと、(3)お腹のなかの環境に与える影響が少ないために手術後の胃腸運動の回復が早く、術後早期から食事が摂取できること、(4)入院期間が短く、仕事や家庭への復帰が速やかなこと、(5)腹腔鏡の近接、拡大視効果により、肉眼では見えにくい細い神経の温存など、より繊細な手術ができること、などが挙げられます。
近年では多くの施設で、患者さんにとって身体への影響が少ない「腹腔鏡手術」が選択されるようになってきています。腹腔鏡手術の低侵襲性は多くのエビデンスが報告されおり、我々も確かな技術と経験を持ったスタッフが腹腔鏡手術を行っております。
現在まで約5000例以上の腹腔鏡手術をおこなっており、腹腔鏡下大腸切除術の教育・修練施設として若手外科医の指導、育成にも積極的に取り組んでいます。
現在までに10名以上の日本内視鏡外科学会技術認定医(大腸)を輩出し、各々が横浜市立大学附属病院、横須賀共済病院、藤沢市民病院、NTT東日本関東病院、国立病院機構横浜医療センター、済生会南部病院などで責任者として大腸の診療にあたっています。
現在、当科では年間500件以上の手術(大腸がんの原発切除は300件以上)を行っており、5名の内視鏡外科学会技術認定医のもと大腸がん手術の約99%に腹腔鏡手術(ロボット支援下手術を含む)を施行しています。

当科では直腸癌、結腸癌手術に対して積極的にロボット支援下手術を積極的に施行しています。腹腔鏡手術の一種ですが手術操作を手術支援ロボットを用いて行う手術です。
da Vinci(インテュイティブサージカル社製)はアメリカで開発された最新鋭の内視鏡手術支援ロボットで、当院には最新のda Vinci Xiが2台整備されており、腹腔鏡下手術同様に身体への負担が少なく患者さんにやさしい低侵襲手術を実現します。特に病変が肛門から近い下部直腸癌でそのメリットを最大限に発揮しますが、安定した手術が可能であるため結腸がん、直腸がん手術ともに当院では保険診療で施行可能です。

施設認定

  • 日本消化器外科学会専門医修練施設
  • 日本大腸肛門病学会認定施設
  • 「da Vinci Xiシステム」を用いた大腸癌手術の医師向けトレーニング症例見学施設(メンターサイト)

診療実績

下部消化管グループの治療件数(2022年まで年次別合計件数)

下部消化管グループの手術件数(2018年から2022年詳細)


 
2018年 2019年 2020年 2021年 2022年

大腸癌原発切除NET、GIST含む
320件 315件 274件 308件 347件

内訳
 
結腸癌 164件(51.3%) 195件(61.9%) 168件(61.4%) 188件(61.0%) 204件(58.8%)
直腸癌 156件(48.7%) 120件(38.1%) 106件(38.6%) 120件(39.0%) 143件(41.2%)