YCU 横浜市立大学

区内中小企業の若手人材確保による中小企業活性化に関する調査を行いました

2016.03.29
  • プレスリリース
  • 研究

区内中小企業の若手人材確保による中小企業活性化に関する調査を行いました

3か年の調査を踏まえて、さらに地元企業×地元大学生の交流を進めます

平成28年3月28日
金沢区区政推進課
横浜市立大学研究推進課

横浜市を代表する臨海部工業地帯を有する金沢区にとって、地元企業の活性化は重要な課題であり、そのためには「人材の確保」、特に、企業の将来の発展を担うことが期待されている若手人材の確保が鍵と考えられます。
そこで、金沢区と横浜市立大学(以下「YCU」という。)は、平成25年度から3年間、協働で「金沢区内中小企業への若手人材確保による中小企業活性化」に関する調査に取り組みました。
平成25年度は「大学生の就職に対する意識調査」、平成26年度は「地元企業の若手人材確保に関する調査」を実施し、平成27年度は「他都市で実施されている中小企業と大学生の交流事例調査」や3か年の調査結果をまとめるとともに、地元企業と大学生の相互理解の促進を目指した取組も行いました。
平成28年度も、これまでの調査結果や取組を踏まえて、大学生が地元企業を理解するための場づくりや地元企業と大学生の交流の機会など両者の相互理解を促進する取組をさらに行っていきます。

平成25年度 「大学生の就職に対する意識調査」

YCU、神奈川県内及び東京都内の大学3年生を対象に、「大学生の就職に対する意識調査」を実施。
その結果、大企業への就職を希望する学生の割合は比較的多い(YCU:45.5%、県内・都内大学生:32.2%)ものの、中小企業へのイメージに対して、ポジティブなイメージを持つ割合についても比較的多い(YCU:49.4&、県内・都内大学生:36%)ことがわかりました。加えて、十分な就職情報が得られれば、金沢区内中小企業を就職先の対象になると考える学生の割合が多い(YCU:78.0%、県内・都内大学生:58.0%)こともわかりました。
また、就職情報として「会社説明会など中小企業の生の声を聞きたい」というニーズが高く、産業界、大学、自治体がそれぞれの立場から学生に対して、効果的な企業の魅力の発信が求められています。

平成26年度 「地元企業の若手人材確保に関する調査」

金沢区内企業及び比較対象として全国企業を対象とした「地元企業の若手人材確保に関する調査」を実施。
その結果、売上が伸びている企業では新卒者の採用ニーズが高くなっている(金沢区内企業:53.0%、全国企業:54.6%)ことがわかりました。また、新卒者に訴求できる自社の魅力は、雇用が安定している(金沢区内企業:60.3%、全国企業:57.9%)ことや、やりがいのある業務が任せられる(金沢区内企業:48.5%、全国企業:59.4%)ことなど、総じてやりがいがあり安心して働けることが新卒者への訴求ポイントとなっていることがわかりました。
さらに、学生の自社訪問の機会提供(金沢区内企業:37.9%、全国企業:37.3%)、教員・就職支援担当者との情報交換の場(金沢区内企業:34.8%、全国企業:28.8%)など、大学や行政機関に対して、新卒者へ自社の認知を促進することが期待されています。

平成27年度 「他都市で実施されている中小企業と大学生の交流事例調査」

平成25、26年度の調査結果から、企業と大学生の交流の場を提供していく必要があると考え、他の政令指定都市や就職・人材支援を行っている団体に対して、地元中小企業と大学生との交流事例を調査しました。また、調査結果を踏まえ、金沢区内企業と大学生の相互理解の促進を目指した取組を行いました。

他都市で実施されている交流事例

実施されている取組 目的 主な取組内容・工夫
企業見学会
(1社または複数の企業を回り、現場の見学や企業から説明を受ける取組。)
・地元企業への理解を深めるため
・キャリア教育の一環
・合同説明会と連動した企業見学会を実施。
・学生向け、大学教職員向けそれぞれの見学会を実施。
インターンシップ
(一定期間、企業等の業務に従事し、社会体験する取組。)
・雇用のミスマッチ解消
・学生への指導による若手社員の成長
・学生・企業の相互理解の促進
・インターンシップ報告会の際に企業・大学間の交流を図る。
・複数の企業を回る業界理解型インターンシップの実施。
交流会
(企業と学生によるワークショップや飲食を交えた意見交換など、相互理解の促進を図る取組。)
・若手社員のモチベーション向上と研修機会の創出
・就職活動のきっかけづくり
・学生主体の企画による実施。
・企業側の出す課題に対するグループワークの実施。
・若手女性社員と女子大学生での実施。
その他
・学生の就職活動支援
・Uターン就職の促進
・「就活情報誌」や「企業ガイドブック」による企業情報の発信。
・保護者を対象としたセミナーを実施。
・定着支援セミナーを実施。

平成27年度金沢区での主な取組

・金沢区「地元企業の魅力(いいとこ)発信」プロジェクト
区内の関東学院大学、YCUの学生が、地元企業に訪問し、学生視点で地元企業の「魅力」を取材し、内容をパンフレットにまとめ、大学生を中心に地域へ広く発信する。平成25年度から開始。
【平成27年度実績】取材企業10社、参加学生10名、パンフレット5,000部発行
・金沢臨海部産業団地見学会
区内2大学の就職支援担当教職員などが、金沢臨海部産業団地をバスで巡回しながら地元企業及び企業をまとめる工業団体を訪問し、作業現場の見学や社員との意見交換を行う。
【平成27年度実績】地元企業4社訪問、区内2大学教職員ほか22名参加

・地元企業と大学生による交流会「Cross Meeting」
地元企業の社員と区内2大学の学生が、グループディスカッションなどを行い、地元企業の魅力の発信や学生と企業の意見交換などの交流をすることで、両者の相互理解の促進を図る。
【平成27年度実績】大学生33名参加、地元企業社員5名参加

・若手人材確保に関する意見交換会
区内2大学の教職員と地元企業及び企業をまとめる工業団体により、取組の共有と意見交換を行い、今後の連携した取組を進める。
【平成27年度実績】地元企業及び関連団体・区内2大学教職員、横浜市職員等27名参加

平成28年度

平成27年度に引き続き、地元企業と大学生の相互理解の促進を図る取組を実施するほか、企業・大学・行政がさらに連携した取組を進めていく予定です。
  • 地元企業と大学生による交流会「Cross Meeting」や地元企業見学会の実施
  • 区内2大学の学内就職説明会への地元企業の参加
  • 臨海部産業団地で行われるイベントでの企業と大学生のコラボレーション など

参考

■「金沢区内中小企業への若手人材確保による中小企業活性化」事業実施の経緯
金沢区には、臨海工業地帯をはじめとして1,000社を超える企業が集積し、地元企業の活性化は重要な課題であり、そのための課題の一つに「若手人材の確保」がありますが、中小企業では若手人材の採用活動が充分に実施できていません。一方、大学や行政機関にとって「地元企業への人材提供」は、大企業に偏りがちな学生の就職活動において、職業選択の可能性拡大につながります。また、金沢区は、横浜市立大学及び関東学院大学と大学の活力を活かしたまちづくり「キャンパスタウン金沢」による連携した取組を進めてきました。
そこで、横浜市立大学の「教員地域貢献活動支援事業」を活用し、平成25年度から、地元企業活性化のための課題解決策の検討を金沢区と横浜市立大学が協働で進めることとなりました。
■キャンパスタウン金沢
関東学院大学、横浜市立大学と金沢区役所は、平成20年11月に協定を締結し、大学の専門的な知識、学生の行動力や斬新で柔軟な発想を生かし、「学生街としての賑わい」「学生が活躍する街」の創出など「キャンパスタウン金沢(大学の活力を生かしたまちづくり)」を進めています。
■横浜市立大学教員地域貢献活動支援事業(協働型)
地域社会が抱える諸問題を地域課題として提案していただき、本学の教員及び地域貢献センターと協働で調査、研究、社会実験等の活動を通じて課題解決を目指すものです。
お問合せ先
金沢区区政推進課長 小川 久美子 Tel 045‐788‐7720
横浜市立大学研究推進課長 竹内 紀充 Tel 045‐787‐2019
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