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国際総合科学群 中山健教授と大西純教授が国際学会で最優秀論文賞(Excellent Paper Award)を受賞しました!

2015.12.24
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国際総合科学群 中山健教授と大西純教授が国際学会で最優秀論文賞(Excellent Paper Award)を受賞しました!

学術院国際総合科学群の中山健教授と、同じく国際総合科学群の大西純教授がINTERNATIONAL INSTITUTE OF ENGINEERS AND RESEARCHERS(IIER)が主催する2015年第26回 International Conference on Advances in Business Management and Information Technology (ICABMIT2015)において最優秀論文賞を受賞しました。IIER(非営利法人)は8つの国際学会をアメリカ、イギリス、オーストラリア、マレーシアなど世界各地で開催しており、お二人は2015年12月に開催されたタイ・バンコク大会に参加しました。なお、発表論文は中山健教授(本学)、関智宏準教授(同志社大学)、大西純教授(本学)の3人により執筆されました。
左:関智宏準教授(同志社大学)、左から二番目: 中山健教授(本学)、右から二番目: 大西純教授(本学)

研究概要

近年、ASEAN地域の経済は発展しており、日本企業にとって魅力的な投資先となってきました。その中でも、特に日系企業のタイへの進出数は増加し、ASEAN全体の32%と最大比率を占めるようになりました。しかしながら、タイにおける大卒従業員の転職経験割合は他のASEAN諸国、さらには中国、インドと比較しても高いため、雇用者にとって従業員をいかにマネジメントするかという点は極めて重要な課題といえます。先行研究からは、仕事の満足度の高低が離職に影響することが判明しています。そこで、日系企業で働くタイ人従業員を対象とした質問紙による調査を実施し、仕事に満足しているグループと不満足と感じているグループを統計的に比較することによって、仕事の満足度の要因を抽出しようとしました。その結果、仕事に満足している要因として、1)職場の意思決定に参画する機会がある等、経営参加の欲求が強い、2)自社の業績への貢献度、自らの評価を知る機会がある(or 知っている)、他の社員の前で褒められたことがあるなど、客観的な人事評価がなされている、3)キャリアプラン・福利厚生等を自己責任で選択できる機会がある、4)職務内容を深く理解し人材育成への意欲が強い、5)社内でのコミュニケーションが活発である、といった諸点を明らかにすることができました。

今後の期待

中山教授は日本の中小企業の海外事業戦略に関して調査・研究を行ってきましたが、今年度は従業員管理に焦点を当てるため、その端緒として大西純先生ならびに同志社大学の関智宏先生の協力を得て、タイにおける従業員アンケートデータを使用して職務満足度(Job Satisfaction)の要因分析結果を発表しました。今後は、企業規模間比較研究(大企業と中小企業)の視点から国際経営上の課題を明らかにすることを目的として、従業員管理だけでなく経営管理、経営戦略、市場開拓などの面から分析を深めていく予定です。
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