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HOME > 教員からのメッセージ − At the Heart of YCU > モチベーションを上げ、視野が広がる。将来に活きる英語教育が市大にはあります - Carl McGary 教授

モチベーションを上げ、視野が広がる。将来に活きる英語教育が市大にはあります - Carl McGary 教授

TOEFL-iTP500点は、大学教育に必要な最低限の英語力

横浜市立大学では、プラクティカル・イングリッシュ(PE)という英語科目が必修であり、国際総合科学部では、3年次へ進級するためには単位取得のためのスコアが必要です。そのスコアはTOEFL-iTPで500点。なぜなら、「TOEFL」は大学で学ぶための英語力を測るテストであり、「500点」は英語で学ぶための最低基準だからです。

さらに、日本でしか使われていないTOEICに対して、TOEFLは世界中で研究され多くのリサーチ結果を出ています。私自身もTOEFLについて研究し、スコアが高い人ほど、大学の卒業率が高くなることがわかりました。また、英語を教えている先生が学生の英語力を評価する基準と、TOEFLのスコアもほぼ同じであるという研究結果も出ています。

Carl McGary (カール・マクガリー)
国際総合科学群 教授
(学部)国際総合科学部
英語教育学。プラクティカルイングリッシュ・センター長。
研究者情報 

横浜市大には、英語で行われる授業や英語で研究論文を書かせる研究室も多くあります。そのための英語力を、1、2年生の間で磨かなければなりません。そこにPEの役割があります。大学で学ぶ上で、TOEFL-iTP500点以上が必要となってくるのです。

英語力を上げるために大切なのは、IQよりEQ

私は、英語を教える上で重要なのは、学生のIQ(知能指数)よりもEQ(心の知能指数)だと考えています。EQが高い人ほど、学習へのモチベーションが上がり、努力や吸収力が高まります。

英語学習のEQを高める秘訣は、海外で一定期間過ごすことです。TOEFLのスコアと外国で過ごした経験との関係を研究したのですが、1週間だけのホームステイだけでも大きく違ってくることがわかりました。

ホームステイを経験し、実際にTOEFLのスコアが上がった人たちにインタビューしてみると、「外国の人の立場に入ることができたから、英語を学ぶモチベーションが上がった」という答えが返ってきました。英語を母国語とする人と交流しながら、相手の文化や思想について知りたいという思いが、英語を学ぶ上で重要なのです。

そのため、PEの授業でも、教員と学生が常にコミュニケーションをとるように工夫しています。TOEFLの勉強は宿題にして、授業時間のほとんどは、英語でコミュニケーションをとりながら、学生の関心を惹くような内容の授業にしています。

IQは生まれながらにほとんど決まっていて変えることは難しいですが、EQは上げることができます。交流することで上がるのです。「IQは教えられない、でもEQは教えられる。」そこに、このPEを行っていく魅力を感じています。

プラクティカル・イングリッシュは視野や考え方を広げる英語教育

PEは横浜市大の共通教養科目です。共通教養とは、自分で問題解決できる能力を養うための科目です。では、英語を学ぶことは、何の問題解決能力が備わるのでしょうか。

私は日本語を話しているとき、友達から「お前は日本人になっている」とよく言われます。それはつまり、日本人の思考になっているということです。同じように日本人も英語を話すことで、英語を母国語とする人のように考えられるようになります。

言語が成り立ってきた背景には、その国の文化や考え方があります。だから、英語を話すことで、物事に対して違う思考を持つことができます。そして、多面的な視点や異文化への理解が、問題解決の力となるのです。

PEを通して、これからのグローバル社会に必要となる英語への抵抗をなくすことはもちろんですが、外国語を学ぶことで身につけられる多面的な物事の捉え方は、社会に出てからも活かせると思います。

(2012.6.15更新)

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