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生理学 高橋琢哉教授らの研究課題がAMED「脳科学研究戦略推進プログラム」に研究拠点として採択されました

2016.05.10
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生理学 高橋琢哉教授らの研究課題がAMED「脳科学研究戦略推進プログラム」に研究拠点として採択されました

~精神神経疾患の新規診断治療法の創出を目指します~

横浜市立大学では、基礎の研究とその研究成果を臨床に応用する橋渡し研究、いわゆるトランスレーショナル・リサーチを推進しています。平成27年度に新たに設置された「次世代臨床研究センター」において、基礎研究を安全かつ適切に臨床応用に結びつける支援をする体制も構築されるなど、これまでの基礎研究をさらにバックアップする体制整備がなされています。
精神神経疾患は原因が不明のものが多く、また、現代の医療では回復に限りがある難治性精神神経疾患は、患者の苦痛や社会的な負担が大きいため、疾患を克服するには、分子レベルの基盤をもった診断治療法の開発が急務です。
横浜市立大学学術院医学群 生理学 高橋琢哉教授ら研究グループは、これまでにヒト脳での神経伝達が、シナプス後部に局在するAMPA型グルタミン酸受容体によって担われ、シナプスの異常が様々な精神神経疾患と密接に関係することを解明してきました。また、精神神経疾患の診断に有用なPET薬剤の開発に成功し、分子レベルのエビデンスに基づいた革新的診断治療法の開発を進めています。
今回、日本医療研究開発機構(AMED)「脳科学研究戦略推進プログラム臨床と基礎研究の連携強化による精神・神経疾患の克服(「融合脳」)」に研究拠点として課題が採択されました。てんかんやうつ病、統合失調症など、幅広い疾患を対象にしたアプローチにより、精神神経疾患の新規診断治療法の創出を目指します。

提案課題「AMPA受容体標識PETプローブを用いた精神神経疾患横断的研究」

研究体制

代表機関公立大学法人横浜市立大学 (参画機関:学校法人慶応義塾、国立大学法人東京大学)
拠点長高橋 琢哉(横浜市立大学学術院医学群 生理学 教授)
研究費総額5億7500万円(1億1500万円/年)(予定)

実施予定期間

平成28年度~平成32年度(予定)

<参考>

平成28年度 AMED「脳科学研究戦略推進プログラム」について
臨床と基礎研究の連携強化による精神・神経疾患の克服(融合脳)
精神・神経疾患の克服に関する研究
うつ病・双極性障害等の克服に関する研究
高齢化、多様化が進む現代社会が直面する様々な課題の克服に向け、「社会に貢献する脳科学」の実現を目指し、脳科学研究を戦略的に推進します。また、「脳機能ネットワークの全容解明」という目標を掲げ、精神・神経疾患の克服等につなげるための基盤を構築してゆきます。
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