横浜市立大学地域貢献センター

教員地域貢献活動支援事業 令和4年度(2022年度)実施課題

地域実践研究

横浜市立大学の知的資源を活かして地域社会の課題解決に寄与することを目的に、地域の企業・団体・行政等と協働して行う研究事業です。
各年度について学内公募により実施課題を募集し、学内審査により実施課題を決定しています。
令和4年度は12件の課題に取り組みました。

災害前に行う地域復興まちづくり模擬訓練ワークショップの試行と効果分析 ー高低差のある横浜型木造密集住宅地を対象とした「地域の共助を育む」 防災・住宅・福祉分野の横断的実践研究ー


代表教員 
石川 永子 准教授 国際教養学部・都市社会文化研究科 

チーム
影山 摩子弥 教授 国際教養学部・都市社会文化研究科 
三輪 律江  教授 国際教養学部・都市社会文化研究科 

相手先
横浜市建築局、横浜市都市整備局、横浜市政策局

概要
横浜に特徴的な、高低差のある木造密集市街地の自治会等役員・住民を対象に、モデル的に地域を定めて、①延焼拡大防止(危険性の認識)~②災害直後(要援護者を含む避難/避難生活)~③仮住まい~④住まいの再建・まちの復興(事前復興)と、時系列で模擬的に、被災体験をイメージトレーニングし、「地域で意見交換し助け合う力」を育む体験型研修プログラムを企画・実施し、効果の検証を行います。

実績
実績報告書

関連情報・メディア掲載
「地震後のくらし・まち」を考えるワークショップを実施しました。

区分所有型マンションの自立型再生の支援体制に関する研究 ー横浜型再生手法の検討ー


代表教員
齊藤 広子 教授 国際教養学部・都市社会文化研究科 

相手先
横浜市建築局

概要
横浜市の再生困難マンションの典型例(郊外団地型、市街地既存不適格型)をモデルに、再生を進めるための具体的なスキームを作り、そのスキームの有効性を検証します。マンション再生に伴い、マンションを転居し、再生マンションに金銭的な理由等から戻れない住宅所有者への施策や、開発事業者が建替え事業に関与しない(儲けがないので関与できない)場合の事業リスクをだれがどう担うのか、金融面でのサポートをいかに進めるのかなどを検討し、横浜型マンション再生モデルとして提案することを目指します。

実績
実績報告書

横浜市における大規模災害発生時の初動対策ツールの開発 -初動マニュアル・アクションカードの充実および受援チェックリストの作成-


代表教員
有本 梓  教授 医学部看護学科地域看護学

チーム
伊藤 絵梨子 助教  医学部看護学科地域看護学 
岩田 由香  助教  医学部看護学科地域看護学 
佐藤 みほ  准教授 医学部看護学科基礎看護学

相手先
横浜市健康福祉局福祉保健課

概要
大震災などの大規模災害発生時に、自治体では至急全庁的に多方面に渡る初動対策を迅速に行う必要があります。特に、保健師は市民の健康福祉の専門職として、平時から備える責任があります。本研究では、大学と自治体(横浜市)との連携協働により、大規模災害発生時の初動マニュアルおよびアクションカードの充実および受援チェックリストを開発します。横浜市における大規模災害発生時の初動体制整備、さらには保健師など自治体の人材育成への貢献、大学における保健師基礎教育への展開を目指します。

実績
実績報告書

ニューノーマル時代に魅力ある郊外生活の基盤 ー都市解析アプローチからみる横浜郊外の団地の人の流れと日常生活環境ー


代表教員

後藤 寛 准教授 国際教養学部・都市社会文化研究科 

相手先
横浜市建築局

概要
コロナ後のニューノーマル時代に魅力ある郊外ライフスタイルのあり方を考えることを目標に、高度成長期に建設された大規模団地の再活性化に焦点を当て、住民の生活圏や活動時間帯の調査を通して住宅に限定しない地域の住まい方の特徴を明らかにします。そこから地域のポテンシャルを引き出して住みやすくするための方向性や、新住民の誘致に向けたアピールポイントを顕在化させ郊外居住の魅力を浮かび上がらせることを目指します。活の基盤 ー都市解析アプローチからみる横浜郊外の団地の人の流れと日常生活環境ー

実績
実績報告書

IoT地震動計測センサネットワークの構築 ー実証実験とデータ利活用に関する研究ー


代表教員
金 亜伊 准教授 理学部・生命ナノシステム科学研究科 

チーム
⼩野 陽子 准教授 データサイエンス学部 

相手先
Code for YOKOHAMA

概要
技術を活⽤し地域課題の発⾒、解決する活動を⾏う Code for YOKOHAMA と協⼒して、⾼密度 IoT 地震動計測センサネットワーク構築のための実証実験を通して、都市防災に必要なデータインフラの整備、及び観測データを活⽤した市⺠の地震・防災減災リテラシーの向上を⽬指します。

実績
実績報告書

地域と学生のギャップ解消を考慮した大学連携型観光マーケティング・プロジェクトの検証 ー食でつなぐ東京、横浜、日本、そして世界ー


代表教員
有馬 貴之 准教授 国際教養学部・都市社会文化研究科 

相手先
NPO法人築地食のまちづくり協議会

概要
2021 年度から継続して実施するプロジェクト。東京の築地場外市場商店街を対象に、地域調査を踏まえた情報発信や集客を⾏い、地域資源である「⾷」を活⽤した観光マーケティングを実証実験します。実証実験は地域、企業、他⼤学と連携して⾏います。また、2022年度は学⽣を媒介とした築地場外市場と横浜中華街を結ぶワークショップを組み⼊れる予定です。これらの活動を通して、⼤学連携型観光マーケティングの⼿法を発展させていきます。

実績
実績報告書

都市部海域でのアマモ場再生を目指した生物学的研究


代表教員
塩田 肇 准教授 理学部・生命ナノシステム科学研究科

相手先
金沢八景—東京湾アマモ場再生会議

概要
横浜金沢湾では市民活動によりアマモ場再生が進められていますが、再生されたアマモ場は2019年以降衰退しています。その原因としては、都市部海域に特有の環境条件が関与している可能性があります。そこで、実際の都市部海域の環境を理解し、そのような環境で生育できるアマモの生物学的特性を解明することを目的として、海域の環境モニタリングやアマモの生物学的研究を行います。研究成果は都市部海域でのアマモ場の回復技術につなげていきます。

実績
実績報告書

未来につなぐ持続可能な街を目指した「ファンづくり」 ー領域横断的アプローチによる地域連携の実証研究ー


代表教員
柴田 典子 准教授 国際商学部

チーム
有馬 貴之 准教授 国際教養学部
陳 礼美  教授  国際教養学部
黒木 淳  准教授 国際商学部

相手先
横浜中華街発展会協同組合

概要
横浜中華街を対象として、持続可能な街づくりを目指した多面的な「ファンづくり」のあり方を検討し、実証研究を行います。国際商学部、国際教養学部の4ゼミがチームを組み、マーケティング、観光、消費者行動、高齢者福祉、会計による領域横断的な研究体制を構築し、横浜中華街発展会協同組合と連携して取り組みます。本研究は、2021年度より基礎となる連携活動を開始しており、地域との連携および領域横断的アプローチによる相乗効果とソーシャル・イノベーション創出の機会となることが見込まれます。

実績
実績報告書

関連情報・メディア掲載
・中華街発展会より感謝状を贈呈
・横浜walker web
・第62回インナー大会優秀賞受賞
・「ヨコイチ×中華街プロジェクト」最終報告会

持続可能な地域医療提供のための医療機能戦略と人材確保・育成のプログラム開発


代表教員
原 広司 准教授 国際商学部

チーム
後藤 隆久 教授  医学部麻酔科学
稲森 正彦 教授  医学部医学教育学
黒木 淳  准教授 国際商学部・データサイエンス研究科
田中 利樹 附属病院医療経営アドバイザー
山村 智和 特任助教  国際マネジメント研究科
伴  正海 特任助教  国際マネジメント研究科

相手先
地域医療連携推進法人横浜医療連携ネットワーク 

概要
国および自治体の財政状況がひっ迫する中で、地域医療を担う病院の経営判断は複雑化し、高度な戦略の構築、マネジメントの実施が求められています。また、地域医療の需要や供給に関するデータは十分に活用されておらず、エビデンスに基づくマネジメント(EBMgt)も進んでいません。そこで本研究では、データを活用した地域医療の需給推計の実施、医療経営人材の確保・育成の実態調査およびプログラム開発・実施を行い、地域医療を担う病院の経営力を高め、持続的な地域医療の実現に貢献します。

実績
実施報告書

関連情報・メディア掲載
将来の病院経営を担う医療マネジメント人材を採用したい」日経ヘルスケア2023 年1 月号に掲載

子宮頸がんワクチンの12歳から25歳女性への接種普及に向けての課題克服に関する研究 


代表教員

宮城 悦子 教授 医学部産婦人科学

チーム
伊藤 秀一 教授  医学部医学研究科発生成育小児医療学
菱本 明豊 教授  医学部精神医学
北原 雅樹 横浜市立大学附属市民総合医療センター

相手先
神奈川県産科婦人科医会

概要
2013年6月に副反応問題により子宮頸がん予防HPV(ヒトパピローマウイルス)ワクチンの積極的接種勧奨差し控えが約9年を経て中止されていました。2022年度より定期接種が正常化に向かい、その際12歳-16歳への定期接種に加え17歳-25歳までが3年間無料接種対象となります。今回、関東の副反応疑い患者診療の中核病院としてセンター病院が、協力病院として附属病院がその役割を果たすことになり、国と副反応疑い症例を検討しつつHPVワクチン啓発を両立することで接種率を回復できるかを明らかにします。

実績
実績報告書

横浜SDGs漫才グランプリ -インクルーシブな社会のために-


代表教員

影山 摩子弥 教授 国際教養学部・都市社会文化研究科

相手先
横浜ピアスタッフ協会
特定非営利活動法人横浜スタンダード推進協議会
吉本興業株式会社
株式会社voice and peace
一般社団法人日本ES開発協会
神奈川県中小企業家同友会ダイバーシティ委員会障害者福祉部会
株式会社日本経済新聞社
株式会社タウンニュース社
株式会社オルタナ
NPO法人横浜コミュニティデザイン・ラボ

概要
障がい者の社会的包摂はいまだ大きな課題です。その背景には、統合教育の失敗によって、人権尊重は理解していても、障がい者に対する偏見はなくならず、包摂のイメージがわかないことにあります。本研究では、障がい者、企業人、学生による混合チームを作り、コンテストのために楽しく漫才ネタを作ることによる健常者の意識変革効果を検証します。

実績
実績報告書

関連情報・メディア掲載
タウンニュース掲載(2022.11.17
・日経新聞掲載(2022.11.04)
オルタナyahoo ニュース
・「地域貢献通信vol6」(市大地域貢献センター発行)
漫才グランプリ2022開催(市大ウェブサイト)
お笑いでSDGsを達成!?都市社会文化研究科で「お笑い」の社会的意義を学ぶ(ヨコ知リ)

医療データの可視化でサステイナブルなまちづくりに挑む ー地域におけるデータサイエンスの実装ー


代表教員
清水 沙友里 講師 データサイエンス研究科ヘルスデータサイエンス専攻

チーム
金子 惇 講師 データサイエンス研究科ヘルスデータサイエンス専攻

相手先
逗子健康医療コンソーシアム

概要
都市型超高齢社会に対応したソフト面によるまちづくり、それがデータを利活用したスマートシティのコンセプトです。逗子市における医療データを活用・連結 することで、医療・福祉分野における課題を明らかにし、その解決策を政策にフィードバックします。

実績
実績報告書