診療科・部門案内

精神医療センター

当科のご紹介

幼児期から老年期にわたる幅広い年齢層の精神・行動・情緒面の問題を扱っています。

外来診療は一般外来に加えて、特殊外来として児童精神科、脳波外来(てんかん専門外来)があります。入院診療は病床数42床の閉鎖病棟で、精神科救急・合併症入院料病棟として、主に精神疾患の急性期の症状を有する患者さんを対象としています。その他、総合病院精神科の役割として、高度救命救急センターとの連携、他の診療科へのコンサルテーション・リエゾン業務、緩和ケアにも力を入れています。また当院には臨床心理室があり、心理検査、多職種連携業務、診療補助を行っています。当院は地域連携型病院ですので、外来患者さんに関しては、医療連携により他の精神科医療機関への逆紹介を推進しています。

患者さんへ

当診療科は、完全予約紹介制です。

・受診を希望される際には、事前に当センター外来に電話で受診予約をしていただき、受診当日にかかりつけ医からの紹介状を持参して下さい。
・初診時に高校生年齢以上は精神科、中学生以下は児童精神科で対応しています。
・最近は外来患者さんが非常に多くなっております。特に当センターが有す特殊な診療機能(総合病院機能、大学病院機能等)が必要な患者さんという点にご配慮いただいた上、ご紹介くださいますようお願いいたします。
・入院依頼など早急な受診が必要と判断される場合は、かかりつけ医から患者総合サポートセンターにご相談下さい。

主な対応疾患

地域による医療機関で対応困難、あるいは十分に改善が得られなかった方を対象にしています。気分障害(うつ病・躁うつ病)、統合失調症、器質性精神障害、認知症、神経症性障害・ストレス関連障害、摂食障害、睡眠障害、発達障害など幅広い疾患を対象として精査・鑑別診断、治療を行っています。なお、睡眠障害に関する特殊な検査およびメチルフェニデート等を使用した治療、発達障害に関する集団療育には対応しておりません。また、精神科において臨床心理士による個人心理カウンセリングは原則として行っておりません。

セカンドオピニオン

必要に応じて受け入れています。

当院通院中あるいは他医療機関から紹介された患者さんの急性期の精神症状に対して、短期間の集中した入院治療を行っています。また総合病院精神科として、県内の精神科病院から鑑別診断のための精密検査、身体合併症治療、修正型電気痙攣療法などの特殊専門療法を目的とした転院での治療にも応需しています。

専門の児童精神科医が、幼児から思春期までの様々な疾患の患者さんに対応しています。学校や児童相談所、行政機関と連携しています。必要に応じて入院治療も行っています。

精神科救急医療事業の基幹病院として、自傷他害のおそれがある症例について、精神保健及び精神障碍者福祉に関する法律に基づく深夜・休日・夜間の精神科救急医療(いわゆる精神科三次救急、二次救急)に対応しています。横浜市民専用病床3床を含め、計6床を確保しています。また、精神科救急身体合併症転院事業の受け入れ病院となっています。医療観察法における鑑定入院指定医療機関ほか、一般的な司法領域における精神鑑定なども適宜行っております。

身体疾患で入院した方に精神的な苦痛が発生した場合に、主治医または病棟看護師からの依頼を受けて対応しています。緩和ケアチーム、リエゾンチームにそれぞれ専任の精神科医師がいます。

対応疾患・診療内容の詳細

主な検査・設備機器

知能検査、性格検査、発達検査、認知機能検査などを医師の診察を通して、心理士が実施しています。

パルス波治療器 サイマトロン[Thymatron®]を使用しています。

施設認定

診療実績

2022年度の外来初診患者数は515人、再診患者数は12429人でした。以下は児童精神科、精神科それぞれの外来初診の疾患別人数です。ICDカテゴリーで上位5疾患までを表記しています。
入院患者数は232人/年でした。平均入院日数は48.8日でした。

診療実績(児童)

気分障害(F3) 39
神経性障害、ストレス関連障害および身体表現性障害(F4) 45
生理的障害および身体的要因に関連した行動症候群(摂食障害を含む)(F5) 22
心理的発達の障害(F8) 27
小児期及び青年期に通常発症する行動及び情緒の障害(F9) 31
気分障害(F3) 28
神経性障害、ストレス関連障害および身体表現性障害(F4) 42
生理的障害および身体的要因に関連した行動症候群(摂食障害を含む)(F5) 15
心理的発達の障害(F8) 26
小児期及び青年期に通常発症する行動及び情緒の障害(F9) 24
気分障害(F3) 12
神経性障害、ストレス関連障害および身体表現性障害(F4) 48
生理的障害および身体的要因に関連した行動症候群(摂食障害を含む)(F5) 16
心理的発達の障害(F8) 22
小児期及び青年期に通常発症する行動及び情緒の障害(F9) 30
気分障害(F3) 14
神経性障害、ストレス関連障害および身体表現性障害(F4) 90
生理的障害および身体的要因に関連した行動症候群(摂食障害を含む)(F5) 9
心理的発達の障害(F8) 10
小児期及び青年期に通常発症する行動及び情緒の障害(F9) 29
気分障害(F3) 6
神経性障害、ストレス関連障害および身体表現性障害(F4) 58
生理的障害および身体的要因に関連した行動症候群(摂食障害を含む)(F5) 11
心理的発達の障害(F8) 29
小児期及び青年期に通常発症する行動及び情緒の障害(F9) 75

診療実績(成人)

神経性障害、ストレス関連障害および身体表現性障害(F4) 97
気分障害(F3) 80
統合失調症,統合失調症型障害及び妄想性障害(F2) 33
生理的障害および身体的要因に関連した行動症候群(摂食障害、不眠を含む)(F5) 30
症状性を含む器質性精神障害(F0) 25

※直近5年間のデータです。