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診療科・部門案内

血液・リウマチ・感染症内科

皮膚筋炎の治療法について

疾患情報

皮膚筋炎とは自己免疫疾患のひとつで、筋肉や皮膚、肺を中心として全身に炎症が起こる病気です。
特徴的な皮膚症状がみられる場合を「皮膚筋炎」、皮膚症状を伴わない場合を「多発筋炎」と呼びます。筋力の低下や筋肉痛、特徴的な皮疹(写真)が出現します。
咳や軽い動作での息切れがある場合は間質性肺炎を合併している可能性があり、急速に病気が悪くなることがあるため、早期に治療が必要となります。
その他、全身倦怠感・関節痛・発熱がみられることもあります。
悪性腫瘍が合併する場合、体重減少や食欲不振がみられることもあります。
皮膚筋炎は特定疾患に指定されており、重症度によって医療費助成の対象となります。

皮膚筋炎①皮膚筋炎①

症状・検査

筋症状(筋肉痛、筋力低下、など)がある場合、筋肉の酵素(クレアチンキナーゼ<CK>など)が上昇します。免疫の検査として筋肉の症状が強い病型、肺病変の割合が多い病型、悪性腫瘍の合併率が多い病型など、病型によって特徴的な自己抗体が検出されることがあり、診断や治療方針の決定に有用となります。
その他、筋症状の評価として徒手筋力テスト、筋電図検査、肺病変の評価としてCT、呼吸機能検査、6分間歩行テストなどをおこない、疾患活動性を総合的に評価します。筋症状、特徴的な皮膚症状を主として自己抗体や画像検査などをおこない診断します。
筋症状のみの場合は神経疾患との区別が難しい場合があり、筋肉の組織を取ること(筋生検)で確定診断となる場合もあります。また、皮膚生検をおこなうこともあります。

診断

筋症状、特徴的な皮膚症状を主として自己抗体や画像検査などをおこない診断します。
筋症状のみの場合は神経疾患との区別が難しい場合があり、筋肉の組織を取ること(筋生検)で確定診断となる場合もあります。
皮膚生検をおこなうこともあります。

治療法

ステロイドを含む免疫抑制薬による治療をおこないます。
肺病変が急速に進行すると考えられる場合は早期から強力な免疫抑制療法をおこないます。
また、筋症状に関しては全身状態に合わせて早期からのリハビリテーションが重要です。
悪性腫瘍が合併している場合はその治療が筋炎を改善させる可能性があり、筋炎の治療と同時にまたは先行して悪性腫瘍に対する治療をおこなうこともあります。