基本方針

栄養部の理念

VISION

「私たちは食や栄養のスペシャリストとして
ヘルスリテラシー向上支援に取り組むことで社会に貢献します」

MISSON

  • 医療チームの一員として、切れ目のない栄養管理で治療に貢献します
  • 患者との信頼関係を築き、セルフケアを最大限発揮できる支援を共に目指します

VALUES

日々の研鑽で科学的根拠に基づいた確かな知識・経験を蓄積し、
発信し続けることで、心から信頼される栄養部であるよう力を尽くします

部門の概要

食事管理

栄養部の理念に基づき、食事面から入院患者さんの治療を支援するため、給食委託会社と協力し、病状にあわせた適切な食事提供を行っています。

入院中の食事

医師の指示に沿って、病状に合わせた食事を提供します。

主なサービス

患者さんの嗜好にあわせ、一般食(ごはん・全粥)では、毎日朝食と夕食は選択メニューを実施しています。また、毎食「箸」「スプーン」をお付けして配膳しています。
また、食事をするよろこびを実感していただけるよう、旬の素材を使用する、行事食を提供するなどの工夫を行っています。

  • 選択メニューのご案内(各病棟掲示板にあります)

    選択メニューのご案内(各病棟掲示板にあります)

  • 箸・スプーン(毎食お付けしています)

    箸・スプーン(毎食お付けしています)

  • お花見

    お花見

  • 夏メニュー

    夏メニュー

  • クリスマス

    クリスマス

  • お正月

    お正月

食事の提供方法

調理は、大量調理マニュアルに基づき行っております。提供には、温冷配膳車を使用し、衛生的な状態を保ち、温かい料理は温かく、冷たい料理は冷たく、おいしさを感じる状態で提供しています。

  • 厨房内作業

    厨房内作業

  • 温冷配膳車

    温冷配膳車

食数実績(2021年度)

1日あたりの食数
一般食 759食
特別食 320食
濃厚流動食 107食

栄養管理

多職種と共同し、入院患者さんの栄養管理を行っています。

入院中の栄養管理

患者さん個人にあった適切な栄養ケアを提供します。
  • 疾患や治療の影響で食欲が低下した患者さんや、消化管の手術を受けられる患者さん、治療食を食べている患者さんなどを訪問し、食事摂取状況の確認や希望をお伺いして食事内容を調整したり、食事と治療との関連についてお話をしたりしています。
  • 各病棟の療養支援カンファレンスに参加し、入院中の栄養管理や退院後の生活に役立つ食事支援の内容を検討しています。
  • 集中治療部や高度救命救急センターでは、毎日の診療カンファレンスで、最適な栄養療法が行えるよう、食事・経腸栄養剤・輸液の調整を行っています。
  • 麺類の食事

    麺類の食事

  • 品数を少なくした食事

    品数を少なくした食事

  • 摂食嚥下に配慮した食事

    摂食嚥下に配慮した食事

  • 病室訪問

    病室訪問

院内チームとの連携

NST(栄養サポートチーム)、褥瘡対策チーム、摂食嚥下サポートチーム、緩和ケアチーム、摂食障害診療支援の一員として、患者さんの治療を支えられるよう携わっています。

  • 栄養サポートチーム回診

    栄養サポートチーム回診

  • 心臓リハビリテーションカンファレンス

    心臓リハビリテーションカンファレンス

取得資格(2023年9月時点)

栄養部では、患者さんの栄養管理に貢献できるよう、資格の取得や研修会に参加するなど、研鑽を積んでいます。

専門・認定資格

  • 日本糖尿病療養指導士
  • NST専門療法士
  • 病態栄養専門管理栄養士
  • 静脈経腸栄養(TNT-D)管理栄養士
  • 日本摂食嚥下リハビリテーション学会認定士
  • 摂食嚥下リハビリテーション栄養専門管理栄養士
  • 臨床栄養代謝専門療法士(リハビリテーション領域)
  • ワークショップデザイナー(地域教育育成専門員)
  • 健康運動指導士
  • 糖尿病カンバセーションマップ ファシリテーター

栄養相談

血圧や血糖の管理に役立つ内容、食欲が低下した場合の対応、嚥下困難の症状がある場合など、食事でお困りのことについて、医師の指示に基づき、お話をうかがい、支援を行っています。外来通院中・入院中、いずれも受けていただくことができます。
ご希望の方は、担当医師に栄養相談を行いたい旨をお伝えし、日時をご予約ください。

個別栄養相談

個別の栄養相談では、患者さんそれぞれの生活状況にあわせた食事の提案をすることができます。

日時 (外来・入院共通)平日9:00~17:00(最終開始16:30~)
*入院患者さんは、休日に行う場合もあります
場所 (外来)2階栄養相談室
(入院)2階栄養相談室または入院中の病棟

集団栄養相談

集団の栄養相談では、10名程度の患者さんと病院スタッフが参加し、治療にあたっての大切なお話をし、日常生活で役立てるお手伝いをします。

糖尿病教室 腎臓病教室 減塩教室
火曜日10:00~12:00
(月1~2回)
月曜日14:00~15:00
(月1回)
火曜日10:00~11:00
(月1~2回)
(参加スタッフ)
医師、看護師、臨床検査技師、薬剤師、理学療法士、管理栄養士など
(参加スタッフ)
医師、管理栄養士など
(参加スタッフ)
管理栄養士など
2階栄養相談室前の掲示板では、レシピ紹介を行っています。また、お持ち帰りが可能な、季節の食材のまめ知識(月替わり)や食事のアドバイスが掲載されているセンター病院広報誌「十全」を設置しておりますので、ぜひご覧ください。
広報誌「十全」広報誌「十全」
  • 個別栄養相談

    個別栄養相談

  • 体組成測定

    体組成測定

  • 減塩教室

    減塩教室

  • 糖尿病教室

    糖尿病教室

栄養指導実績(2022年度)

個人栄養指導 3,936件
集団栄養指導 59件

がん診療支援

がん患者さんは、がんそのものの影響や、がん治療の影響によって、いままで食べられていたものが食べづらく、栄養状態が低下する場合があり、栄養管理はとても大切です。
身長・体重などの他に筋肉量や握力の測定、また食べられている食事量をお聞きして、栄養状態を評価し、患者さん個人にあった提案を行っています。
  • がんの手術を受けられる患者さんについて、手術前から栄養管理を行い、退院後も外来で栄養評価を行っています。(2023年9月時点:胃がん・食道がん)

手術前外来での栄養管理

包括的栄養評価
  • 低栄養
  • サルコペニア
  • 悪液質cachexia
など
  • 身体測定
  • 体組成測定(筋肉量・体脂肪量・浮腫など)
  • 握力測定(筋力評価)
  • 嚥下機能の聞き取り(EAT-10問診)
  • 食事摂取状況の聞き取り、相談

上記測定から栄養評価を行い、具体的な提案をしています。

入院中の栄養管理

入院
  • 入院までの食事摂取状況、体重変化などを確認し、栄養評価を実施
  • 手術後の入院食案内、栄養相談日程案内
手術

手術後
  • 手術後の食事摂取状況を確認、退院までの入院食案内
  • 退院後の個別栄養相談
退院

入院→手術

  • 入院までの食事摂取状況、体重変化などを確認し、栄養評価を実施
  • 手術後の入院食案内、栄養相談日程案内

手術後→退院

  • 手術後の食事摂取状況を確認、退院までの入院食案内
  • 退院後の個別栄養相談
  • 体組成測定

    体組成測定

  • 病室訪問

    病室訪問

手術後外来での栄養管理

包括的栄養評価
  • 低栄養
  • サルコペニア
  • 悪液質cachexia
など
  • 身体測定
  • 体組成測定(筋肉量・体脂肪量・浮腫など)
  • 握力測定(筋力評価)
  • 食事摂取状況の確認、相談

がん治療で入院中の患者さんの食事相談・栄養管理を行っています

食べる量が減る期間が続くことで、精神的にも不安になる場合があります。
管理栄養士が食事や栄養管理についての希望や悩みを伺い、できる限り希望に沿うようにしたり、食事以外での栄養補給方法を多職種で話しあったりし、患者さんの不安を軽減できるようにします。

  • 果物・ゼリー食

    果物・ゼリー食

  • 麺類の食事

    麺類の食事

特定集中治療室での栄養管理

ICUやEICUなど、特定集中治療室と呼ばれる病室での治療が必要な重症患者さんの栄養管理を行っています。
できるだけ早い時期に、治療前と同じような活動を行い、自宅での生活が送れることを目指し、患者さんの病態・栄養状態・腸管機能について評価し、最適な栄養補給方法を提案、その実施後の評価や内容の見直しを行っています。
集中治療部・高度救命救急センターでの栄養管理に取り組んでいます(2023年9月時点)。

カンファレンス風景カンファレンス風景
カンファレンス風景

摂食嚥下支援

摂食嚥下とは食べ物や飲み物を認識し、口に取り込んで胃に送るまでの一連の流れを意味します。
摂食嚥下機能の低下には様々な疾患はもちろん、加齢も影響します。
高齢化が進んだ現代社会では摂食嚥下機能低下から引き起こされる誤嚥性肺炎や、栄養障害、口から食べる喜びを失ってしまうといった問題が増加しています。

栄養部では患者さんの「食べる」を支えるため、嚥下機能の段階に応じた食事を複数ご用意しています。
また、摂食嚥下支援チームへの参加やリハビリテーション科とのミールラウンドの参加などを通じて、多職種と連携しながら「食べる」を支えるための総合的栄養管理に取り組んでいます。

  • 摂食嚥下に配慮した食事(学会分類コード0j、1j相当)
    摂食嚥下に配慮した食事(学会分類コード0j、1j相当)
  • 摂食嚥下に配慮した食事(学会分類コード2-1、2-2相当)
    摂食嚥下に配慮した食事(学会分類コード2-1、2-2相当)
  • 摂食嚥下に配慮した食事(学会分類コード3相当)
    摂食嚥下に配慮した食事(学会分類コード3相当)
  • ミールラウンドへの参加
    ミールラウンドへの参加
  • SSTカンファレンス風景
    SSTカンファレンス風景