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小学生とともに「いのち」に向き合う。YCU看護学科の「いのちの授業」。篠崎さんの目指す看護とは。

小学生とともに「いのち」に向き合う。YCU看護学科の「いのちの授業」。篠崎さんの目指す看護とは。

医学部看護学科3年生の篠崎澪(しのざきみお)さんは、1年次から「いのちの授業」という活動に取り組んでいます。この活動は、看護学科生が地域の小学校に出向き、生命誕生のプロセスの講義を行ったり赤ちゃんの模型や妊婦ジャケットを使った疑似体験からいのちの大切さを学んでもらうものです。篠崎さんを含むいのちの授業を行うグループは、これまでの活動を評価され、2017年12月に医学部長賞を受賞しました。
 
今回、篠崎さんに「いのちの授業」の活動及び自身の看護師としての将来像についてインタビューしました。

「いのちの授業」とは?将来を見据えて迷わず参加を決めた篠崎さん

いのちの授業 -講義の様子ー

-いのちの授業はどのような活動なのでしょうか?また、どのような動機で参加したのですか?

いのちの授業では、主に小学生向けに生命誕生のプロセスを講義形式で説明し、そこから、いのちが誕生することがどれだけすごくて奇跡に近いことなのかを知ってもらうとともに、いのちの大切さを感じてもらうことをねらいとしています。
またYCUの「学生が取り組む地域貢献支援事業」に採択されています。そのため、地域にも焦点を当て、地域でこの事業がなぜ必要とされているか?を考えて活動しています。
 
私は1年生の頃、当時3年生だった同じ部活の先輩からの紹介でこの活動を知りました。もともと出生時に重い疾患を抱える新生児の集中治療を行うNICU( 新生児集中治療室)での看護に興味があり、将来のために学生時代から母性看護や小児看護に触れ、勉強したいという思いがあったため、迷わず参加を決めました。

小学生に正確に理解してもらうことに悪戦苦闘

いのちの授業 ー赤ちゃん人形を使ったオムツ交換の体験ー

-この活動の難しいところや課題はどんなところですか?また、活動を通して感じる喜びを教えてください。

いざ活動に参加してみると、生命誕生のプロセスを小学生に伝え、理解してもらうことは非常に難しいことだと感じました。というのも、生命誕生のプロセスを説明する上で、どうしても性教育的な要素が含まれてくるからです。私たちが伝えたいことは「どうしたら子どもが生まれるのか?」、そして、それを踏まえたうえでの「自分や他者のいのちの大切さ」です。

現在私たちは、どうしたら小学生に対して誤解なく、正確に伝えられるか?を課題に掲げ、新しい取組にチャレンジしています。例えば、赤ちゃんの模型や妊婦ジャケットを使って実際に親になったような疑似体験を取り入れたり、自分が生まれる確率と地球に隕石が落ちる確率を比較して生命誕生の尊さを分かりやすく伝える工夫もその一つです。
 
実際に、オムツ交換の体験をした子が「家に帰ったら妹のオムツを交換する!」と嬉しそうに言ってくれた時は、育児に関心を持ってもらえたと実感でき嬉しかったです。小学生が小学生なりに小さないのちと向き合う姿はとても印象的で、より良い内容にしていきたいという気持ちにもなります。

医学部長受賞が、活動をより意義あるものへと高めるモチベーションに。

医学部長賞の記念品を持つ篠崎さん

-医学部長賞受賞の感想、今後の抱負について教えてください。

昨年、医学部長賞を受賞できたことは純粋に嬉しかったです。しかし、私は当時まだ1年生でわからないことが多く、ただ先輩方についていくことしかできなかったので、先輩方の偉大さを感じたとともに、これから医学部長賞をいただいたグループの名に恥じぬような活動をしていかなければ…という思いのほうが強かったです。
 
上級生になった今は、先輩方の時よりも多くの小学生にいのちの授業の感動を味わって欲しい、いのちの大切さを感じて欲しいという気持ちがあるので、より活動の幅を広げられるようグループのみんなで取り組んでいます。今年度の活動では、講義の段階からもう少し「いのちの大切さ」を強調できないかと構成を練っているところです。
 
私はこの活動を通して、将来看護師になってからも子どもたちにいのちの大切さを伝えていくことを続けていきたいと考えています。これまでとは違う意味でいのちの大切さや、今こうしていられるありがたさのようなものを子どもたちに伝えられるのではないかなと思います。また、以前から興味を持っているNICU(新生児集中治療室)にも看護師として関われるよう、勉強はもちろん、課外の活動にこれまで以上に積極的に取り組んでいきたいと思います。

学生の要望に全力で応えてくれる環境、挑戦を応援してくれるYCU。

-YCUを目指す、後輩や受験生・高校生へのメッセージをお願いします。

YCUの看護学科は、自分の興味を広げ深められる場所であり、やろうと思えば何でも挑戦できる場所です。
 
わたしは、NICUで働きたいという思いから母性看護や小児看護に興味を持ち、いのちの授業に関わってきました。また、YCUの看護学科では、1年次に英語で問診・視診・触診・打診・聴診などのフィジカルアセスメントの練習をします。実際に実践の場として参加した附属市民総合医療センターでのインターン中に、外国人の患者さんを通訳を介して診療している場面を目の当たりにして、改めて英語力や国際的な視点が看護師として必要だと感じることができ、ハワイへの留学プログラムに参加するなど興味を持ったことを実践してきました。YCUの看護学科では、そういった学生の要望に全力で応えてくれる環境があり、他では簡単に経験できないことができます。
 
また、普段の授業ではグループワークや発表型の授業が多く、友達と意見を共有することで、自分の思考が鍛えられる他、考えを深めることができています。そのため、実習などで患者さんが本当に必要な看護を考える時にとても役に立っています。
 
どんな看護師になりたいか?受験生のうちからイメージするのは難しいと思いますが、イメージできている人にとってもそうでない人にとっても、YCUならそれを広げられると思うので、目標に向かって受験勉強や課外活動を頑張ってください。

-中村先生(母性看護)からコメント

医学部長賞の受賞おめでとうございます。
皆さんのいのちの授業グループが優れた功績を収めた地域貢献活動として表彰されたことを大変嬉しく思います。
 
いのちの授業は小学生を対象に看護学科生が主体となって毎年実施している地域貢献活動です。小学校や学童保育施設など、対象者のニーズに応じて幅広く活動しており、いのちの大切さについて母性看護学の視点で学生が授業を行います。毎年1年次生から3年次生までの約20名がメンバーとして参加しており、今年度、篠崎さんは主要メンバーとして活動しています。また母性看護研究室では、いのちの授業のサポートだけでなく、フィリピンでのフィールドワーク活動や妊婦さん向けの育児サポート教室なども実施しています。
 
本受賞を励みに、これからもより活発な活動になることを期待しています。母性看護学の教員も引き続きサポートしていきますので、一緒に頑張りましょう!
(2018/9/10)

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