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アジア・スマートシティ会議(ASCC)レポートその1

2019年、ASCC「Yokohama Youth Event」成功までの3人のストーリー

2019年10月10日(木)、横浜インターコンチネンタルホテルで第8回アジア・スマートシティ会議(Asia Smart City Conference、以下ASCC)が開催されました。
この国際会議は、横浜市が目指す市民の生活の質を向上させるまちづくり「スマートシティ開発」を、アジア諸国と共に推進していくため、2012年から開催されているものです。

横浜市立大学も横浜市のシンクタンクとして第1回から継続参加している国際会議で、毎回様々な形で教職員、学生が携わっています。今回は、第8回ASCCに参加した国際商学部・芦澤美智子准教授のゼミ学生3名の報告を3回に渡って紹介します。

<報告者>

1 CHOI MINHYUCKさん(チェ ミンヒョク)
韓国 金海伽耶高等学校卒

2 平山 真梨花さん
東京都 私立関東国際高等学校卒

3 宮本 亮平さん
愛媛県 県立松山北高等学校卒

ASCC2019参加学生レポート その1

芦澤美智子准教授のゼミ生が参加したのは、ASCCのセッションの一つであるYokohama Youth Event。3名の学生は、「スタートアップエコシステムの役割と可能性」をテーマに、中国・上海でのフィールドワークを含む半年間の研究活動の成果をその場で発表しました。
第1弾となる最初の報告者は、CHOI MINHYUCKさん(チェ ミンヒョク)さんです。


【報告者1】
CHOI MINHYUCK(チェ ミンヒョク)
国際総合科学部 国際総合科学科
経営科学系 経営学コース 4年
韓国 金海伽耶高等学校卒

「アジアの持続可能な都市開発を考えるアジア・スマートシティ会議」

今回我々が参加した第8回アジア・スマートシティ会議(Asia Smart City Conference: 通称ASCC)は、アジアを代表する都市のリーダー、国際機関、学術機関、民間企業の代表者らが一堂に会する国際会議であり、アジアにおけるスマートな都市開発に向けた情報のハブ構築を目指しているものです。その中でも我々はユースイベントという、次世代育成を目的とした会に参加し、研究内容の発表やディスカッション、学生ならではの提言などをさせていただきました。またその他に、国際機関での働き方といった題目で基調講演を聞きました。

このユースイベントは、2017年5月に第50回アジア開発銀行(ADB)年次総会で開催された「次世代育成セミナー」のフォローアップ事業として開催されているものです。私の所属する芦澤ゼミはその頃から同イベントに参加しており、私自身第1回目で発表とディスカッションに参加しています。当初の私はゼミに入ったばかりでしたが、周りから英語ができると推され、このような機会をいただきました。しかし、総勢約100名を前に行った英語での発表は初めてでした。また学術的な中身の発表となっていたため、かなり高レベルの発表力が求められていました。そういう中でも、芦澤先生のご指導や仲間との協力で練習に練習を重ね、成功を収めることができました。

2017年5月第50回ADB年次総会における発表の様子
この成功体験から、英語プレゼンテーション能力も磨かれましたが、研究段階でそれ以上の経営学の学びを得ることができました。特に印象に残っているのは、企業が本業による利潤を追求しながら社会問題の解決にも貢献できるという考え方で、経済学者のマイケル・ポーター氏が提唱した「共有価値の創造(Creating Shared Value: 通称CSV)」という考え方です。具体的には、ゼミの海外フィールドワークの一環として、常石造船株式会社様のフィリピン・セブ島における事業展開を研究させていただきました。
その事例は、何もなかったところに造船所を作り、その結果、雇用が生まれ、人が集まり、村ができるといったものでした。そこに止まらず、同社は学校や病院などのインフラ整備にも力を入れていました。それらはいずれも自社の利潤追求に必要なものでしたが、結果的にその地の失業や衛生、教育など数多くの課題の解決に貢献していました。私はこのCSVという考え方に深く共感し、いつか、そのような考え方を持って起業をしたいと考えました。
成功裏にイベントが終了した後に

「感銘を受けたCSVの考えの実践と発信」

廃材パレット
2017年、ゼミの先輩方が考案したビジネスモデルを引き継ぎ、CSVという考え方の元、同モデルをブラッシュアップし、検証に取り組みました。それは、横浜市金沢区のLINKAI横浜金沢という産業団地から出る木製パレットなどの廃棄物を、活用し、それらをDIYをしたいと思う人につなげるといったものでした。環境に優しく、付加価値が高いということで、とてもCSVの考え方に沿ったビジネスモデルでした。検証に注力したものの、残念ながら収益性などの面で実現可能性が低いと判断し、中断となりました。
廃材パレットから作った試作品 シェルフ
試作品 時計
しかし、私はこのCSVの考え方を発信したいと考え、「第6回全国学生英語プレゼンテーションコンテスト」に参加しました。その結果、多くの人にこの考え方を理解してもらうことができました。

「今回の発表と今後」

その上で臨んだ今回のアジアスマートシティ会議での発表。自分の発表力もコンテンツ力も一段と上げるべく努力しました。結果はとても好評で、ソフトバンク株式会社の方から直接お褒めの言葉をいただき、起業に対する意欲を掻き立てられました。

今回発表したテーマは、「スタートアップ・エコシステムの役割と可能性」というものでした。私はその中でも、ゼミで行なった上海フィールドワークから見聞きしたものをもとに、上海におけるスタートアップ・エコシステムの生成プロセスについて発表しました。上海といえば中国国内だけではなく、世界的にも注目されているスタートアップ・エコシステムに取り組む地域の一つで、上海市政府やNeoBay、TusStartなどのメジャーなプレイヤーから話を聴けたことはとても貴重な経験でした。私自身、韓国出身ということもあり、日中韓3ヶ国のそれぞれの文化や政治から生まれる相違点に非常に興味を持ちました。今後は、日中韓3ヶ国をはじめに、世界に対する理解をより深めながら、世界で活躍できるグローバル人材として成長していきたいと考えています。
閉会式でサマリーを発表している様子
応援しに来てくれた他のゼミ生と
(2019/12/23)

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