横浜未来実装プロジェクトYOXO フェスティバル2026 開催レポート

2026.03.11

「横浜でみらい体験」をテーマに、企業・スタートアップ・アカデミア・個人が集う祭典 YOXO FESTIVAL 2026 。そのメインステージであるランドマークプラザにて、「横浜未来実装プロジェクト」のキックオフイベントを実施しました。

 本プロジェクトは、対話を通じて市民の皆さまと「これからの横浜の姿」を描き出し、それを実現していく取り組みです 。今回のイベントでは、参加者の皆さまと一緒に10年後、20年後の横浜を想像しました 。単に未来を予測するのではなく、一人ひとりの「横浜が好き」という想いを大切にしながら、日常のなかで誰もが「心地よい」と感じられる未来を一歩ずつ、形にしていきたいと思っています。


2026年1月31日、ランドマークプラザ1Fの「サカタのタネ ガーデンスクエア」にて開催された本イベントには、70名以上の皆さまにご参加いただきました。90分という限られた時間でしたが、会場には10代から60代以上まで非常に幅広い世代が集まり、それぞれの視点から多彩なアイデアが飛び出しました。

イベントは、横浜市立大学共創イノベーションセンターの留目真伸センター長による「未来は一緒につくるもの」というトークからスタート。「これからの時代は“競争”ではなく“共創”が必要」というメッセージに加え、フリーアナウンサーの近藤さや香さんからは、ご自身が現在横浜市民であるということで、「私にとっての横浜」という等身大の想いを語っていただきました。続くパネルディスカッションでは、未来実装統括ディレクターの藤塚洋介も加わり、専門的な技術の話ではなく、みんなの選択で未来は変えられるという、前向きな対話が行われました。

こうしたトークセッションを経て、会場全体が「未来を自分たちでつくる」という前向きな空気に包まれたところで、参加者の皆さまとワークショップを行いました。
その導入として、まず「2036年から届いた、未来の横浜の2つの物語」という絵本をお配りしました。横浜市立大学共創イノベーションセンターの丸山園加による朗読が、このワークショップのプロローグとなりました。
語られたのは、同じ10年後でも全く異なる二つの姿。 一つは、街は動いているけれど、どこか無機質で、海や緑の豊かさが失われつつある「少しさびしい横浜」。 もう一つは、世代を超えた笑い声が街に溶け込み、地元の食を楽しみ、誰もが胸を張って「この街が好き」と言える「やさしく誇らしい横浜」。
会場の皆さまは、お配りした絵本を手に、静かに物語に耳を傾けてくださいました。 
朗読の余韻のなか、「どうしたら、もっと幸せに生きられるか」「どうしたら、地球にやさしい街になるか」「どうしたら、食と命を守れるか」という問いに向き合い、参加者の皆さまが付箋を使いながら意見を出し合いました。さらに「10年後、20年後も残したいもの」についても、活発に意見を出していただきました。そのアイデアを貼り出す未来地図ボードの前には、いつの間にか参加者の皆さまの行列ができるほど。
 事後アンケートでは、満足度95%という非常にポジティブな反応をいただきました。 「横浜の良さを再認識し、残したいものを大切にしたいと思った」「自分たちが楽しく暮らせるよう、街を良くすることに参加したい」「他の方々のアイデアがとても刺激になった」といった声に加え、「『残す』という選択肢も良いと感じることができて良かった」という深い気づきも寄せられています。

また、リアルタイムで対話を可視化する「グラフィックレコーディング」は、複雑な議論を一つの物語のように共有する一助となり、多くの方が「分かりやすくてよかった」と笑顔で振り返ってくださいました。
〜グラフィックレコーディング担当:小野奈津美より〜
グラフィックレコーディングを実施しながら、会場にいた皆さまの横浜愛を身体いっぱいに感じていました。
未来地図ボードに貼られたアイデアを読み解いていくと、未来の横浜での生活や暮らしが、色鮮やかに浮かび上がり、街や文化、人、環境への思い入れがあるからこそだと感じました。

このまま一つ一つのアイデアとして表しておくだけでは、もったいない!
そこで、皆さまが発想したアイデアを、10年後の横浜という一つのフィールドに再構成し、表した「2036年のヨコハマ 未来地図」を制作しました。

「2036年のヨコハマ 未来地図」の解説

■農業体験を起点としたまちづくり
小学校の屋上を活用した、屋上農園や市民農園での栽培、収穫体験が行われています。
「学活の時間を活用した野菜づくり」「住民参加型の農業体験」「横浜ブランドの野菜や米作り」「農業体験を通じた高齢者とのコミュニケーション」などのアイデアが描かれています。

学校の屋上で子どもたちが野菜を育て、地域の人と調理し、給食や青空レストランで地域の人たちにふるまわれ味わう姿。
市民農園では農業体験者が教え学び合う姿や、自然と挨拶や会話が生まれ、お互いに気にかけあう関係が育まれています。
■美しい自然や世代間交流が生まれる横浜
「ゴミ拾いが当たり前になり、海や街にゴミが無い未来」「動物と暮らせるまちづくり」。
「様々な世代の人との交流が生まれる街」など、美しい横浜の自然環境、経験や文化を未来に受け継いでいくといった、アイデアが描かれています。

海辺ではジョギングやピクニックをしながらゴミ拾いをしているため、海はクリーンに保たれ、美味しい海産物も育つことでしょう。
コミュニティハウス周辺では、子どもたちにお手玉を教える高齢者や、宇宙の様子を伝える技術者。若者たちなど様々な世代の人たちが集い、自分たちの経験や知恵を共有し合っている様子がうかがえます。
■身近なところで生まれる資源の循環
「ゴミ拾いが遊びになる」「拾ったゴミがポイントになり、買い物ができる」「古い衣類や道具を直して使うことが評価される」「大人も子どももみんな裸足で駆け回れる」「横浜ブランドの食の魅力を発信」「10年後にも残したい大さん橋から見る夜景」などの、アイデアが描かれています。

パシフィコ横浜や山下公園は、グルメと環境を考えるフェス会場になっています。
リペアされた楽器で演奏する人や、思い出の服を仕立て直すハンドメイドワークショップの開催。ゴミを活用したアクティビティなど、資源を見直し、新たな価値を生み出す活動が行われています。
 ■10年後も残したい横浜の風景と、未来を考える若者たち
10年後の未来に残したい風景に「松原商店街」「富士山が見える横浜」「古い建物が残る街」。「次の10年を考える学生たち」などのアイデアが描かれています。

代々受け継がれる味や街の文化、昔ながらの風景や集う人々の姿は2036年になっても、変わらず残し続けたいという願いが込められています。
一見異なるアイデアも、実は関連し合っていたり、組み合わせることで新しい価値や仕組みが生まれていきました。
未来の横浜で活き活きと暮らす人々の姿や、どのような活動が行われているのか。
未来地図をじっくり眺めながら、ストーリーを想像してみてください。

このほかにも、さまざまなプロジェクトやイベントを企画中しております。ぜひ今後の情報にもご注目ください。