横浜臨床研究ネットワーク 第15回実務者会議開催報告

2026.03.17

報告

2026年2月26日横浜市立大学 福浦キャンパス オープンイノベーションラボ(本棟1階)において、「横浜臨床研究ネットワーク第15回実務者会議」を開催しました。実務者会議は、横浜臨床研究ネットワークの活性化及び協定病院間の連携強化、また、業界の最新動向に関する情報交換等のため開催されており、今回で15回目の開催となりました。横浜市立大学福浦キャンパスに竣工したオープンイノベーションラボ本棟(2025年4月竣工)にて開催され、講演やディスカッションだけでなく横浜市立大学附属病院における治験関連施設等の施設見学も行われました (参加者:26名)。

※「横浜臨床研究ネットワーク」は、2014年に横浜市立大学附属2病院と横浜市内を中心とする13の医療機関によって設置され、有機的に連携し臨床研究や治験等を実施することで、横浜市民並びに神奈川県民のみなさまへ最先端の医療の提供、それぞれの医療機関における医療の進歩に繋げることを目指しています。  

開催概要

日 時: 2026年2月26日(木)15時00分~16時30分
会 場: 横浜市立大学 福浦キャンパス オープンイノベーションラボ
内 容:
◼︎開会のご挨拶                                     山口 浩  臨床研究推進課長
◼︎横浜市立大学施設紹介について                             仁田 学  横浜臨床研究ネットワーク部門長
◼︎個人情報保護法改正と人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針改正について  佐野 千尋 信頼性保証室職員
◼︎横浜市立大学附属病院施設見学(治験関連)
◼︎事務連絡                                       後藤 洋仁 臨床試験管理係長
◼︎閉会のご挨拶                                     栁田 洋一 臨床試験管理室長
◼︎ネットワーキング

当日の様子

開会のご挨拶 山口 浩 臨床研究推進課課長

今年度竣工されたオープンイノベーションラボの概要、臨床研究支援部門である次世代臨床研究センタ-が本ラボに移転し研究者との物理的距離が縮まったことで、治験や臨床研究のさらなる推進に繋げてまいります。そしてこれを機に横浜臨床研究ネットワークのさらなる活性化にも繋げていきたいと挨拶がありました。

横浜市立大学施設紹介について  仁田 学 横浜臨床研究ネットワーク部門長

横浜市立大学の変遷、附属病院と附属市民総合医療センターを中心とした高度医療や救命救急、がん医療、遠隔ICUといった地域医療への貢献について紹介されました。また多数の医師派遣による地域医療サポートのほか、治験の受け入れや臨床研究へ注力していることが紹介されました。さらに、製薬企業やSMOからは横浜臨床研究ネットワークのポテンシャルを利活用して、治験における症例集積性の最大化に対して高い期待が寄せられていることも併せて共有されました。

個人情報保護法改正と人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針改正について 佐野 千尋 信頼性保証室職員

個人情報保護法および人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針の改正動向について発表がありました。個人情報保護法では3年ごとの見直しに伴う制度改正が進んでおり、学術研究目的でのデータ利用に関する規定の明確化や、医療機関も「学術研究機関等」に含める方向性について共有されました。また、倫理指針の改正では、患者・市民参画の明確化、研究分類や同意手続の整理、倫理審査委員会の質向上などが検討されており、今後の研究実務に大きく関わる内容が共有されました。改正内容についてはまだまだ不明確な部分が多く、横浜臨床研究ネットワークとして連携し、これらの法改正に適切に対応していきたいとの意向が示され、発表が締めくくられました。

横浜市立大学附属病院施設見学

参加者が3チームに分かれ、それぞれ、院内CRC執務室及びSDV室、臨床試験管理室事務執務室、SMO執務室、外来治験ブース、治験薬管理室、次世代臨床研究センター執務室を順番に見学しました。自施設以外の施設を見学できる貴重な機会であり、それぞれの自施設との違いについて参加者どうし活発に情報交換がなされていました。

事務連絡 後藤 洋仁 臨床試験管理係長

 横浜臨床研究ネットワーク協定病院を対象にIRB提出資料の取り扱いと施設ごとの差異をアンケート調査し、2026年2月20日に開催された日本臨床試験学会 第17回学術集会総会で口演を行いました。その時の様子やフロアとのディスカッションについて共同演者でもある参加者の皆様に報告しました。また本会終了後のネットワーキングを利用し、今後本格化するSingle IRBについての意見交換が提案されました。

閉会の挨拶 栁田 洋一 臨床試験管理室長

来学への御礼とともに今後改正を予定されているGCP省令を含め法改正に横浜臨床研究ネットワークの繋がりを活かしながら対応していきたいとの挨拶で本会が締められました。

ネットワーキング

これまでの実務者会議のネットワーキングではテーマを設定せず、参加者が普段の業務で感じている疑問や困りごとに対する相談、各施設間の情報共有や意見交換が行われてきました。今回はSingle IRBについての議論が呼びかけられ、本会終了後も多くの方が熱心に議論を交わしました。また2026年2月19〜21日に神戸で開催された日本臨床試験学会第17回学術集会総会で次世代臨床研究センター(Y-NEXT)が研究支援業務効率化の取り組みについてポスター発表を行いました。その具体的な効率化方法について協定病院からの参加者とY-NEXT職員とが熱心に質疑応答している姿がとても印象的でした。