横浜臨床研究ネットワーク 第14回実務者会議開催報告

2025.10.07

報告

2025年9月25日神奈川県立がんセンターにおいて、「横浜臨床研究ネットワーク第14回実務者会議」を開催しました。実務者会議は、横浜臨床研究ネットワークの活性化及び協定病院間の連携強化、また、業界の最新動向に関する情報交換等のため開催されており、今回で14回目の開催となりました。ここ数年は本学のみなとみらいサテライトキャンパスでの開催が続いていましたが、今回は初の試みとして協定病院の一つである神奈川県立がんセンターで開催され、講演やディスカッションだけでなく、薬剤部、治験事務室等の施設見学を行いました。 (現地参加者:23名、オンライン参加者:3名)。  
※「横浜臨床研究ネットワーク」は、2014年に横浜市立大学附属2病院及び横浜市内を中心とする13の医療機関によって設置され、有機的に連携し臨床研究や治験等を実施することで、横浜市民並びに神奈川県民のみなさまへ最先端の医療の提供、それぞれの医療機関における医療の進歩に繋げることを目指しています。  

開催概要

日 時: 2025年9月25日(木)15時00分~16時30分
会 場: 神奈川県立がんセンター 管理・研究棟5階/Zoom
内 容:
・開会の挨拶                  横浜市立大学 臨床研究推進課 山口 浩課長
・神奈川県立がんセンター施設紹介    神奈川県立がんセンター 新規治療開発支援センター 山本 陽平様
・IRB に関するアンケート結果報告     横浜市立大学 臨床試験管理室 後藤 洋仁担当係長
・臨床研究法改正のポイント等の情報共有 横浜市立大学 信頼性保証室 佐野 千尋職員
・神奈川県立がんセンター施設見学
・閉会の挨拶              神奈川県立がんセンター 新規治療開発支援センター 村上 修司副センター長 

当日の様子

開会のご挨拶

今年度より着任された山口課長より開会の挨拶と併せて、本ネットワークにおいて実施されている産婦人科が主導する臨床研究であるHOPER Studyへのご協力に対する謝意が述べられました。 

IRB(治験審査委員会)に関するアンケート結果報告

本ネットワークで実施したIRBの文書に関するアンケート調査の結果について発表されました。横浜市立大学での外部IRB利用をきっかけに、提出される書類のバラつきを把握することで、審査資料削減(効率化)の取り組みに役立てることも目的に実施されました。アンケートにより、様式によるバラつきの有無やその傾向が明らかになったことが報告されました。なお、本内容については、今年度の日本臨床試験学会で発表を予定しています。 

臨床研究法改正のポイント等の情報共有

 2025年5月31日に施行された臨床研究法の改正内容について、改正の概要及び気を付けるべきポイントについて、具体的な例示やフローとともに発表されました。また、事前に実務者より寄せられた質問事項についても回答がなされました。加えて、参加者より実務上での疑問点や横浜市立大学での運用に関して、質疑応答がなされました。

神奈川県立がんセンター施設見学

現地参加者が2チームに分かれ、それぞれ、薬剤部、化学療法室、治験事務室、SDVルーム及び面談室を見学しました。参加者からは、普段他の病院を見学する機会がなく、通常の病院見学では含まれない部署を知る大変良い機会になった、とコメントをいただきました。  

閉会の挨拶

 2013年の神奈川県立がんセンターの新病院開院以降、治験数が増加しており、それに伴い治験関連業務のスペース確保に課題があることをお話しいただきました。今回の施設見学を通じて、参加者のみなさまの自施設での取組みや治験・臨床研究の発展に向けて、何らかのヒントになればともお話しいただきました。次回以降、また別の協定病院で実務者会議が行われることを期待したいというお言葉をもって今回の実務者会議が終了しました。