結腸癌について

大腸は直腸と結腸からなり結腸は盲腸、上行結腸、横行結腸、下行結腸、S状結腸からなります。大腸がんの罹患率は人口10万人当たり123.3例(男性で2位、女性2位)、 死亡率は42.0人(男性で2位、女性2位)であり、その中でも結腸癌は罹患率で男性4位、女性2位と頻度が高いがんである。

大腸癌取り扱い規約第9版から引用
全国がん罹患データ(2016年~2019年)

結腸癌の最新の治療戦略

術前治療

局所進行結腸癌に対しては手術を先行する方法のほかに
  1. 原発腫瘍の縮小(局所再発の予防)
  2. ダウンステージ
  3. 微小転移の制御(遠隔再発率の低下)
などを目的として、術前化学療法も行っています。また癌の遺伝子検査も手術前から積極的に行っており、その癌の特徴に応じた術前治療を施行することも多くあります。

手術治療

 結腸癌の手術は以前は開腹手術が広く行われておりましたが現在は低侵襲手術がほとんどです。
当院では
  • 腹腔鏡手術支援ロボット(da VInci Xi)を用いてロボット支援下手術
  • 最新鋭の腹腔鏡手術機器を用いた腹腔鏡手術
を行っております。
症例によって最適と思われる手術を選択し提供できるように、5名の内視鏡外科学会技術認定医(大腸)が中心になって手術に当たっております。
  • ロボット支援下手術
  • 腹腔鏡手術

結腸癌の手術は腸管だけでなく、腸間膜内のリンパ節を一緒に切除するリンパ節郭清が大切になってきます。そのリンパ節郭清範囲を決めるのに、インドシアニングリーン(ICG)と近赤外線搭載腹腔鏡を用いて、リンパ流を描出しながら手術をする蛍光ガイド下ナビゲーションを行いながらリンパ節郭清をおこないます。

化学療法

大腸がんに対する化学療法は、近年飛躍的に進歩し、次々と新しい抗がん剤が承認され、新しい治療法も開発されています。大腸がんの化学療法はここ数年で最も進歩した分野です。現在は遺伝子検査も積極的に取り入れながら大腸癌治療ガイドライン(大腸癌研究会編、2022年版)に則った治療を基本とし、個々の患者さんの状態に応じて最適な治療を提供すると同時に、副作用の低減にちからおうぃれ最適な形で提供しています。

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