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当科のご紹介

安心の整形外科治療をご提供(最先端の医療技術に挑み、そして次代を担う優秀な人材を育てる)

われわれ横浜市立大学整形外科学教室は、初代、水町四郎教授により昭和24年(1949年)に開講し、すでに開講70年を越える神奈川県内でも最も伝統ある教室の一つであります。第二代教授 土屋弘吉、第三代教授 腰野富久、第四代教授 齋藤知行、そして2018年10月より第五代、稲葉 裕教授のもと神奈川県の整形外科診療の中心となることはもとより、教育ならびに研究にも力を注ぎ、総勢240名近くの医局員が日々研鑽を積んでおります。

医療技術が目まぐるしく進歩し、高度に専門化されていく今日において、診療、教育、研究という3つの大きな役割を担う大学附属病院としての存在意義を改めて認識する必要があると考えております。

神奈川県内を中心とする関連協力施設35病院とともに、皆様が安心して受けられる最良の医療と、それを支える様々な最先端の研究活動、そして次代を担う優秀な人材を育てることは、私たちの大きな使命と考えております。

患者さんへ

当診療科は、患者さんご自身で初診ご予約いただけます。

横浜を中心に川崎、横須賀、三浦、湘南、相模原、足柄、小田原など、ほぼ神奈川県全域にわたる関連協力病院があり、外来は病診連携の大切な窓口となっています。これらの関連病院の拠点となり、最先端かつ安全な整形外科医療を提供いたします。神奈川のみではなく、全国からも紹介で受け付けております。

大学病院としての特性上、当科では紹介制を取らせて頂いております。新患の患者さんは他院よりの紹介状が必要となりますのでご理解お願い申し上げます。

各専門クリニックの診療時間は午前9時より12時と、午後1時30分から4時までとなっております。ご不明な点等ございましたら外来受付までお気軽にお尋ね下さい。

主な対応疾患

関節の軟骨がすり減っていくことで生じる疾患で、部位によって膝関節の場合は変形性膝関節症、股関節の場合は変形性股関節症などと呼ばれます。年齢や病気の進行具合、仕事内容など患者さん個々の状態により、治療方針を決定いたします。
主に行われる手術としては、人工関節置換術と骨切り術がありますが、病気の生じた関節によっても治療方針が異なるため、各専門クリニックでご相談ください。

大腿骨の骨頭に壊死を生じる疾患で、痛みが強い場合には手術療法が選択されます。年齢や病気の進行具合、仕事内容など患者さん個々の状態により、人工股関節手術や骨切り術などを選択します。

骨の強度が低下している状態のことで、骨密度検査装置での骨密度低下や骨折(大腿骨や脊椎など)をきっかけに診断されることが多いです。主に薬物療法が行われますが、患者さん個々の状態によって飲み薬や点滴、自己注射製剤などを組み合わせて、より効果的な治療を行います。

背骨に囲まれた神経が通る脊柱管という通り道が狭くなっている疾患で、長時間歩くと痛みで歩けなくなったり、脚に痛みやしびれが出たり、排便や排尿障害が出たりします。薬物加療が無効の場合や障害の程度により手術加療が選択されます。手術は、除圧手術のみの場合や固定術を併用する場合もあり、患者さん個々の状態によって術式を選択します。

背骨の間にある椎間板という組織が飛び出して神経を圧迫する疾患で、圧迫している部位によって症状が異なります。部位の特定のためにブロック注射を行うこともあります。薬物加療が無効の場合や障害の程度により手術加療が選択されます。手術は、ヘルニアの摘出術のみの場合や椎間板を取り除いて椎体固定術を行う場合などがあり、患者さん個々の状態によって術式を選択します。また、ヘルニアの状態によっては、椎間板内酵素注入法によって椎間板ヘルニアを消失させる方法もあります。

50歳代の中高年に多く発症し、肩の痛みと可動域制限をもたらす疾患で、明確な原因はわかっていませんが、肩関節の周りの関節包という組織が徐々に硬くなることで生じるとされています。病期によって治療方針が異なり、肩関節への注射や理学療法が行われることが多いですが、症状が強い場合や持続している場合などには、神経ブロックを行った後に関節包を破断する非観血的関節授動術(サイレントマニュピレーション)や関節鏡下での手術などが選択されます。

肩関節を支える肩甲下筋、棘上筋、棘下筋、小円筋の4つの筋肉の腱により構成されている腱板が損傷・断裂した状態のことで、損傷の程度により治療方針は異なります。損傷の程度が強い場合には、関節鏡下で損傷した腱板の縫合などを行います。

膝関節を支える前・後十字靱帯や内側側副靱帯、内外側の関節の間にある半月板が損傷することで生じる疾患で、損傷の程度が強い場合には、関節鏡下で損傷した部位の縫合や状態によっては切除、他の筋肉の一部などを使って再建術などを行います。

骨・軟部原発悪性腫瘍のことを肉腫(sarcoma:サルコーマ)と言いますが、肉腫の発生する部位は多岐にわたり、またその種類も非常に多い一方、その発生頻度は低くいわゆる希少がんに含まれます(#1)​外来では一般的な血液生化学検査のほかCT、MRI、PET-CTなどの画像検査を必要に応じて追加実施します。しかし腫瘍の種類や進行の度合いなどの診断を正確に行うためには、針生検や全身麻酔下切開生検を行い、得られた実際の腫瘍組織の診断を病理診断医に依頼して行う必要があります。 良性腫瘍であれば経過観察を推奨することもありますし、悪性腫瘍の場合は体に負担の少ない範囲での手術のみの場合から化学療法や放射線治療を併用して行うケースまで病状(病期)に合わせ治療方針を検討していきます。また手術困難なケースでは重粒子線治療などを提案しています。
​(#1)希少がん 年間新規患者発生が10万人あたり6人未満のがんのことをいいます。肉腫は希少がんであり、一番発生頻度が高い脂肪肉腫でも10万人あたり1名程度です。

・変形性股関節症、大腿骨頭壊死症、寛骨臼形成不全症、関節唇損傷、大腿骨寛骨臼インピンジメントなどの診断および人工股関節全置換術、人工股関節再置換術、大腿骨頭回転骨切り術、寛骨臼回転骨切り術等の手術治療
・変形性膝関節症、膝骨壊死症などの診断および高位脛骨骨切り術、人工膝関節全置換術、人工膝関節片側置換術等の手術治療
・頚椎症、後縦靭帯骨化症、首下がり症などの頚椎疾患、成人脊柱変形や脊髄腫瘍、関節リウマチ、カリエスを含めた感染等の難治性脊椎疾患の診断・手術治療
・良性および悪性骨・軟部腫瘍の診断と腫瘍用人工関節手術、悪性腫瘍広範切除後の機能再建、骨の良性嚢胞性病変に対する低侵襲手術
・スポーツ外傷・障害に対する関節鏡視下手術治療および腱板損傷や肩関節拘縮などの上肢疾患に対する診断と手術治療
・関節リウマチに対する薬物治療および手関節形成術、滑膜切除術、肘、膝、股関節の人工関節置換術、前足部関節形成術等の手術療法
・先天性股関節脱臼、寛骨臼形成不全症、先天性内反足、O脚、X脚、ペルテス病、大腿骨頭すべり症などの小児整形外科疾患に対する診断と手術治療
・変形性足関節症、足関節靱帯損傷、扁平足、外反母趾、離断性骨軟骨炎に対する運動・装具療法

主な検査・設備機器

Stryker社が出している人工関節専用のロボット手術支援装置で、人工股関節および人工膝関節手術で使用しています。現在日本でも限られた施設にしか置いていませんが、当院では保険適用後すぐにロボット手術支援装置を導入しています。コンピューター手術を基礎にしていますが、より正確なインプラントの設置位置が可能となっております。

Mako

手術前に撮影したCT画像を使用して、手術中に身体の中のどの位置に人工物が入っているか、身体の中のどこに触れているかをリアルタイムに知ることができる装置です。これにより、人工関節手術では手術前に計画した位置に高い精度で人工物を設置したり、骨切り術では計画した位置・角度で正確な骨切りが可能となったり、腫瘍の手術では病変の位置・大きさを正確に把握することができます。

CTベースコンピューターナビゲーション

整形外科では当科専用の超音波診断装置を多数有しており、外来での診察時に診断目的に使用したり、関節内注射や神経ブロック、末梢神経周囲のリリース注射を超音波ガイド下で使用したり、超音波ガイド下での手術や超音波ガイド下神経ブロックによる外来手術などに活用しております。

超音波診断装置①

当院には、DEXA法による骨密度検査装置が導入されており、精度の高い骨密度検査が可能です。

骨密度検査装置

神経障害の原因を調べるために、神経に電気を流して伝導速度を計測したり、筋肉に針を刺入して電気波形を評価する検査です。

施設認定

診療実績

全体 981
膝・足  177
膝周囲骨切り術 37
人工膝関節全置換術 72
股関節・小児 272
人工股関節全置換術 134
人工股関節再置換術 25
骨盤・股関節骨切り術 21
脊椎 172
腰部脊柱管狭窄症 78
頚椎症 23
脊髄腫瘍 18
骨軟部腫瘍 211
悪性軟部腫瘍 42
悪性骨腫瘍 23
腫瘍用人工関節 12
スポーツ・上肢 160
膝靱帯・半月板損傷 49
肩関節鏡視下手術 35
肘関節鏡視下手術 10
人工肩関節置換術 6
リウマチ 2

※手術件数

全体 1000
膝・足  191
膝周囲骨切り術 41
人工膝関節全置換術 75
股関節・小児 276
人工股関節全置換術 166
人工股関節再置換術 17
骨盤・股関節骨切り術 21
脊椎 169
腰部脊柱管狭窄症 74
頚椎症 35
脊髄腫瘍 11
骨軟部腫瘍 211
悪性軟部腫瘍 38
悪性骨腫瘍 18
腫瘍用人工関節 16
スポーツ・上肢 153
膝靱帯・半月板損傷 30
肩関節鏡視下手術 20
肘関節鏡視下手術 17
人工肩関節置換術  
リウマチ  

※手術件数

全体 898
膝・足  157
膝周囲骨切り術 41
人工膝関節全置換術 42
股関節・小児 288
人工股関節全置換術 189
人工股関節再置換術 21
骨盤・股関節骨切り術 33
脊椎 165
腰部脊柱管狭窄症 101
頚椎症 28
脊髄腫瘍  
骨軟部腫瘍 192
悪性軟部腫瘍 27
悪性骨腫瘍 10
腫瘍用人工関節 12
スポーツ・上肢 70
膝靱帯・半月板損傷 21
肩関節鏡視下手術 5
肘関節鏡視下手術 5
人工肩関節置換術  
リウマチ 26

※手術件数

診療時間・受付時間

診療時間 午後9時~午後4時
受付時間 初診 紹介制 午後8時30分~午後10時30分
再診 予約あり 指定時間(診療予定表の記載時間
予約なし 午後8時45分~午前11時
休診日 土曜・日曜・祝日・年末年始(12月29日~1月3日)

その他

月曜日 脊椎(頸椎、胸椎、腰椎、側彎)クリニック
火曜日 膝・足クリニック スポーツクリニック
水曜日 股関節・小児クリニック
木曜日 上肢(肩、肘)・腫瘍クリニック・筋電図クリニック・PRP(再生医療)クリニック
金曜日 上肢(手)・リウマチクリニック・骨粗しょう症クリニック