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消化器・肝移植外科

診療内容・特色・主な対象疾患

当科の専門分野は食道、胃、肝臓、胆道、膵臓、大腸などの消化器疾患の外科的治療です。
消化器外科指導医5名、専門医8名のスペシャリストを擁しています。
消化器外科のいずれの分野でも日本でトップクラスの治療成績を目指しており、特に悪性疾患については拡大郭清から機能温存、そして低侵襲手術まで高度な手術を安全に行い、患者さんの病気の状態や希望に応じたいわゆるテーラーメード医療を提供しています。手術前に化学療法や放射線療法を併用して腫瘍を縮小させたのちに切除する方法で従来切除不能と考えられた腫瘍も切除できるようになりつつあります。しかし、疾患やその進行度によっては外科的治療だけでは満足出来ない分野も数多くあります。そのため最近進歩の著しい分子生物学的検索により、がんや種々の病態の発生機序を解明し、より効果的で効率的、そして画期的な医療を開発しようと日々研究に取り組んでおります。
また生体肝移植は、1997年に開始し、2015年1月までに63名の患者さんに実施しました。当科では緊急を要する重症な患者さんやABO血液型不適合肝移植の患者さんを多く受け入れておりますが、レシピエントの1年生存率80.01%、5年生存率71.4%と、全国平均と比べ良好な成績を維持しています。

主な治療実績・専門外来・検査等

胃クリニック:

対象疾患は胃・食道疾患で主に胃がんと食道がんです。胃がんおよび食道がんでは早期がんの治癒率は非常に高いものになり、治療の焦点は“治す”ことから、“いかにして治療後の生活を快適にするか”ということに移りつつあります。私たちは、進行度に応じて、内視鏡下粘膜切除術、鏡視下手術や小切開手術など侵襲の少ない治療も行い、術後の機能をなるべく温存できる術式も研究し、実際の診療で好成績を得ております。また他の施設では治療困難な進行がんの患者さんや心疾患、腎疾患を有する患者さんに対しても、治癒・延命の可能性があれば、抗がん剤や放射線治療を併用した集学的治療を積極的に行い良好な成績を得ています。

大腸クリニック:

対象疾患は主に大腸がんと炎症性腸疾患です。当科における大腸がんの治療成績は全国統計を上回る非常に良好な成績となっています。この理由としてまず手術手技の改良により直腸がんの局所再発が減ったことがあげられます。また肝転移は大腸がんにもっともよくみられる再発形式ですが、肝臓グループとの連携でさまざまな方法を駆使して転移の切除に努めた結果、切除率と術後生存率が大幅に向上しました。さらに術後5年間は定期的、綿密な再発チェックを行っており、再発の早期発見も治療成績に貢献していると考えています。また日本内視鏡外科学会技術認定医のもとで積極的に腹腔鏡下手術を施行し、進行がんに対しても根治性の確保と同時に患者さんへの侵襲の軽減・入院の短期化を図っています。昨年からダヴィンチを用いたロボット支援手術も開始しています。今後は再発高リスク症例への抗がん剤使用の個別化をめざしております。

肝胆膵クリニック:

対象疾患は良性胆道疾患(胆石症、膵・胆管合流異常症など)および悪性腫瘍(原発性肝がん、転移性肝がん、膵がん、神経内分泌腫瘍、胆道がんなど)です。
肝臓グループでは、肝臓に原発したがん、あるいは他の臓器から肝臓に転移したがんなどを対象として、手術、抗がん剤などによる治療を積極的に行っています。原発性肝がんと大腸がん肝転移の治療成績は日本でもトップレベルと自負しています。高度に進行したがんに対しては、手術前あるいは手術後に抗がん剤を組み合わせて、手術も肝臓内の主要な血管を合併切除・再建するなどの工夫をして、切除率を改善するよう取り組んでいます。また比較的早期のがんには、腹腔鏡手術を応用することで、侵襲が少なく、かつ確実な治療を行うように心がけています。
胆道グループでは最先端の3D画像を用いて、安全性と根治性のバランスを考慮し患者さんに適した治療法を選択しています。たとえば、肝臓の予備力の低下している方には大きな肝切除は避けて縮小した手術を選択することも可能になってきました。肝門部(一番肝臓に近いところ)にできたがんに対しては主に肝切除術を行っています。周囲の血管に浸潤するほど進行して他院では切除不能といわれた患者さんでも、血管合併切除を行うことで良好な成績をあげています。高度に進行した患者さんに対しては抗がん剤の補助が不可欠であると考え、外来で実践しております。
膵臓グループでは膵がん、神経内分泌腫瘍、慢性膵炎などを対象に診療を行っています。膵がんの治療成績は全国的に不良であり、治癒困難な疾患であると考えられています。当科では進行膵がんに対して積極的に取り組んでおり、手術だけでなく抗がん剤治療、放射線療法、免疫療法などと組み合わせた集学的治療を行っています。いかにして患者さんの生存期間を伸ばすか、のみならず生活の質(QOL)を維持できるかを常に考えて治療法を模索しています。神経内分泌腫瘍は本邦で施行できない治療法もあり、臨床腫瘍科と協力して海外施設を含めた集学的治療を実施しています。

肝移植クリニック:

生体肝移植の適応となる患者さんが対象となります。当科では1997年に第一例を行い、2015年1月までに63名の患者さんに肝移植を行いました。当科の特徴はABO血液型不適合肝移植症例も行っていることです。特に致死的といわれているAMR(Antibody-mediated-rejection)に対するガンマグロブリン大量療法と血漿交換療法を初めて行いAMRに陥った症例を全例救命してきました。また、新たな取り組みとして、周術期リハビリテーション、シンバイオティクス療法を取り入れ、術後の死因の多くを占める敗血症が減少しました。肝移植患者さんでは長期フォローアップが重要であり、消化器内科と連携し原疾患の再発をチェックしています。肝移植の適応についても気軽に御相談ください。

その他

紹介していただく時の留意事項

初診は紹介状※が必要です。
※保険医療機関発行のもの

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