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令和5年6月より、膵癌を対象とした新規医療機器(HIFU)を用いた治験を開始

1.新規医療機器(HIFU)を用いた治験

横浜市立大学附属市民総合医療センターは、6 月より切除不能膵癌を有する患者様を対象とした新規医療機器を用いた治験を開始いたしました。
本試験は、一次化学療法が不応・不耐の切除不能膵癌を対象とした新規の集束超音波治療機器(以下 HIFU(ハイフ):High-Intensity Focused Ultrasound)を用いた治験となります。

これまでに膵癌治療における HIFU 治療は、外国製の装置を用いた臨床研究がなされ、良好な治療効果が示されております。また、日本製の HIFU を用いた切除不能膵癌・胆管癌を対象とした初期の臨床研究が完了しております。それを受け、日本製 HIFU の医療機器としての薬事
承認を目的とした治験が、国内 3 施設による多施設共同試験として開始されました。

この治験は、一次化学療法に不応または不耐の切除不能膵癌を対象とし、二次化学療法とHIFU を併用した際の有効性(全生存期間等)を化学療法単独群を対照として検討いたします。

2.集束超音波治療機器(HIFU)の説明

HIFU 治療は、体外から超音波を膵癌に集中して照射してがん細胞を死滅させる非侵襲的治療法であり、また放射線被曝も無いことから、繰り返し治療ができるのが特徴で、膵癌治療の新たな治療選択肢になる可能性が期待されています。

(図)HIFU 治療装置外観図

3.関係者コメント

沼田 和司

横浜市立大学附属市民総合医療センター 消化器病センター内科 診療科部長

当科では約 14 年前に肝臓癌に対して HIFU の臨床試験を実施し 86%の症例を適切に熱凝固することができました。膵臓は消化管ガスが影響しない部位では、肺や肋骨の遮蔽を受けないので超音波のビームが入りやすく、針を刺さないで腫瘍を壊死させる HIFU 治療に適していると思います。

三輪 治生

横浜市立大学附属市民総合医療センター 消化器病センター内科 治験責任医師

切除不能膵癌に対する治療は、薬物療法が中心であり、現在の薬物療法では限界があるため、別のアプローチによる治療方法の開発が望まれております。このたび、国産の低侵襲な治療機器である HIFU が新規開発され、当科にて治験を開始する運びとなりました。本治験に関するお問い合わせは、下記の連絡先までお願いいたします。

<問い合わせ先>
治験管理室
045-261-5656(代) 病院代表番号よりご連絡ください。

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