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業界のリーディングカンパニーで活躍する卒業生をご紹介!

活躍する卒業生を紹介する企画の第7弾となる今回は、企業で活躍する2名の卒業生が登場します。ひとりは、YCUでビジネス戦略研究などに取り組み、現在は富士フイルムビジネスイノベーション株式会社で印刷関連製品の営業職に就く丸田彩乃さん。もうひとりは、大学時代に培った幅広い知見を活かし、油が持つメカニズムについて研究する増田洸司さん。おふたりに、仕事についてのお話や、学生時代のエピソードなどを伺いました!


日々の変化を楽しみながら、
顧客のニーズを見極めて戦略を立てる


現在の主な業務内容ついて、教えてください。

2021年に社名が変わりましたが、もともとは富士ゼロックスという会社で、複写機、レーザープリンター等のオフィス関連機器を扱っています。その中で私は営業として、国内の大手印刷会社を対象とした、商業用の大きなデジタルプリンターや、関連するソフトウェア製品などを担当しています。単に製品単体を売り込むのではなく、印刷工程を効率化するソリューションや、印刷ミスが起こらないためのセキュリテイ・システムなどを含めて提案する、コンサルティング的な形での営業を行っています。


業務において、意識していることや心がけていることはありますか?

基本的にお客様は大企業が中心なので、ひとつの製品を買っていただくにも、先方のいろいろな部署のたくさんの方と折り合いをつけていかねばなりません。また、自社内でも部署を越えて、開発担当のシステムエンジニアに相談するなど、多くの人を巻き込み、束ねていくことになります。そのためのヒアリング力、調整力などが非常に大事です。毎回大変で、難しさも多く感じますが、スケールの大きな仕事ができることは面白いです。


やりがいを感じるのはどんな時ですか?

営業では、まずお客様から業務上で現在抱えている課題などを聞き出し、それを弊社の製品でどのように解決できるかを提案し、導入まで運んでいきます。その際、お客様から聞き出した課題などの情報を社内全体で共有するのですが、そのことが結果、製品の改良や新製品の開発などに役立つことになります。その点は非常にやりがいを感じますね。


入社の経緯について、教えてください。
営業部門では書類にハンコを押さなければならない場面も多い。社会人になったことをきっかけに、少し値の張るしっかりしたハンコを作った。ボールペンは、自分の担当する大きな案件が初めて成約した時、上司がお祝いにくれた大事な宝物。

自分自身が「変わり続ける人」でありたいという思いがあって、成長の領域が広く、変化のスピードが速い業界に身を置きたかったので、IT業界への就職を希望していました。その中で、今の会社を選んだのは、「お客様へ提案するサービスやソリューションは、自社の効果測定を経てからご案内する」という常にお客様の立場に立つ真摯な姿勢にひかれたためです。入社前に、実際の社員の方からお話を伺う機会もありましたが、本当に価値があるものをお客様に届けるために何ができるのかを熟考して、業務に取り組まれている印象を強く受けました。自身もそんな社員の一員となりたいと思い、入社を決めました。


YCUを選んだ経緯について、教えてください

高校生の頃から英語が好きで、海外に行って日本の優れたモノを広めることに興味がありました。その点、国際的な人材を育てるための学びに力を入れているYCUは非常に魅力的で、海外インターンシップなど、授業以外での学びのプログラムも充実しているなと感じました。また、2年次からゼミに入れると聞き、早い段階で専門的な学びをスタートできる点にも惹かれました。


学生時代で印象に残っている出来事はありますか?
大学時代、一番多くの時間を過ごした友人と行った海外旅行での写真。「社会人になった今でも、遊びに行ったりお互いに悩みを相談したり、頻繁に連絡を取っています。一生付き合える友達と出会えたことも、YCUでの素敵な経験です」

4週間の海外インターンシップに参加して、オーストラリアのオンラインメディア会社で働いたことです。その会社自体が、「オーストラリアと日本の架け橋になる」というミッションを持っていて、現地に在住する日本人に有益な情報を提供したり、逆に、日本のことが好きなオーストラリア人に向けて日本の情報を発信するビジネスを行っていました。その会社で、日本のマーケティング担当のアシスタントとして働きました。自社が情報を発信するサイトが、ネットでより多くの人に検索されやすいように、どんなキーワードを掲載するべきかを考察するなど、SEO対策の提案やサポートを行いました。海外の企業で働くことは貴重な体験の連続です。自分の軸となる考え方や視点を得ることができて、非常に充実した時間を過ごすことができました。また、帰国後も、国際教育のコンサルタント企業にて、長期のインターンシップを経験しました。


YCUでの経験で、現在に生きていると感じることはありますか?

「サービスビジネス論」を専攻していた、ゼミでの学びですね。ここでは、モノやサービスに付加価値をつける本質とは何か、ということを学びました。これは先生が実際に挙げていた例ですが、例えば自分がホームセンターの店員だったとして、「ドリルがほしい」というお客様が来たとします。その時、ただ言われた通りドリルを売るのではなく、そのお客様が何をするためにドリルがほしいのか——場合によっては別の工具の方が最適かもしれない、そんな戦略を考えることが、このゼミの趣旨です。そのために、経営学や、消費者行動論などを勉強していきます。ゼミでは毎週のプレゼンテーションなど大変でしたが、ここで身に付いた「本質を見極めてから判断する」という考え方は、今の営業職に非常に役立っています。顧客の目的を正しく把握して、戦略を打っていくことが、大切なのだと感じています。


学生時代、課外活動などは行っていましたか?

ハンドボール部に所属して、マネージャーとして活動していました。活動は週4日で、春と秋に行われるリーグ戦で良い成績を残すため、選手のサポートに励みました。
そのほかに、先に述べた国内・海外のインターンシップを体験しましたし、興味があった色彩や栄養学について勉強し、資格も取得しました。YCUはどんどん未経験のことに挑戦していける雰囲気がある大学で、「変化を楽しむ」姿勢が得られたと思います。その姿勢は、日々新しいことの連続である現在の職場において、大いに活かされています。


高校生や受験生に向けて、メッセージをお願い致します!

大学時代の4年間は、自分に向き合い、思いのままに様々な挑戦ができる非常に貴重な時間だと思います。社会人になって日々仕事に追われるようになると、振り返ってつくづくそれを実感します。4年間を、自分が納得のいく密度の濃い時間にするために、最後まで悔いのないよう自分を信じて頑張ってください。応援しています。


自分の研究が社内を越えて
業界や社会の発展にも繋がることがうれしい


現在の主な業務内容ついて、教えてください。

技術開発の分野で、生産工程の効率化を目的とした原料の分析や、油の美味しさや機能性のメカニズムの解明などを主な業務としています。また、BMIが高めの方の体脂肪や内臓脂肪を減らすことが報告されている中鎖脂肪酸を含む「MCTオイル」について、そのような油がなぜ健康機能を高められるのかや、油を含む食品はなぜ美味しく感じられるのか、といった現象に対する科学的エビデンスを取ることや、それらを明らかにするための分析手法を開発することが、現在の研究活動の大きな柱です。


業務において、意識していることや心がけていることはありますか?

複数の異なる研究テーマを同時並行で進める必要があるため、幅広い知識が求められます。様々な分野の論文を読んで知識の幅を広げることはもちろんですが、企業の活動ですので、会社の現在の状況や社会の動き、経済状況などを無視して研究を進めることはできません。そのため、新聞などから社会情勢を把握したりしながら、今後求められる技術や考え方について常にアンテナを張っています。社会人になった今も、勉強の日々です。
また、「失敗を繰り返しながらも、ひたむきに研究活動に取り組む」ということを心がけています。実は、研究が課題解決に繋がり、成果を挙げられることは非常に少なく、失敗が大半です。しかし、その失敗をしっかり記録に残せば、今後同じ失敗を繰り返すことがなくなります。失敗が新たな知見を生んで、別の研究に繋がっていくケースも多々あります。研究を次に繋いでいくためにも、失敗はとても重要なことなのです。


やりがいを感じるのはどんな時ですか?

例えば研究で新しい発見があって、それが社内の課題解決に繋がり、さらにそれを論文にしたり学会で発表したりすると、そのアウトプット先は社会全体になります。そうやって自分の研究が、社会的な課題解決に繋がるということは、大変やりがいを感じる点です。社外の方から「ぜひこれについて教えてほしい」と言われたり、私の論文が他の方の論文で引用されていたりするのを見つけると、自分の研究が社会の役に立ったのだと実感がわき、とてもうれしいです。


入社の経緯について、教えてください。

大学院で脳神経疾患のメカニズムに関わる研究を行っていたため、医薬品、日用品、食品のメーカーを中心に就職活動を行っていました。そのなかでも人間が毎日欠かさず摂取する食品が最も多くの人の健康を支えることに繋がっていると考え、「食を通じて人々の健康に寄与したい」と、食品メーカーへの志望度が高くなりました。そのなかで日清オイリオグループは、確かなエビデンスを基に商品開発を行っていると感じ、ひかれました。入社前にお会いした先輩方の接しやすい人柄や、研究所が首都圏に立地していることも大きな決め手になりました。

ピペット3種は、実験で使う薬品を正確な量で取るために使う。ゴーグルは薬品が目に入るのを防ぐためのもので、実験の際は必ず着用する。その他、普段利用する実験ノートとタブレット

増田さんが開発に携わる日清オイリオグループの製品の数々


YCUを選んだ経緯について、教えてください

一番の理由は英語に力を入れていた、という点です。英語は高校時代、好きな教科のひとつで、自在に操れるようになりたいと思っていたので、大学で学べる環境があるというのは魅力的でした。今の仕事でも、英語で論文を読んだり、国際学会での発表があったりなど、英語に触れる機会は多くあります。また、日清オイリオグループはマレーシアに研究所があるので、研修として1カ月間滞在し、現地のスタッフと英語でやり取りしながら研究を行いました。横浜市立大学で英語の勉強をしっかりしておいたことが、今の礎となっていると感じています。


学生時代で印象に残っている出来事はありますか?

大学~大学院で取り組んだ、所属研究室での研究の日々です。当時、「精神疾患治療薬がどのような仕組みで治療効果を及ぼすかを解明すること」を目的に、培養細胞やラットやマウスといった実験動物を使った実験をしていました。毎日継続的に行わなければならない作業が多くありましたが、毎年の学会発表を目標に少しずつ実験結果を積み重ねていきました。


YCUでの経験で、現在に生きていると感じることはありますか?
代表も務めた、学生時代のテニスサークルでの1枚

ひとつは英語力が鍛えられたことです。YCUの進級要件にTOEICやTOEFLのスコアが求められていましたが、決められた期限内に成果を出すことは、社会人になった今ではとても大切なことだと気付きました。もうひとつは研究室での経験です。先生の方針で、夜遅くまで研究したりしないよう、朝から夜の決められた時間内で1日の作業を終えるように言われていました。確かに、残業のように夜遅くまで研究するようなやり方は、社会では通用しません。今振り返ると、そういう少しずつ毎日継続する習慣を身に付けられたことは、とてもありがたかったと感じています。


学生時代、課外活動などは行っていましたか?

テニスサークルに所属し、大学3年次にはサークルの代表を務めました。週2~3日のテニスの練習に加え、年4回の合宿、各種イベントの企画などが主な活動です。何歳も上のOBや、多くの後輩たちとの人脈を形成できましたし、目上の人や学外の人とのコミュニケーションの取り方など多くのことを学びました。
今も会社のテニス部に入っていますが、その大会でたまたまYCUの先輩に遭遇したこともあります。


高校生や受験生に向けて、メッセージをお願い致します!

YCUはとてもアットホームな雰囲気です。同学年は学部学科を問わず知り合えるし、人脈も広がります。横浜やみなとみらいといったスポットも近いので、様々な経験ができます。北京オリンピック金メダリストの平野歩夢選手の言葉に「人はいろんな負荷を掛けるほど身軽になれる」というものがあります。皆さんも、身軽な未来を目指して、受験の今は負荷をかける時。大学生活という明るい未来をイメージして、ポジティブに頑張りましょう!


「ヨコ知リ!」アンケート(締め切りました)

ご回答いただいた方の中から抽選でYCUオリジナルグッズをプレゼント! 当選者の発表はグッズの発送をもって代えさせていただきます。
※グッズの指定はできません。

(2022/7/5)

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