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平成27年度学術院全体会開催報告

平成27年度学術院全体会開催報告

開催日

平成27年4月3日(木)9:30~10:00


出席者数

134名
  国際総合科学群   124名
  ※内訳
   人文社会科学系列  67/78名
   自然科学系列    57/75名
  医学群       10名

内容

  1. 学長挨拶
  2. 副学長挨拶
  3. 学群長挨拶

 本学の専任教員が所属し、有機的な連携のもと領域横断的な課題解決に取り組むために設置された学術院も五年目を迎えました。改めて学術院の設置理念や目的等への理解を深め、その円滑な運用に向けてご協力いただくため、4月3日(金)に平成27年度学術院全体会を開催いたしました。
窪田学長

窪田学長挨拶

新年度を迎え、気持ちを新たにされていることと思います。本学の使命は言うまでもなく、教育・研究・診療、そして地域貢献であり、この横浜あるいは市民に貢献することです。本年度も引き続き、この教育・研究・診療・地域貢献の質の向上と本学の特徴出しに力点を置いていきたいと思っております。それは、先生方の研究力に基づいた教育力の向上であり、研究力の向上は、本学の特長を際立たせるために非常に重要なことであります。是非ご自身の研究力を向上させて果敢に研究していただきたい。そして外部研究費も獲得していただく一方で、教育については新たな教育方法の開発などにも取り組んでいただきたいと思います。また診療については、より高度で市民に寄り添う医療をしっかりと展開していただきたいと思います。
本年度は、第2期中期計画の5年目にあたります。昨年度に中間評価を受けて、これから6年間の仕上げに入っていくわけですが、もうひとつ大事なことは、第3期中期計画に向けて本学の次の6年間を策定するためのアイデアを出していく期間であるということです。先生方が本学のあるべき姿を見据えて積極的に議論し、計画を立てていく作業を行ってください。一昨年度から、質的改革ということでは、各分野で今後を見据えた質的改革の案を作っておられますが、本年度は出来るだけそれを実行に移していただきたいと思います。そのためにも、案を具体化させる体制を整えていくつもりです。
国際化については、本学の国際化の方策、あるいは何が必要かということを考えていく必要があります。色々なアイデアを落とし込み、横浜市とも歩調を合わせながら進めていきたいと考えていますので、よろしくお願い致します。
本年度も先生方のご協力を得て、本学の発展のために私も尽くしていきたいと思います。教員と職員と一緒になって、この大学を良くしていきましょう。先生方とともに歩んでいきたいと思っております。
重田副学長

重田副学長挨拶

本年度から副学長は主担当分野を決めることになり、私は「教育」と「地域貢献」を主に担当することになりました。学長からもお話がありましたが、教育の質的改革の議論は3年目に入り、本年度は、具体的にどう進めていくかという話になります。共通教養ではAPEの発展と、情報コミュニケーション科目を見直し、次の段階の情報教育につなげていくということがあります。医学部医学科では、教育の国際化を見据えたカリキュラム改革が出来てきていますが、実施に向けて速やかに移行させる年となります。看護学科もグローバル化に備えた問題やケアマネージャー分野、看護キャリア教育センターとの連携を考えていく必要があります。国際総合科学部では、英語科目で学位が修得できる領域を確立していただきたいと思います。大学院について、都市社会文化研究科では、国際都市学系の卒業生をどの様に大学院につなげていくか。カリキュラム、目出し及び学外への広報をよく検討していただきたいと思います。国際マネジメント研究科では、これまで構想を練ってきたサービス科学分野の具体的な中身と、どの様に発展させるかについて、スケジューリングをし、第3期中期計画につなげていただきたいと思います。生命ナノシステム科学研究科の物質システム科学専攻では、これからのエネルギー・環境問題を見据えた材料開発と量子計算科学の2本柱を中心として、その周りを防災、質量分析学が固めることになりますが、見える化について検討していただきたい。生命環境システム科学専攻では植物ゲノム、再生生物学、免疫学を3本立てで進めるということになっていますので、中身とその実現方法を検討していただきたいと思います。生命医科学研究科は研究科を軌道に乗せた後は、医学研究科との連携を図り、タンパク質の機能を中心に、出来れば診療につながるような研究の方向へと向かっていただきたい。というのが本年度の質的改革の中身です。
また、質的改革の検討項目には、昨年度から先生方にご議論いただいている4学期制への移行があります。グローバル化の前段として4学期制が必要だというところからきていますが、科目によっては2学期制が良いということもあります。これは、単純に期間を切り分けるということではなく、どの様な教育が最近の学生に効率的かということを考えていただくということです。それも受け、本年度から「YCU学内GP」と銘打って、教育の質の向上に繋がる取組のアイデアを先生方から募集します。学生に学修意欲を出させる教育の方法が様々あると思うので、是非これに知恵を絞っていただきたいと思います。良いものを次の世代の教育に反映したいと考えています。
地域貢献では、これまでもエクステンション講座等でご協力いただいていますが、本年度は応募が少ない様に感じました。後期に向けてまた募集するので、エクステンション講座への参加を是非お願いしたいと思います。また、2年前からCOC事業に取り組んでいますが、一昨日、COCプラスの募集要項が出て、残念ながら首都圏の大学は主幹校になれないということでしたが、地方大学とコンタクトをとり、地方への広がりも考えながらやっていくつもりでいますので、是非ご協力をお願いしたいと思います。本年度もよろしくお願いします。
五嶋副学長

五嶋副学長挨拶

私は「研究」と「企画」、企画の中でも特に「広報」と「情報」の担当ということになりました。今、重田副学長からもお話があったように、第3期中期計画に向けて中長期的な視野に立って大学内を編成していくためには、長期的なことをふまえながら現在ある課題を整理していく必要があると思います。元々、学術院という組織の理念やねらいは、様々な分野、専門性を持っている先生方が学問、教育に関して自由に意見交換をする。そういう中から色々な境界領域の新しい見方、スタンスが生まれてくるということがあります。しかし、実際にはキャンパスが離れていることなどもあり、何らかの工夫が必要ではないかと思っています。昨年、スーパーグローバル大学支援に申請しましたが、評価委員からは厳しいコメントもありましたが評価していただいた点もありました。それは、本学は非常にコンパクトであるため、異分野の教員同士が接することが出来るという点です。それを評価委員の方から評価いただいたということは、1つの前進であったと思います。また、それを具体的にどのように進めていくかが、この数年の課題にもなろうかと思います。もう1つは、そのような活動をどのように外に発信していくかという問題があります。本学は、せっかく良い中身を持っているにも関わらず、なかなか外に発信できず損をしているところがあります。学生も教員も非常に奥ゆかしい。学部も大学院も受験される方は必ずホームページに目を通します。ホームページ等を更に充実させ、ホームページを見ると大学そのものが実物大で見えてくるというものを目指す必要があります。見せ方を工夫し、活動が外に見えることによって、様々な支援を受けることにもつながります。保護者や受験生だけではなく、YCUサポート募金を通じて寄付頂ける方々に向けて大学の活動内容を、また企業の方に対しては、本学にどのような実用化への研究シーズがあるかということが見えるように、見える化を図っていくことが、今後ますます求められてきます。それらを毎日のように眺めて、先生方と直接ご相談させていただきながら、ホームページ等の媒体の内容をより充実させていきたいと考えています。また、そのような見える化が進んでくると、当然様々な活動を支援する資金面での助成を科学研究費補助金や教育グラントなどで申請していくということになると思いますが、その申請の際にも、必ず本学の特長は何かを突き詰めて考えていくということになります。それはとりもなおさず、個々の先生方の特徴的な取組という以外にはありません。先生方おひとりおひとりが本学の特徴を作っているということになるのです。そのためには、この学術院の場で本当に自由に意見を言えるような環境、教員一人一人が生き生きする状況を作ることが必要だと思います。それが、学生に良い形で教育に反映されると信じています。今迄は学内の諸会議体で役員、委員の方々と様々議論を重ねて参りましたが、今、この場で色々な先生方のお顔を拝顔して、お顔は存じてますが、お名前や、どういう専門を持って取り組まれているか私自身存じ上げない先生方も大勢いらっしゃるようですので、今後は研究、企画という横軸で、学部を越えて、直接メーリングリスト等を作って意見交換をしていきたいと思います。どうぞ宜しくお願い致します。
岡田副学長

岡田副学長挨拶

私は「国際化」とキャリア支援センター長をやっております関係で、「学生支援等」の担当になります。国際化ということでは、今年はなんといってもアカデミックコンソーシアム総会と国際シンポジウムの横浜開催です。アカデミックコンソーシアムについては、環境、まちづくり、公衆衛生という3つのユニットで活動しています。アカデミックコンソーシアムにあまり詳しくないという方は、ぜひ関心をもっていただいて、なるべく大勢の方に一緒に参加していただけるとよいと思いますし、この学術院は分野の垣根を越えて教員が融合していくところですので、そういったところを基盤にして全学的な取組に出来ればと思います。最新のニュースですが、アカデミックコンソーシアムに学生として2年生、3年生と参加して、今度4年生になる青ゼミの永井君という学生が、この度、日中韓3か国環境大臣会合のユースフォーラムの日本代表となったということです。とてもよいことだと思います。そういう意味では、こんなに小さな大学で、アジアの大学の国際シンポジウムをやるということは相当大変なことですが、それをやってきて、そういう取組の中で特徴出しをしていければと思います。他にもいくつかありますけれども、まずは現状をきちんと把握して課題を共有することが大事だと思いますので、本年度は先生方のところへ行って、色々と議論をさせていただきたいと思っています。よろしくお願いします。
篠崎学群長

篠崎学群長挨拶

私からは国際総合科学群についてお話出来ればと思います。学術院は先程のお話しの通り、垣根をなくした領域横断、分野融合などを目的にして出来た組織で、その意味では毎月、研究交流セミナーを開催して各教員がどのような研究を行っているか発信する機会を設けているわけですが、自身の研究に活すためにも是非利用していただけると良いと思っています。沢山の方に参加していただいて、共同研究に発展していく。それが大学の研究力を高める事、プレゼンスを高めることに繋がると思いますので、是非とも協力をお願い致します。それから、重田副学長からの話にも出ていたかと思いますが、学術院ではトライアルということをこれまでいくつかやってきました。RA制度やサバティカル制度も少しずつやってきたおかげでかなり定着してきていると思います。4学期制の試行というのもありますが、これはトライアルで28年度からはじめます。その前段階として、本年度はカリキュラム編成、時間割の作成など具体的なところまで落とし込んで進めていきますので、皆様のご協力をよろしくお願い致します。29年度から完全移行というところを目標にしていますので、是非ともよろしくお願いします。
それから、何かを色々とやりたいということはあっても、なかなかマンパワーや資金の面で出来ないということもありますが、教員全体の協力があれば、乗り切っていくことができると思いますので、是非ともご協力をお願い致します。
最後に一点、毎月、合同系列教員会議を開催しておりますが、ここでは、本学がどんな状況かという情報を発信しています。それを共有してもらうためにも必ず出席をしていただきたいと思います。以上です。
梅村医学群長

梅村医学群長挨拶

医学群では7年前に5者会議(副学長、医学部長、研究科長、両病院長)をスタートし、医学部ニュースの発行も開始しました。5年前には病院ニュースの発行も開始して、今はYCU法人ニュースも配信されています。大学全体での共通のディスカッションが重要ということは、二見理事長も4月1日の就任挨拶でお話しされているとおりです。医理連携、公衆衛生大学院、これは世界的な潮流ですが、これらの連携を進めていくことに協力したいと思います。医学教育の国際化については、2023年を目指して日本中の医学部で取り組まれておりますが、本学も全学をあげて進めていきたい。また、日本の専門医制度が100以上ありますが、それが2017年以降に変わるということで、地域医療へ与える影響も非常に大きいので、この専門医制度の充実を図っていきたい。「臨床研究中核病院」をめざし、日本の遅れている臨床研究を進めるという流れに合うように、「次世代臨床研究センター」を設置して進めています。これを成功させる方向に進めていければと思います。それから、看護学科では博士課程を作っていくことを目指しています。以上に加え共通のテーマで話し合っていることの一つとしては、医学関係の電子ジャーナルが、本年度の1月から数千万円不足して、重要なジャーナルが消えてしまうかもしれないということです。それは大学としてはあってはいけないことなので、その解決についても先生方と一緒に尽力出来ればと思います。よろしくお願いします。
平成27年度は、このような抱負のもと、学術院は活動してまいります。学術院の構成員である専任教員の皆さまのご理解、ご協力をいただけますよう、よろしくお願いいたします。

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