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木原生物学研究所・辻准教授がキヤノン財団研究助成金に採択されました!

2016.07.01
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  • 研究

木原生物学研究所・辻准教授がキヤノン財団研究助成金に採択されました!

概要

2016年4月22日(金)、経団連会館(東京都千代田区)において「第7回(平成28年)研究助成金贈呈式」が開催されました。研究助成プログラム「理想の追求」分野において、研究テーマ「フロリゲンを活用して地球温暖化に強い作物を創るための基礎研究」が採択され、御手洗冨士夫評議員長から贈呈証をいただきました。(写真)
御手洗冨士夫評議員長と並ぶ辻寛之准教授の写真。
御手洗冨士夫評議員長と並ぶ辻寛之准教授。

研究の概要

作物の栽培では、いつ花芽ができるかが収穫量を左右する極めて重要な問題です。これを予測するために、「積算温度」と呼ばれる指標が昔から活用されてきました。日々の気温を累積的に足し算していき、閾値を超えると花芽形成が開始されるという指標です。確かによく当たるので農業の現場で長く活用されているのですが、しかしその分子メカニズムは全く分かっていません。というのも、積算温度が成立するということは、細胞が温度の履歴を「記憶」し、その記憶を「積算」していると考えられるのですが、この仕組みが最先端の植物科学においても解明されていないからです。積算された温度の記憶は、花芽の形成というかたちで植物の運命を変化させます。
私たちは、これまで植物に花芽を作らせる強力な運命決定因子・フロリゲンの分子機能を研究してきました。これまでに世界でも唯一のフロリゲンのイメージング系や、フロリゲン機能の大規模解析系をコツコツ開発し、独自の研究を展開しています。これらの研究技術を活用して積算温度のメカニズムをフロリゲンの分子機能の側面から解明し、温度変化に対応した作物を開発するための基礎研究を行います。

今後の期待

植物が温度を「記憶」し、「蓄積」させるというこれまで未知であった現象を解明します。積算温度の応答とフロリゲンをつなぐメカニズムを明らかにできれば、地球温暖化による開花・結実時期の撹乱を制御できると期待されます。
フロリゲンの分子機能から未開拓の研究領域を切り開く大学生、大学院生、研究員の参加をお待ちしております。
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