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基本方針

  1. 急性および慢性の疼痛性病変に対して、患者中心の診療を行う。
  2. 各医師は最新の知識と技術で検査・治療を行う。
  3. 地域医師会および近隣病院・医院などと円滑な病診連携を行う。
  4. 集学的治療を基本とし、多職種(他科の医師、理学療法士、臨床心理士、看護師、薬剤師、栄養士など)とともに連携を取りながら治療を行っていく。

部門の概要

身体のあらゆる痛みのために病院を受診し、通常の治療を受けるも痛みの改善がみられない慢性疼痛患者を対象に、診療を行う部門です。
当科では、2016年度より慢性疼痛に対する「学際的痛み治療」を行っています。これは欧米で難治性慢性疼痛の治療モデルとして広く取り入れられている「生物心理社会モデル」を基礎として、患者のQuality of Lifeの向上を図ることを診療の理念とした治療です。
通常、痛みが3か月以上続くと慢性痛と呼ばれます。急性の痛みと異なり、慢性の痛みは単なる生物学的な問題だけではなく心理学的、社会学的な要素が絡み合い、複雑化していきます。当科では痛みの原因を多角的に評価するために作成していただいた問診票を参考にし、診察内容や補助検査の結果をあわせ、これらを総合的に評価し、痛みの原因を追究していきます。一つ一つの原因を解決するために、薬物療法・運動療法・心理療法・神経ブロック療法などを用い、個々の患者の状態に合わせた治療方針のもと、治療を行っていきます。
また、治療の特色として、患者さんを中心にして、他科の医師(リハビリテーション科、精神科、脳神経内科、整形外科など)や理学療法士、臨床心理士、看護師、薬剤師、栄養士らとともに連携を取りながら治療を行っていく「学際的痛み治療」を実践しています。

対象疾患

  • 頭痛(片頭痛、緊張性頭痛など)
  • 各種神経痛(急性帯状疱疹、三叉神経痛、糖尿病性神経障害、帯状疱疹後神経痛、坐骨神経痛など)
  • 脊椎疾患に関連する痛み(椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、変形性脊椎症など)
  • ケガや手術後の慢性の痛み(乳房切除後疼痛症候群、開胸術後疼痛症候群など)
  • 難治性慢性疼痛症候群(線維筋痛症、複雑性局所疼痛症候群(CRPS)、筋筋膜性疼痛症候群など)
  • 慢性腰痛症
  • 末梢血行障害(バージャー病、閉塞性動脈硬化)など。
ペインの図ペインの図

実績

令和4年度1年間で約50件の新規患者さんを診察しております。なお、原則として当科での入院はありません。

当院の無痛分娩(麻酔分娩)について

当院では、2018年度から無痛分娩(麻酔分娩)を希望される妊婦さんに対して計画分娩による無痛分娩を提供しています。当院の無痛分娩の麻酔は産科麻酔の経験が豊富な麻酔科医が行っており、『安全で安心な周産期管理』を産科や助産師とともに目指しています。当院で無痛分娩を受けられる妊婦さんも確実に増えており、現在では約4割が無痛分娩を受けられています。

産科麻酔外来

当院で無痛分娩をご希望される場合には、妊娠34-35週頃に産科麻酔外来を受診していただき、麻酔科医から無痛分娩の麻酔に関する説明を行います。産科麻酔外来の日程は、妊婦健診の日に合わせて当院の産科医が調整します。インターネットなどでは様々な情報がありかえって不安もあると思いますが、過不足ない情報を提供し、妊婦さんの疑問や不安に丁寧にお答えすることも我々の使命と考えております。最終的に無痛分娩をご希望されるかは産科麻酔外来の後で決めていただきますので、「まずは話を聞いてみたい」といった理由で受診いただいても結構です。産科麻酔外来についての詳細は当院での妊婦健診時に産科医にお尋ねください。
また、当院の周産期医療センターのホームページにも無痛分娩の詳細やQ&Aが掲載されておりますので、併せてご覧いただきご検討ください。