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診療科・部門案内

消化器内科

当科のご紹介

疾患別に専門外来を設け、適切かつ高度な医療を提供してまいります。

消化器内科は食道、胃、小腸、大腸、膵臓、胆のう、肝臓の7臓器を扱う広範な領域ですが、「消化器内科学」および「肝胆膵消化器病学」の二つの部門が担当し、すべてをカバーしてあらゆる消化器疾患に対応可能とすることを目標として努力しており、疾患別に専門外来を設け、正確な診断・治療を提供しております。
診療内容や研究など詳細に関しましては、各部門のホームページをご参照ください。

消化器内科学 診療科部長/主任教授
前田 愼

肝胆膵消化器病学 診療科部長/主任教授
中島 淳

患者さんへ

当診療科は、患者さんご自身で初診ご予約いただけますが、原則紹介状が必要です。
そのため、かかりつけの先生がいらっしゃる場合にはご相談いただくようにお願いいたします。

消化器内科は、消化管疾患から肝胆膵など実質臓器まで対象とする臓器が多いのが特徴です。そのため、多くの臓器だけではなく良性疾患から悪性疾患、また器質的疾患から機能的疾患まで多岐にわたる疾患を対象として診療を行っています。当院の消化器内科では、中島 淳教授、前田 愼教授をはじめとして経験豊富なスタッフを揃え、臓器別に専門グループを形成し、各グループ間で連携をとりながら、適切な診断やより良いと考えられる医療の提供を心がけております。
いずれの分野でも診療にあたっては、できるだけ分かりやすく説明し、納得いただいた上で治療をうけていただけるように説明をするとともに、何よりも、迅速でかつ正確な治療を提供できるように努力してまいります。

主な対応疾患

近年の内視鏡治療技術の進歩により、早期胃癌をはじめとして、消化管癌に対してはEMR(内視鏡的粘膜切除術)、ESD(内視鏡的粘膜下層剥離術)がスタンダードとなっておりますが、当院では数多くの治療を行っております。また、様々な併存疾患を有するハイリスク症例、難易度の高い治療に関しても、経験豊富なスタッフが治療にあたるとともに、早期発見とトータルケアを目標に内視鏡検査のさらなる向上を目指しております。

胃癌の発生には、ヘリコバクターピロリ菌感染が強く関与し、その除菌によって胃癌発症の抑制を認めるから、当院ではピロリ菌の撲滅とより良い除菌法の確立を目指した臨床研究を行っております。腎機能障害や薬剤アレルギーなど高難易度症例に関しても、個々に即した治療法の提供を行ってまいります。

脂肪肝の肝硬変、肝細胞癌への進行が明らかになりつつあり、その患者数も増加傾向にあります。以前は、進行度は肝生検という侵襲的な検査しか確認ができませんでしたが、現在は侵襲性の少ないフィブロスキャンやMRエラストグラフィーを用いて検査ができるようになっています。それらを用いた早期発見、早期介入を行うとともに、治験などの先進的な治療にも取り組んでいます。

肝細胞癌における治療は、肝機能の状態、腫瘍数、腫瘍径からガイドラインが定められていますが、外科的治療、ラジオ波焼灼療法、マイクロ波凝固療法、肝動脈化学塞栓療法、定位放射線治療、粒子線治療、全身化学療法と個々の状況に応じて治療を選択します。消化器内科では、ラジオ波焼灼療法、マイクロ波凝固療法、肝動脈化学塞栓療法、全身化学療法を数多くの症例で積極的に行っています。

胆道癌や膵癌は、近年罹患患者数の増加をみる一方で、未だ早期発見や診断が難しい癌腫ですが、当院では、近隣の医療機関と連携し、「膵癌早期発見プロジェクト」を立ち上げ、超音波内視鏡など最先端の胆膵内視鏡技術を駆使して、早期発見、早期治療を目指しており、それによる治療成績の向上を図っています。また進行癌症例に関しては、最新の化学療法の提供や、一人一人の価値観やニーズを尊重した治療の実現を目指しています。

主な検査・設備機器

地下1階の内視鏡センターで、上部(胃~十二指腸)、下部(回腸末端~大腸)内視鏡検査を用いて、胃癌、大腸癌の早期発見を心がけています。内視鏡検査にて疑わしい病変があれば、生検組織検査を行い、病理診断科とともに最終的な診断を行っていきます。また希望があれば、鎮静剤・鎮痛剤を用いた「苦痛のない検査」を提供するように努力しております。また、小腸鏡、カプセル内視鏡などさまざまな種類の内視鏡を取り揃えて、様々な疾患に対応できるようにしております。

超音波(エコー)検査はプローブを用いて身体に超音波を発信し、それを画像化して体内の臓器を観察する、身体に負担の少ない検査です。比較的短時間での検査が可能で、肝臓、胆嚢、膵臓、脾臓、腎臓、膀胱などが観察可能ですが、消化器内科では主に、肝臓、胆嚢、膵臓、脾臓を担当しております。ドップラー検査やソナゾイドという薬剤を用いて造影を行うことで血流評価を行い、より詳細な診断ができるように努力しております。また、フィブロスキャン検査という専門の装置を用いて機械的な振動を起こすことで肝臓の硬さを測定することで肝臓の状態を評価することも可能です。

超音波装置を備えた内視鏡を用いて、食道、胃、十二指腸、大腸などから、膵臓、胆道、血管、リンパ節などを詳細に評価する件で、特に胆膵疾患に関して診断に非常に有用な検査です。通常の内視鏡検査と同様に外来で検査が可能であり、鎮静剤や鎮痛剤を用いて「苦痛の少ない検査」の施行を心がけております。

MRエラストグラフィーは、体外から振動を加えた状態でMRIを撮像することで、非侵襲的に体内の弾性率分布を画像化する手法であり、高い再現性と肝臓の線維化診断能を発揮する検査です。これにより肝生検を用いなくても、慢性肝障害の肝硬変への進行などの評価が可能となっており、有用性の高い検査です。

施設認定

実績

上部消化管(食道・胃)がん内視鏡治療(ESD/EMR)

食道がんの内視鏡治療の実績

食道がんの内視鏡治療数 計47件
うち、ESDの治療数 46件
※2022年1月〜12月

胃がんの内視鏡治療の実績

胃がんの内視鏡治療数 計144件
うち、ESDの治療数 131件
※2022年1月〜12月

食道がん、胃がんの内視鏡治療を担当する常勤の医師

食道がんの内視鏡治療を担当する常勤医師数 5人
胃がんの内視鏡治療を担当する常勤医師数 6人
※2023年11月1日現在

肝がん切除術・アブレーション

肝がん手術の症例数

切除手術の年間症例数(①+②) 合計35例  
① 原発性肝がん(肝細胞がん、肝内胆管がん、その他の悪性腫瘍)
 
13例 
うち、腹腔鏡下での症例数 4例
② 転移性肝がん
 
21例 
うち、腹腔鏡下での症例数 13例
※2022年1月〜12月

肝がんに対するアブレーションの実績

アブレーションの年間症例数(①+②) 合計97例
うち、原発性肝がん数 ① 91例
うち、転移性肝がん数 ② 6例
※2022年1月〜12月

肝がんに対する「肝動脈塞栓術」の実績

肝動脈塞栓術の年間症例数 84例
※2022年1月〜12月

肝がん手術、アブレーションにたずさわる医師

肝がん手術を執刀する常勤医師数 11人
肝がんアブレーションを担当する常勤医師数 5人
※2023年11月1日現在

大腸がん②内視鏡治療(ESD/EMR)

大腸内視鏡治療の実績

内視鏡治療数合計(①+②)  892例
うち、がん 213例
①ESD
 
116例
 うち、がん 102例
②EMR、ポリペクトミー
 
776例
 うち、がん 111例
※2022年1月〜12月

大腸内視鏡治療にたずさわっている医師

大腸内視鏡治療を担当する常勤医師数 14人
※2023年11月1日現在

関連情報