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カリキュラム

医学科カリキュラム全体像

医学科カリキュラム全体像

1.カリキュラム概要

医学科のカリキュラムは、金沢八景キャンパスにおける1年間の「共通教養」カリキュラムと2年次以降の福浦キャンパスでの「医学専門科目」のカリキュラムから成り立っています。「共通教養」では、医学科以外の学生と共に教養科目を履修します。自然科学の他、将来、幅広い視野を持ち、人間性・社会性に富む医師になるための基礎知識や問題発見・解決能力、学習の技法などを学びます。「医学専門科目」では、医学教育モデル・コア・カリキュラム(文部科学省が提言する学習ガイドライン)に沿って学習します。モデル・コア・カリキュラムはAからGの7ブロックに分けられており、Aは特色GPとして採択された教育内容となっています。

2.主なカリキュラムと授業内容

4年次までにコア・カリキュラムAからFまでを学び、全国規模の進級試験「共用試験」を受験します。この試験はコンピュータを用いて医学知識の学習レベルを評価するCBTと診療技能や態度を評価するOSCEからなります。両方に合格しないと学生はベッドサイドでの臨床実習に進むことができません。実習を終えて、卒業試験で全ての必修科目に合格すると医学科卒業が認められます。さらに、医師国家試験に合格すると医師免許を取得することができます。

カリキュラム 授業内容
患者と医師コア・カリキュラムA モデル・コア・カリキュラムA「基本事項」に相当するコースで、かつて「医学概論」と呼ばれた科目と同様の内容になっています。
「医師として求められる基本的な資質」、「医の原則(医の倫理と生命倫理、患者の権利、医師の義務と裁量権、インフォームド・コンセント)」、「医療における安全確保(安全性の確保、医療上の事などへの対処と予防、医療従事者の健康と安全)」、「コミュニケーションとチーム医療(コミュニケーション、患者と医師の関係、チーム医療)」、「課題探究・解決と論理的思考(課題探究・解決能力、学習の在り方、生涯学習への準備、医療の評価・検証と科学的研究)」
について、1年次から6年次まで、順次性を考慮した一貫した内容で学習します。
基礎医学コア・カリキュラムB 基礎医学とは文字通り、医学の基礎となる学問領域で、実践としての医療の基盤となるものです。ここでは、正常な生体とさまざまな疾患における病態について、分子構造レベルから細胞・組織、個体レベルまで、幅広い視点で学習します。具体的には、解剖・組織学、生化学、生理学、遺伝学、病理学、薬理学、微生物学などの学体系に基づく内容を学んだ上で、それぞれの分野での研究手法を身につけるために基礎医学実習を行います。
さらに基礎医学が臨床の場でどのように利用されるのかという点も踏まえ、学体系を超えた統合的な医学内容を学習します。これらのカリキュラムによって、医学の基礎的な事項の修得のみにとどまらず、創造的に学問内容を理解する力を身につけることで、地域医療の発展に貢献するのみならず、世界的な視野に立って、先端的な医療・医学を切り開くことのできる医師・医学研究者、将来の医学界をリードしていく医療人の育成を目指しています。
臨床医学I Tコア・カリキュラムC 「臨床医学」は、3年次と一部4年次で行われる以下の臨床各科目の講義です。血液学、神経学、皮膚科学、運動器学、循環器学、呼吸器学、消化器学、腎臓学、生殖医学、産科学、内分泌・代謝学、眼科学、耳鼻咽喉・口腔外科学、精神医学の14科目です。臨床医学の全分野にわたり、教養、基礎医学を踏まえ、臨床医および医学研究者になるために必須の臨床医学の基本的かつ重要な点(コア)を中心に学習します。人体各器官、臓器の解剖、病理、生理などの基礎的知識の上に臨床的な面について、内科系、外科系の教員がそれぞれの専門分野の疾患の病態・診断・治療を中心に講義が行われます。トータルとして基礎から臨床まで、また、内科系から外科系までの分野を臨床面を中心とし、基本知識を修得します。
将来、臨床において患者さんの診断、治療に実際応用する心構えで学びます。医学・医療の基本である"Science & Art"の学習とともに診療・教育・研究が一体となって行われている一端にも触れることになるでしょう。
臨床医学II 診療入門コア・カリキュラムD・E 医学生に求められる医学知識は基礎と臨床を含めて膨大な量となります。臨床医学を理解するには基礎医学は必要であり、両者の関係は密接で、これらの知識を統合あるいは有機的に関連させ、診療は行われます。
実際の診療では主訴あるいは症候から関連する疾患を鑑別し、さらに画像や各種の検査など、補助的診断法の結果を総合して確定診断がなされます。その際に問診法と身体所見を的確にとる医療技能の修得が必須条件となります。
この過程には基礎医学を基盤にした臨床知識とともに柔軟で臨機応変な発想が求められます。
診療統合カリキュラムでは症候から学ぶ考え方、基本的な診療技術の修得、さらに予防医学など社会と医学との関連についての学習を目標としています。また、この学年で実施される全国規模の共用試験の合格が次の学年への進級条件となります。少人数での授業が中心となり多くの教員が協力し、全学生の合格に向けて授業が行われます。
社会医学コア・カリキュラムF 医学は人間の健康と幸福を極める学問分野のひとつであり、医師法でも医師の任務は「医療と保健指導を司り、公衆衛生の向上と増進に寄与し、国民の健康な生活を確保する」と定められています。このことを踏まえて個々の人のみならず社会全体に関する医学ついての教育と研究を担当するのが社会・情報医学です。
生活習慣病の保健指導や医療情報システムは社会予防医学、環境問題には衛生学、医療関係法規や司法は法医学の各教室が担います。
地域医療貢献を重視して、保健指導には新たな情報技術を活用した「市民健康ネットワーク」の試みや、携帯電話を用いたメタボリック症候群の予防を目指したサイト(iモード、http://metabo.mobi)などを活用した指導を行っています。
教育においても、生活(栄養・活動・睡眠など)の分析を中心に、情報技術を用いて、社会から見た医療を考える視点を学ぶための実習を重要視しています。
臨床実習コア・カリキュラムG 4年次の学期末に施行される基礎医学、臨床医学の統合試験(CBT)および臨床能力試験(OSCE)に合格すると晴れて5年次に進級し、卒業までの2年間、学生諸君のほとんどが夢見て入学してくるクリニカル・クラークシップという診療参加型の病棟実習が始まります。
診療参加型とは、単に指導医の診療を見学するだけではなく、テレビドラマの『ER』の医学生ジョン・カーターのように診療チームの一員として診療に参加します。病院で当直をすることもありますし、第一線の地域医療の現場を体験する目的で、皆さんの自宅近くの基幹病院や診療所などに出向いて実習をすることもあります。
このような実習を通じて上級医の指導のもとに担当患者さんの病態のプレゼンテーション、診療計画の立案、カルテ記載、簡単な検査や採血などを行いながら、知識や実技を修得するとともに、患者さんや看護師さんをはじめコメディカルの人たちとのコミュニケーションの重要性を勉強します。

3.医師国家試験

医師養成コース全体像

臨床実習が終わった後、卒業試験を受け、すべての必修科目に合格すると医学科卒業が認められます。また、卒業する年の2月に医師国家試験を受験し、これに合格すると医師免許が与えられます(平成20年春の医師国家試験合格率96.7%、全国8位)。国家試験には内科、外科、小児科、産婦人科、精神科、医療倫理、安全など医学科で学ぶ全範囲にわたり出題されます。医師免許を取得することにより、社会的に医師として認められます。内科や外科などの専門領域の選択は卒業後2年間の初期臨床研修が終わってからになります。

卒後臨床研修

卒業後は自分で研修病院とプログラムを選び、マッチング・システムで一致すれば自分が選んだ病院で2年間の初期臨床研修を行うことができます。横浜市立大学は附属病院と市民総合医療センターの2病院をもち、神奈川県内の主要12病院と研究病院群を形成して研修プログラムを充実させています。このため、全国の大学卒業生が多数応募し、マッチ率は100%で、全国的に臨床研修を行う大学病院としては難関となっています。研修では、内科、外科、救命救急、小児科、産科、精神科、地域医療が必修となります。

生涯学習

個人個人の専門領域の選択は初期臨床研修を終えた後となります。その後、後期臨床研修で専門教育を受けるものと、大学院博士課程に進むものとに分かれて医師あるいは研究者として自らの能力に磨きをかけます。将来、病院に勤める、診療所を開設するなどの進路がありますが、教育、研究、行政などの分野に進む医師もいます。どの道を選んでも、医師は、生涯にわたり学び続け、人を病から救うという観点から学習・研究を続けることになります。

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