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「第20回日本病態プロテアーゼ学会学術集会」で若手研究者奨励賞を受賞した近藤さん・佐々木さん

2015年8月21日(金)・22日(土)、名古屋で開催された「第20回日本病態プロテアーゼ学会学術集会」で、生命ナノシステム科学研究科 東研究室 博士前期課程1年の近藤優希さんと佐々木祐太さんが、若手研究者奨励賞を受賞しました。
近藤さんと佐々木さんに、今回の受賞について伺いました。

今回の学会では、どのような内容を発表されたのでしょうか?

近藤優希さん(以下、近藤さん):
「癌の浸潤、転移を支えるMMP-7に対し、高い選択性を持つインヒビターペプチドの開発」というテーマで発表しました。MMP-7というタンパク質分解酵素は、がんの浸潤、転移に関与していると考えられています。実際に、大腸がん細胞をMMP-7で処理することにより、肝臓への転移能が著しく促進されることを当研究室で明らかにしました。このことからMMP-7はがん転移治療における有効な標的分子であると考えられます。
今回、当研究室で同定されたMMP-2選択的インヒビターであるAPP-IPのアミノ酸配列を改変することで、MMP-7に対するインヒビターに変換することを試みました。
今回の学会では、そのインヒビターの開発手法と、実際にMMP-2阻害活性が弱まり、MMP-7に対する阻害効果が著しく高まったという研究成果について発表し、評価して頂きました。

佐々木祐太さん(以下、佐々木さん):
「MT1-MMPに対し、高い選択性と阻害活性を併せ持つペプチドインヒビターの開発」というテーマで発表しました。内容は、ヒト生体内で20種類以上確認されているMMPsという一群のタンパク質分解酵素の中でも、がんの浸潤・転移を支えているMMPとして知られているMT1-MMPの酵素活性を選択的に阻害するペプチドの創出に成功したという成果についてでした。長年数種のMMPsは、がんの浸潤・転移を抑制するためのターゲット分子として注目されていましたが、MMPsの中には重要な生理機能を持つものも存在することから、全てのMMPsを阻害すると、思わぬ副作用が現れました。これが原因で現在までにMMPsをターゲットとしたがん転移抑制剤は実用化されていません。
今回の学会では、これまで課題とされていた一種のMMPに対して阻害選択性を持ったペプチドの創出に成功したこと、質疑応答において適切な返答ができた点が評価されたと思います。

学会に参加するに当たって、事前準備など特に意識した点や工夫した点があれば、お聞かせください。

近藤さん:
がん転移やMMPがテーマではない研究者が殆どでした。そこで、口頭発表ではMMPやこれまでに当研究室で分かってきたことなど研究の背景について分かり易く説明することを心がけ、他のテーマで研究されている方にも興味を持っていただけるように工夫しました。

佐々木さん:
私の研究では実際にタンパク質を細胞に発現させた後、精製を行って、それらを用いて研究を行いますが、タンパク質の発現・精製にはいくつものステップがあり、ものによっては精製までに1ヶ月以上かかることもあります。大変多くの時間を費やすため、より効率的に研究を行うための準備や研究スケジュールの工夫に苦労しました。

研究室では普段どのような研究・勉強をされているのでしょうか?

近藤さん:
研究テーマはMMP-7ですが、MMP-7を含め他のMMPや、がんに関係するタンパク質などをセミナーや文献を通じて勉強をしています。

佐々木さん:
普段は培養細胞や大腸菌からタンパク質を精製し、実際にそれを用いて研究を行っています。また、最新のMMPsや、がん研究の論文などを定期的に読むことで、常に新しい知識を身につけるように心がけています。

将来の夢や、目標があれば教えてください。

近藤さん:
現在行っている自分の研究テーマをより進めていくことが目標です。現在、MMPを標的とした阻害剤で実際に治療薬に用いられているものがないため、私達が行っている研究が新たながん治療法の開発に少しでも貢献できればと思います。

佐々木さん:
今日までに、がんによって多くの方々が苦しんでいます。私は現在行っている研究から身につけたスキルや知見を活かして、そのような方々を手助けしたいです。

後輩やYCUを目指す学生へメッセージをお願いします。

近藤さん:
文系、理系の中でも多くの分野があるので、後輩や入学を目指す学生の方には、YCUで自分が興味をもった分野を一生懸命取り組んで、有意義な大学生活を送ってくれればと思います。

佐々木さん:
YCUは様々な分野の研究を行っており、多くのことを学ぶことできる大学です。サイエンスに興味がある方、探究心に満ち溢れている方は是非研究の門扉を叩いてみてください。

東昌市教授からのコメント

今回受賞した近藤君および佐々木君の成果発表は、非常に形の似たMMPsという一群の酵素の中からどのように区別して一種類の酵素だけを阻害する物質をつくり出せるかということを研究したものであり、これがうまく行けば副作用の極めて少ないがん治療薬の創出に繋がることが期待されます。二人とも初めての学会発表であったにもかかわらず、研究の意義と成果をうまく伝えることができたのではないかと思います。

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