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第4回サイエンス・インカレで奨励表彰を受賞した大場さん

平成27年2月28日(土)〜平成27年3月1日(日)に神戸市で開催された「第4回サイエンス・インカレ」で、国際総合科学部基盤科学コース4年の大場優生(おおば ゆうき)さんが、奨励表彰を受賞しました。
大場さんに、今回の受賞について伺いました。

今回の学会ではどのような内容を発表し、どのような点が評価されたのでしょうか?

私は、「Let Mu Go in Silico. 経路積分法を用いてミューオニウムが付加したアセトンの構造を解析する!」というテーマで口頭発表を行いました。
ミューオニウムはミューオンと呼ばれる素粒子から成ります。ミューオンは磁場にとても敏感な粒子で、超微細結合定数という値を測ることで不安定な分子でも磁気構造を高感度に観測することができます。このミューオンの実験で得られるスペクトルの理解とその発現機構の解明には、コンピュータを用いたシミュレーションによる理論研究が不可欠です。しかし、これまでアセトンにミューオニウムが付加した分子の超微細結合定数は定性的な再現すらできていませんでした。そこで私は、ミューオンの特徴や実験の環境をシミュレーションに取り入れることで、この分子の超微細結合定数を定性的に再現することに初めて成功し、ミューオンによる分子構造変化が超微細結合定数に大きく寄与していることを明らかにしました。
大会では自ら決めたテーマに対して主体的に取り組んで成果を出し、その成果を研究分野に馴染みのない方にも分かりやすく発表できたことを評価していただけたのだと思います。
今回受賞できたのは研究室の先生方、先輩方、友人、そして発表を聞いてアドバイスをくださった多くの方々のおかげです。この場を借りて、改めて感謝を申し上げます。

学会に参加しようと思ったきっかけや感想等あれば、お聞かせください。

大会には昨年も出場しましたが、賞を取ることはできませんでした。(※1) しかし、発表の経験やスキルを身につけることができ、友人もたくさん作ることができ、とても良い経験となったため、来年も必ず参加し次こそは賞を取ろうと決意しました。背水の陣で挑んだ今年、私にとって最後のサイエンス・インカレでこのような賞をいただくことができ、とても光栄です。 サイエンス・インカレでは、普段の学会では出会う機会の少ない他分野の学生とのディスカッッションができるため、自分の研究も深められる良い機会です。今学部1〜3年生の皆さんは是非参加を考えてみてください。

学会に参加するに当たって、事前準備など特に工夫した点があれば、お聞かせください。

様々な分野の方や一般の方が大会に来られるため、誰が聞いても研究の内容が分かるように発表することを心がけました。また、昨年の経験を生かし、多少、今の流行を取り入れた発表タイトルにしました。

普段の研究や勉強の中で意識していることはありますか?

研究が一気に進むことはめったにありません。毎日コツコツと進めています。たとえ進んでいた道が間違っていたことが分かっても、落ち込みすぎず「間違っていたことが分かったんだ!」とポジティブに捉えて次の道を探すようにしています。また、ミューオンの研究を行っているのは研究室では私ひとりですが、研究室の方々と行うディスカッションを大切にしています。研究の進捗を報告することで自分の研究を見直すことができ、自分ひとりでは気づかない点をディスカッションの中で見いだせることがあります。

研究・勉強の中で苦労することや大変なことはありますか?

勉強は先人が発見したことを学ぶので、努力していれば必ず成果がでますが、研究はこれまで分かっていないことを探求することなので、努力し続けていても必ずしも成果がでるとは限りません。研究に行き詰まると、この方針で本当に成果が出せるのかと悩み、精神的に辛くなることがあります。そんなときは無理せず趣味に打ち込む等、リフレッシュすることでモチベーションを保っています。

将来の夢や、目標があれば教えてください。

今は量子化学を専門に研究していますが、色々な専門分野を学び、多面的なアプローチができるような研究者になりたいと思っています。

立川教授からのコメント

大場君は研究に対して大変積極的で、学部2年次から自主研究に励んでいました。私の量子化学の講義で毎回優秀なレポートを提出したことは、今でも鮮明に記憶に残っており、あらゆる分野に興味を持ち、大変楽しそうに研究している姿が印象的です。
そのような大場君ですが、昨年度、「アミノ酸ジペプチド分子への陽電子吸着機構の理論的解明」という自主研究テーマでサイエンス・インカレに出場し、ファイナリストまで残ることができました。受賞こそ逃したものの、大場君はこの研究内容を量子化学の国際誌に投稿し、見事にその号巻の表紙にも採択されました。今年度、大場君は、さらに困難なテーマを卒業研究に選び、まさに背水の陣でサイエンス・インカレに挑んだものと思われます。そのおかげか、サイエンス・インカレ奨励表彰を受賞できたことは、指導教員として大変嬉しく思いますが、もう少しありのままの大場君でしたら、科学技術振興機構理事長賞も夢ではなかったろう、というのが本音ではあります。
さて、今回、大場君の研究内容が高く評価されたことを、研究室一同、大変嬉しく思っています。今回の受賞をステップにして、さらに研究に邁進し、次回は専門の学会にて、より素晴らしい発表を行うことを大いに期待しています。


(※1)学部2、3年生の時に行っていた研究の成果を論文にまとめたところ、International Journal of Quantum Chemistryという国際誌に掲載していただき、その表紙にも採択されました。
International Journal of Quantum Chemistry, Volume 114, Issue 17,
http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/qua.24641/abstract

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