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第15回国際材料学会連合・アジア国際会議で研究奨励賞を受賞した井上さん

2014年8月24日〜30日、福岡市で開催された「第15回国際材料学会連合・アジア国際会議」で、生命ナノシステム科学研究科修士課程2年生の井上未来さんが、研究奨励賞を受賞しました。
井上さんに、研究内容について伺いました。

これまで測定の難しかった重要な物性に着目

今回の国際会議では、CVD(Chemical Vapor Deposition)法で作製したグラフェンの温度特性について口頭発表を行いました。
グラフェンとは、炭素原子一個分の厚さ(〜0.1 nm = 〜0.0000001 mm)しかない究極の二次元物質で、次世代材料として現在最も注目されている物質の一つです。グラフェンの作製方法にはいくつかありますが、CVD法は大面積にグラフェンを生成できるため、実用化に向けて最も期待されている方法です。したがって、CVD法で作製したグラフェンの熱的性質を理解することは、電子デバイスなどへの応用において大変重要になります。しかし、原子一個分の厚さしかないグラフェンの熱的性質を正確に測定することは、試料の準備から測定まで非常に難しく、これまでほとんど行われていませんでした。今回は、このCVD法で作製したグラフェンの熱的性質の一つをラマン分光法によって世界ではじめて測定したことが、本受賞につながったのだと思います。
今回は、様々な国籍や専門の方が集まる学会の上、英語での発表だったため、英語力の必要性を痛感しましたが、たとえ英語が上手くなくても、ジェスチャーを取り入れるなど、少しでも聞き手にわかりやすく伝える工夫をする大切さを学びました。

次世代のクリーンエネルギーを研究

研究室では、グラフェンに続いて新規ナノカーボン物質であるカーボンナノウォール(CNW)とそれを燃料電池電極触媒へ応用する研究を行っています。燃料電池とは、水素と酸素から電気を発電する装置で、排出物に二酸化炭素がなく、水のみであることからクリーンエネルギーとして注目されています。既に燃料電池自動車やエネファームなどで実用化もされていますが、その普及率は高くありません。これは、燃料電池の発電を助ける「触媒」と呼ばれる物質が白金で非常に高価だからです。例えば燃料電池自動車だとその価格は2,000万円前後になります。そこで研究室では、白金に替わる触媒としてCNWの研究を進めています。

未知への挑戦に対する楽しさを実感

研究では、思うような結果が出ないときなどはつらさを感じる時もありますが、橘先生は予想と違った結果から新しい発見ができると常にプラスに導いてくださるので、未知への挑戦に対する楽しさを日々実感しています。
研究室ではカーボン材料を中心に4つの物質を扱っているため、メンバーそれぞれの得意分野・専門分野が異なりますが、先生だけでなく他のメンバーとも、先輩後輩関係なく議論することで常に違う視点からの意見をもらうことができます。
将来は、以前からの希望でもあるエネルギー業界の仕事に就き、次世代のエネルギー社会の構築に貢献したいです。

橘勝教授からのコメント

今回、井上さんの発表したグラフェンは、現在、世界で最も注目されている材料ですが、その一方で、研究開発競争の激しい分野にもなります。そうした状況の中で、今回、研究奨励賞を受賞したことは大変素晴らしいと思います。この賞は、研究内容はもちろん、英語による質疑応答も含めた発表全体が高く評価された学生に与えられる賞です。過去の受賞者のほとんどが博士後期課程の学生であることを考えると、今回の井上さんの受賞は特筆に値することだと思います。この受賞が、研究室の学生や博士前期課程の学生への大きな励みにもなればと思います。井上さんは、とにかく元気で実験のセンスが良く、その解析能力も優れており、今回はそれが実を結んだ形になりました。卒業まで残り少ないですが、持ち前のパワーでさらにステップアップしてくれることを期待しています。

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