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多文化交流ゼミの学生4人が訪韓、「靖国」「慰安婦」問題で意見交換

国際総合科学部の多文化交流ゼミの1年生4人が、学外のフィールドワークとして、2014年3月16日から4日間の日程で韓国・ソウル市を訪問し、延世大学と慶煕大学で韓国の学生たちと「靖国」「慰安婦問題」について、意見交換を行いました。
日韓関係が悪化している中、4人の学生は「韓国の学生が考えていることを知りたいし、自分たちの考えも伝えたい」と思ったのが、訪韓したきっかけだと言います。
今回の「韓国スタディーツアー」を企画した川崎夏実さん、宮川真穂さん、鈴木まり奈さん、大野良子さん(写真左から)にお話しを伺いました。

自分たちでツアーを企画、財団の支援も獲得

―韓国に行こうと思った理由は何でしょうか?
多文化交流ゼミでは、歴史認識などについて英語でディスカッションをしているのですが、ゲストスピーカーとしてお招きした韓国の方たちが主催している「ストーリーオンファウンデーション財団」の話を聞いて、私たちもツアーを企画し、応募してみようと思いました。結果は、私たちの企画が採用され、財団から渡航費用の一部が補助されました。

―韓国については、どのような印象がありましたか?
「自殺率が高い」「受験競争が厳しい」といった印象があるくらいで、歴史に関してはあまり知識がなく、「韓国人は日本人を嫌っている」と思っていました。政治が絡むと、問題がこうも複雑になるのかと感じていて、日韓関係の改善は「私たちより若い次世代に託すしかないのでは」とも思っていました。

 
―「靖国」や「慰安婦」の問題については、どのような知識がありましたか?
私たちはそうした問題についての教育を受けていないので、メディアの情報をうのみにしていました。そこで、事前に文献をたくさん読んで勉強しましたが、考え方が偏らないよう、韓国の方が書いたものや日本のさまざまな立場の人が書いたものを読みました。

韓国の学生、中立的で前向きな反応

―大学での意見交換の様子を教えてください。
延世大学では十数人、慶煕大学では英字新聞会6人の学生の前で、川崎・宮川が靖国問題、鈴木・大野が慰安婦問題についてプレゼンを1組15分、質疑応答を30分行いました。靖国問題は、まず「神道とは何か」からはじめ、日本人は正月に神社に参拝するという説明をしてから、A級戦犯、天皇、総理大臣の参拝について話しました。靖国神社にはA級戦犯だけでなく、さまざまな立場の人々が祀られていて、日本人全員が靖国に対して同じ意見を持っているわけではなく、国内にも多様な意見があるという説明をしました。

―韓国の学生の反応はどうでしたか?
議論すると言うより、考えを共有するという形だったので、反論はありませんでしたが、質問はたくさんありました。「個人的な考えは」とよく聞かれたのと、「神社はお墓とは違うのか」など、嶋内先生に助けられて何とか答えられました。韓国の学生は、神社についての知識はなかったようなので、そういうことが聞けて良かったという感想がありました。

―慰安婦問題については、どうでしたか?
韓国の教科書では詳しく記述されているのに、日本では少しか記載されていないなど、日韓での認識の違いを明確にした上で、この問題は人権や女性差別などいろんな角度から見る必要があること、慰安婦問題をきちんと勉強していると、女性差別にNOと言えるのではと訴えました。韓国の学生から「そうした意見が聞けて良かった」と言われました。

―韓国の学生はどんな様子でしたか?
慶煕大学での意見交換の後、韓国の学生と食事に行き、日韓の政治や北朝鮮・中国などの話をしました。韓国はこれまでの歴史的経緯があるので、最初は「ネガティブな反応ばかりなのでは」と考えていましが、実際に会って話をすると、中立的な立場で考えてくれて、前向きな反応も返ってくるので、印象が変わりました。「日本人から靖国や慰安婦の話を直接聞くことができて良かった」「靖国の歴史的な経緯などは教科書で習わなかったから、知ることができてよかった」と言われたのは、うれしかったです。

若い世代が明るい未来志向の関係をつくる

―今回のツアーを振り返っての感想は?
本やインターネットなどから、知識はいくらでも吸収できますが、実際に現地に行くのは、難しいけれど大切だと思いました。「歴史があるから2国が遠ざかるのではなく、話すことで2国を近づけることができる」という言葉があるように、私たち若い世代が動くことによって、明るい未来志向の関係をつくることができるのではと感じました。

―韓国の学生とは仲良くなりましたか?
韓国人の友達ができて、本音で政治問題などを語り合えたのは収穫だったと思います。現地に行かないと本当に分からないことが多く、若い世代は同じ意見を持っているのだと実感しました。友達になった韓国の学生とは、フェイスブックでつながっていますが、日本に遊びに来たら、靖国神社へ連れて行きたいです。

―英語での発表はうまくいきましたか? 
プレゼンで話すことは、あらかじめ用意するので大丈夫でしたが、質問されたことに答えるのは、結構大変でした。韓国の学生は、自分の意見をきちんと英語で伝えることができていると感じました。韓国に到着してからも、プレゼンの資料を夜中まで修正したり、とにかく忙しかったので、過密なスケジュールの中、観光も買物もできませんでした。

ドキュメンタリーを制作しSNSで発信

―韓国へ行く前と行った後で、変わったことは?
多様性と言うか、ひとつの問題を一方向から見なくなるなど、自分自身が成長できたと感じています。それと、これまではほとんど興味がなかったのですが、歴史やニュースに関心を持つようになりました。本を読もうとか、現地に行こうとか、自分から行動しないと駄目だと思うようになりました。

―周囲の反応はどうでしたか?
両親は私と同じようにメディア寄りの考えで、私が韓国に行くと言うと、心配していましたが、帰国後に「こんな経験をして考えが変わった」と報告したら、両親の見方も変わりました。友達には「韓国に行って靖国のプレゼンをする」と言うと、引かれましたが。

―今回の経験をどのように生かしますか?
これまでは自分の世界が狭かったので、より多くのことに関心を持って勉強し、また実施に現地へ行ってみることが大切だとわかったので、いろんな国へ行ってみたいです。それと、このツアーのドキュメンタリーを作って、YOU TUBEなどで発信していきます。

多文化交流ゼミを担当する嶋内佐絵講師は「今回訪韓した4人の学生は、ゼミを通して歴史認識と平和構築の問題に関心を持つようになり、英語力だけでなく、物事を批判的・多面的にとらえ考える力、礼儀を持って相手と接する態度など、大きく成長しました。韓国でも、彼女たちの真摯な姿勢と英語で伝える力、難しい問題に取り組もうとする勇気が絶賛されました。グローバル化が進む中、考える力と伝える力を鍛え、平和について真剣に考え行動できる学生が生まれたことを、嬉しく思います」と話していました。
(2014.5.20 広報担当)

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