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【開催概要】市民講座「患者さんにやさしい歯科・口腔外科の内視鏡手術」

2014.04.21
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  • 講座・セミナー

患者さんにやさしい歯科・口腔外科の内視鏡手術

平成26年4月21日(月)開催概要

講師 : 岩井俊憲(横浜市立大学歯科・口腔外科・矯正歯科助教)

今回は、「患者さんにやさしい歯科・口腔外科の内視鏡手術」と題して、歯科・口腔外科・矯正歯科の岩井俊憲 助教が講演しました。

講演はまず、がんなどの腫瘍、顎骨骨折や顎関節疾患、唾液(つば)が出にくくなる唾石症などの唾液腺疾患、のう胞(袋)など、口腔外科で治療する病気についての説明があり、このような疾患の手術の際に適応できる「内視鏡を用いた低侵襲手術」について、画像や動画などを示しながらわかり易く解説していきました。
「内視鏡下唾石摘出術」、「内視鏡支援下下顎骨関節突起骨折整復固定術」「内視鏡支援下顎下腺摘出術、頸部病変摘出術」、従来は困難であった「大臼歯に対する内視鏡下歯根端切除術」など、日本ではまだわずかな医師しか行っていない外科治療の動画なども紹介され、受講者の皆さんから「先端技術の進歩で患者の負担が軽減されることがわかった」「今日初めて知ることが多く、有意義な講座だった」「テクニックが素晴らしかった」というご感想を多数いただきました。
内視鏡手術なら、皮膚を切開する場合でも最小切開で傷は目立たず、合併症のリスクが少ない治療が選択できます。また、入院期間も短縮でき、外来での手術も可能。顔面神経や動脈への影響が最少で済みます。このように、QOL(Quality Of Life = 生活の質)を大きく向上する低侵襲の手術のための、安価なポータブル内視鏡システムの開発、トレーニングシステムとしてのバーチャルシミュレータ-の開発などの研究についても紹介しました。
国内の他の病院ではあまり行っていない治療のお話ということで関東近県からの受講者もあり、関心の高さがうかがえる講座となりました。 
今後も当センターの研究成果情報を講座やWEBサイト、広報物等を通じて皆さまに公表していきますので、何卒よろしくお願いいたします。
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