YCU 横浜市立大学

科学的アプローチの必要性(クロスボーダーコンサルタント 宇野俊介さん)

科学的アプローチの必要性(クロスボーダーコンサルタント 宇野俊介さん)

宇野俊介さんとフランス女性のビジネスパートナー フランス人のビジネスパートナーと撮影(左)

データを活用した仕事について教えて下さい

現在私は、上海にて人事コンサルティングの仕事に就いています。人事コンサルティングは、企業に所属する従業員の方々が最大限その能力を発揮し、継続的に成長していただけるような支援を行うことが主な仕事になります。「人」や「能力」、「成長」といった目には見えない要素を扱うため、以前はどうしても「経験則」に頼らざるを得ず、科学的とは言いづらいアプローチも少ないながら存在していました。しかしビッグデータやAIといった技術の発展により、人事コンサルティングの分野においても新しい科学的アプローチが開発されており、私の所属するコンサルティング会社でもビッグデータの活用・応用方法について日々研究開発を行っています。



宇野さんが考えるデータサイエンスの可能性は?

人事コンサルティングの領域では、データサイエンスの可能性が無限大に広がっていると思います。例えばサービス業の現場において、どの部署に活気があってどの部署に元気がないのかを調査する時に、これまでは部署ごとのアンケート調査やヒアリング、売上などのデータを分析するといった手法が使われてきました。しかし今ではデータサイエンスを駆使した手法も取り入れられつつあります。たとえば、現場の従業員全員に活動量計を装備してもらい、どの部署の活動量が高くどこが低いのか、曜日・時間帯・季節によって差があるのか、といった、量・種類ともにより多くのデータに基づく分析が可能になりました(もちろんプライバシーには配慮する必要があります)。これ以外にも多くの革新的な手法が日々開発されており、人事コンサルティングの業務においても、大きなポテンシャルを秘めていると感じています。



データサイエンス学部への期待は?

データサイエンスの力を現実の世界で活用するためには、技術的な知識はもちろんのこと、技術のみではない広範な知識が必要になると思っています。データサイエンスはビジネスへの応用範囲が非常に広く、技術とビジネスの両面が分かる人こそが活躍できるフィールドだと考えているからです。私はYCUで理系を専攻していましたが、教育学にも興味があったため、文系の授業も数多く履修していました。現在の仕事において、データを解析する際には統計学の知識が、人事コンサルティングの領域では教育学や文化人類学で学んだ知識が大いに役立っていると感じています。学際的に学べるYCUのメリットを最大限活かして「文理融合」を掲げたデータサイエンス学部には、非常に大きな期待を寄せています。
イベントにて、中国の唐時代の衣装を着て参加した宇野さんと他 外国で働く中では、現地のイベントに積極的に参加し、現地に溶け込むことも大事だと思っています。 こちらはシンガポールで行われたイベントにて、中国の唐時代の衣装を着て参加したもの(右から2番目)

YCUを目指す高校生へのメッセージをお願いします

このページをご覧になり、YCUを進路のひとつの選択肢としてご検討いただいていることを、卒業生として非常にうれしく思います。私はYCU卒業後、シンガポールと上海で仕事をする機会をいただき、延べ10か国以上の人々と関わりながら仕事をしてきました。このようなグローバルな環境で刺激的な仕事に取り組んでいるのも、ひとえにYCUの国際性を重視する教育方針のもとで学ぶことができたおかげだと感じています。グローバルに働くことに興味がある方にとって、YCUはとても魅力的な学びの環境が整っていると思います。また海外にそれほど興味を持たれていない方にとっても、ますますグローバル化が進む社会においては、日本国内にいても海外とのやり取りが多く発生します。そんな中で活躍するためには、YCUにおいて専門性と国際性の両面を養うことは、将来に向けた大きな資産になると思います。皆様がYCUに入学され、いつの日かデータサイエンスのプロフェッショナルとして、そして「同窓生」として世界のどこかでお会いできることを、楽しみにしております。
宇野 俊介さん:2010年横浜市立大学 国際総合科学部 環境生命コース卒業。新卒で日立グローバルストレージテクノロジーズ(現HGST)へ就職、情報システム統括部に配属。その後、アジア最大手のITコンサルティングファームへ転職。最大時で200名を超える巨大な規模のERPシステム刷新プロジェクトへ参画する。
ITコンサルティングファーム在籍時に、外国人コンサルタントの育成を通じてヒトの可能性を広げる仕事に大いに興味を持ち、シンガポール現地の人事コンサルティング会社であるbeyond global Pte. Ltd.の立ち上げに参画。アジア全域を対象とした組織風土改革コンサルティング、アジアにおける次世代リーダーシップ育成プログラムなどをリード。2016年からは活躍の場を上海に移し、中国・アメリカ・日本・シンガポール・ヨーロッパの世界5極共通リーダーシップ開発プロジェクトのリージョナルプロジェクトマネージャーなどを務める。


(2017/9/27)
 

データサイエンス学部School of Data Science